のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.78

2013-08-15 00:11:07 | 香奈とコシロの子供たち


香奈の隠し会社構想 ほぼ破綻!




スイスのスイスカナコインは、はじめ香奈の海外の運用会社の残っていたお金の中から運用枠を与えたディラーが、運用しており、それとは別にチャがチャートを見ながら、先物を買いとか売りとか処理し、為替も長期的に処理していた。運用枠は利益分を回収せず寄付とか経費とそしてディラー達の取り分を除いて増えていった。チャは、運用手数料はカニや鯛だったので、運用金額は段々増えていった。スイスカナコインでも先物専門のディラーも出来、チャの取引を参考に取引を細かくして利益も伸びてきた、ディラーは猫の指示とは思わず、香奈の判断だと当然のように思っていた。


為替も同様だった。初めチャが取引した金額がそのまま膨らんでいった。利益比例で年間を通して金も購入していたので、保有する金も増えてきた。保有する金が増えるに連れて、金の保有金額の10%分程度の金先物も別に用意し、始めていた。段々運用は大きくなっていった。




奈津実は、孫たちだけではなく、ジブトラストから配当を貰っているひ孫たちにも出資を広げていった。香奈関係の会社は多かった。それぞれの会社を創設した経緯も異なり、管理会社を束ねる管理会社を作ろうという発想もなかったし、出来なかった。


香奈は自分の家系だけでは広く一族の人たちを応援していった。もっとも香奈に近い人たちが多かった事は事実だった。それぞれの会社や香奈ファイナンシャルへの出資を調整しながら、相談して出資していった。スイスカナコインは、隠れた存在でもなくなった。




日本から、香奈以外の香奈の身内が年々増資していくようになった。国内の香奈ファイナンシャルでも香奈の比重が高くなった。現金も貯まっていた。香奈は国内の香奈ファイナンシャルの現金が1兆になった時点で香奈自身の出資を止める事にして、香奈自身が使わない現金は、又ジブトラストに預けるようになった。皮肉な事にその前後から、香奈の報酬がジブトラストの最終利益に比例して、拡大していった。


ジブトラストでは、準備金に回すお金が減り、利益計上率が上昇していった。香奈の家や子供や孫そしてひ孫までの生活費などの多くの経費は、香奈が負担していくようになった。

香奈はジブトラストへの出資も多く、勝たちも含めて、一家の通常の生活費のほとんどは香奈が負担するようになった。


香奈の家は特別だった。和子は、相場でガンガンと香奈が儲けていても香奈の基本的な生活費は負担していた。一家揃っての食事をしないと不機嫌だった。貴金属で儲けていた真理も大人しく従っていた。それが今度は香奈の番だった。各家では家を作って独立しても、夕食はみんな揃っての夕食が基本だった。

程度は異なるものの、敷地内の各家も同様の特徴を持っていた。高齢者たちは、ジブトラストへの出資も多く、それに連動して収入も多かった。


年寄りたちが、若い人たちの生活の面倒を見て、若い人たちが、相続のために、ジブトラストの配当を、一家の管理会社に出資すると云う構図が敷地内では一般的になった。

勝のロボット工学研究所は香奈ファイナンシャルが大株主であり、勝や勝彦も働いていた。勝と真理の子供たちや孫も、ロボット工学研究所や毛利ビルの関係もあったので、香奈ファイナンシャルに少し出資したいと言った。、


香奈ファイナンシャルは、菊子金属の大株主でもあったし、毛利ビルの関係もあったので、菊子の子供たちまでも香奈ファイナンシャルに少し出資し、道之助の特殊レンズ研究所などにも関係していたので、道之助と小百合の子供や孫たちも少し出資していった。



香奈は、頼まれれば色々な方面に香奈ファイナンシャルとして出資していった。香奈ファイナンシャルが大きく保有をしている個々の企業の規模に併せて、関係する人の出資比率を調整しいったので、調整は大変難しかった。香奈ファイナンシャルの出資もいつもオープンにしていく奈津実が調整していった。



機械、資源開発、貴金属、カズコウォッチそして香奈オフィスなどに加えて、毛利不動産、香奈ファイナンシャルと多くの関係企業を持つ孫達やひ孫達は、調整して出資していた。


香奈だけでなく、勝や真理そして小百合、道之助なども独自の資産を持っていたので、それぞれ管理会社を作っていた。出資は、いわば資産継承そして相続の準備でもあった。ジブトラストの高額の配当は、利益分与の形を取って、資産継承、相続の準備を整えさせるものでもあった。



ただ敷地内では人は死なず、どんどんみんな長生きになり、子供たちはやたらと増え、それが出資対象者を増やしている事に繋がっていた。ジブトラストらの配当を受け取るとみんなで、大きな香奈の家の食堂に集まり、会議をして出資枠を調整するようになった。奈津実が香奈や勝たちの関係する各会社の現状、出資金の状況とその利益見通しについて説明して、みんなの意見を聞きながら、調整していった。奈津実は何でもオープンにして調整していく人だった。


菊子の子供たちや勝や真理の子供や孫までも絡んでくるので、菊子達まで、スイスカナコインの内容を知るようになった。奈津実が主催する香奈関係の出資調整会議は、敷地内の大きなイベントとなった。




香奈の身内からの出資も増えてきた。香奈のひ孫まで出資して、隠し香奈ファイナンシャルではなく、もう一つの香奈ファイナンシャルとなった。香奈にとっては、スイスの銀行の秘密口座の窓口と金の保有するための会社と思っていたが、秘密口座よりも表の口座のお金が格段に増え、ディラー達が貰う利益の10%は年寄りの小遣いではすまない程、大きなお金になってきた。



「香奈さんはスイスでも運用しているらしいね。単なるコイン会社じゃないみたいだね。香奈さんのひ孫たちまで出資しているらしいね。みんなで出資する金額を相談しているのを菊子さんが聞いてきたよ。スイスなんかで運用していると晩寝るのが遅くなるよ。もう歳なんだから儲けるのもほどほどにしないと身体に悪いよ。」、

香奈運用する積もりはなかったんだよ。金と金貨を保管するための会社の積もりだったのよ。証券会社を辞めた人に世話を頼んで、情報も集めて貰っていただけだったんだよ。情報だけ集めるのじゃ暇だし、少し運用枠をつけて、小遣い銭程度は自分で稼ぎなといっていたら、それが儲けだしたのよ


先物や為替はチャが示すように、試して取引していたら、それが結構儲けて、専任の人が細かく取引しているのよ。金も買うだけじゃつまらないとか言うから、少しだけ先物をやりたいと言うから、やらせているだけだよ。私は早く寝てるよ。結果の報告を受けて指示を出しているだけだよ。」、

そうなの。凄い猫だね。本当なの?本当は香奈さんがしているのじゃないの。」

香奈「私は先物はよく判らないのよ。為替は判るから、少しは変えるけど、変えない方がいい事が多いので、大体そのまま連絡しているよ。猫と年寄りたちの運用チームで細々と取引しているだけだよ。」、

もう私たちは、無理して稼ぐ歳じゃないのよ。










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