のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.82

2013-08-19 00:05:57 | 香奈とコシロの子供たち

沙織、波乱に乗じて、金を儲け、不動ファイナンシャルを作る




沙織と神二郎は、みんなと違って、運用手数料も少なく、ジブトラストからの配当があっても、管理会社へ出資するお金も少しずつ出して、残ったお金をすべてカミカミファイナンシャルにも出資せずに、少しずつ出資し、配当や手数料等で得るお金の三分の二程度は個人として持っているようにした。


神二郎は、独自の視点でお金を貸したかった。沙織は、持っていた自分のお金を運用しだし、大暴落前には、個人でも先物も売ったし、銀行株を初め幾つかの株を空売りし、100億程度儲けていた。一族の銀行の信用売買で更に儲け、青不動さんの薦めるボロ株と言われた鉱山会社を3日間で、平均して100円で1億株買い、250円で五千万株売り、沙織は、又大きく値が下っていた通信会社の株を平均して300円で五千万株買い、500円を超えると全部売っていった。沙織はジブの沙織枠としても鉱山株と通信会社の株を買い、鉱山株は上がれば、半数を売り、通信会社の株は上がれば、全て売った。



その間は、なだらかな回復を見せていた市場で、神二郎は、関係する企業の対策や必要な緊急融資を詰めるのに追われていた。その上、沙織のお陰で貯まっていた運用手数料のお金やジブからの配当までも、当分黒字がでそうになく、香奈に話しても出資出来そうにない、追いつめられた中小企業に個人的に出資や増資と云って資金を出していた。


元々みんなに比べると少ないので、神二郎のお金は、ほとんどなくなってしまった。沙織は、暴落の時に個人としても大儲けし、株も保有していたので、神二郎と二人で不動ファイナンシャルを作った。沙織は大した税金なんか払った事もなく、株も含めてみんな出資してしまった。神二郎は、そのお金までも、更に追いつめられた中小企業に、不動ファイナンシャルとして、出資や増資の形で緊急融資をしていった。




ついに臨時株主総会、続いて取締役会が開かれ、一族の銀行の頭取には、神太朗がなると思われたが、神一がなり、陽一が専務になった。







神一、二十歳代で、一族の銀行の頭取になる!




「神一君が頭取になったの。若すぎないの。」

香奈
「どうもあいつらの芝居だったようなのよ。はじめから、神太朗君を飾りの頭取にする計画だったの。陽一さんの調べでは、そんなに大きな不良債権でもない可能性もあるの。正人も意外な顔をしていたわ。ジブでは複数の役員を出せないと読んでいたのよ。頭取の首を替えるだけの計画だったみたいなの。


ジブ上海からも言ってきたわ。中国にも1円で買わせる約束もあったらしい。でも沙織さんが青不動さんから買えと言われて買っていたのよ。我々が、完全に過半数となったし、神太朗君も、神一君の勉強にはいい機会だからといって、送り込んだのよ。


「陽太君も優花ちゃんも議員になったね。」

香奈
「一応、立候補できる年齢になったからといって、優花ちゃんのレストランがあった所から出たのよ。ごきげん党も作ったのよ。一杯立候補して、比例で優花ちゃんも当選したの。ごきげん党も6人も当選したのよ。みんな唖然としていたわよ。」



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