前回の続きです。
今回は、連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法です。
期末に連結子会社の株式をすべて売却してしまった場合を想定します。
基本的な考え方
・子会社の売却額と子会社が期末時点で保有しているキャッシュを相殺して表示する(「連結除外を伴う子会社株式の売却に伴う収入」等と表示する)
・期末に売却しているわけですから、期中のキャッシュの動きはキャッシュ・フロー計算書に反映させます(これが後々まで効いてきます)。
具体的な方法
営業活動によるキャッシュ・フロー
子会社株式売却損益を記載します。
税金等調整前当期純利益の調整でキャッシュの動きを表示します。
(プラスマイナスで営業活動は動きなしということです)
投資活動によるキャッシュ・フロー
「連結除外を伴う子会社株式の売却に伴う収入」として、子会社の売却額と子会社が期末時点で保有しているキャッシュを相殺して表示します。
子会社が保有しているキャッシュが多ければ、「収入」ではなく「支出」となります。「売却に伴う変動」などと記載している例もあります(直接的なキャッシュの動きではないからだと思われます)が、投資活動は直接法で記載されていますので「収入」とか「支出」と記載したほうがいいのではないかなと思います。
株式を売却して個別上はお金を入手しているのに「支出」というのはちょっと違和感がありますが、連結上はしょうがないのかなと思います。
期中のキャッシュの動きの反映のさせ方
実は、これが一番難しいところです。
例えば、子会社が有価証券を保有していたとします(期中に取得・売却ともにない場合)。
連結グループでは当該子会社を連結除外していますから、単純に連結B/Sの期首・期末差額を計算すると、有価証券が減少してしまっています。しかし、この減少は売却とは違い、キャッシュの流入はありません。
したがって、キャッシュ・フロー精算表上は、期末(連結除外時点)の子会社のB/S項目が連結上あたかも存在しているかのようにして計算する必要があります。
これは、期中のキャッシュの動きを反映させるためです。
注記
この場合、部分的にキャッシュを伴う取引となりますから、この取引の全容を注記する必要があります。
具体的には、
流動資産 XXX
固定資産 XXX
流動負債 XXX
固定負債 XXX
為替換算調整勘定 XXX
子会社株式売却損 XXX
キャッシュ XXX
売却による収入 XXX
というようになります。
今回は、連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法です。
期末に連結子会社の株式をすべて売却してしまった場合を想定します。
基本的な考え方
・子会社の売却額と子会社が期末時点で保有しているキャッシュを相殺して表示する(「連結除外を伴う子会社株式の売却に伴う収入」等と表示する)
・期末に売却しているわけですから、期中のキャッシュの動きはキャッシュ・フロー計算書に反映させます(これが後々まで効いてきます)。
具体的な方法
営業活動によるキャッシュ・フロー
子会社株式売却損益を記載します。
税金等調整前当期純利益の調整でキャッシュの動きを表示します。
(プラスマイナスで営業活動は動きなしということです)
投資活動によるキャッシュ・フロー
「連結除外を伴う子会社株式の売却に伴う収入」として、子会社の売却額と子会社が期末時点で保有しているキャッシュを相殺して表示します。
子会社が保有しているキャッシュが多ければ、「収入」ではなく「支出」となります。「売却に伴う変動」などと記載している例もあります(直接的なキャッシュの動きではないからだと思われます)が、投資活動は直接法で記載されていますので「収入」とか「支出」と記載したほうがいいのではないかなと思います。
株式を売却して個別上はお金を入手しているのに「支出」というのはちょっと違和感がありますが、連結上はしょうがないのかなと思います。
期中のキャッシュの動きの反映のさせ方
実は、これが一番難しいところです。
例えば、子会社が有価証券を保有していたとします(期中に取得・売却ともにない場合)。
連結グループでは当該子会社を連結除外していますから、単純に連結B/Sの期首・期末差額を計算すると、有価証券が減少してしまっています。しかし、この減少は売却とは違い、キャッシュの流入はありません。
したがって、キャッシュ・フロー精算表上は、期末(連結除外時点)の子会社のB/S項目が連結上あたかも存在しているかのようにして計算する必要があります。
これは、期中のキャッシュの動きを反映させるためです。
注記
この場合、部分的にキャッシュを伴う取引となりますから、この取引の全容を注記する必要があります。
具体的には、
流動資産 XXX
固定資産 XXX
流動負債 XXX
固定負債 XXX
為替換算調整勘定 XXX
子会社株式売却損 XXX
キャッシュ XXX
売却による収入 XXX
というようになります。