のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.953

2016-11-05 00:00:50 | 新しい子猫たち 







この人が大体敷地に行くのは、クリス研究所での研究について聞き、もし叶うならば自学の優秀な若手の女の子もこのグループに入れてもらえるように交渉するのが目的だった。







大阪の国立大学医学部の生理の教授からも同様に頼まれていた。ただ大阪の国立大学の医学部の教授は 学閥関係の事もよく知っていて、難しいとは思っていたが、この人はなにしろ初代治部次平に繋がる人なので、もしかすると思っていた程度だった。











エンゼルホープジャパン病院は、神三郎が始めた病院で神三郎は東大の講師までしたが、学閥とか学会の旧弊としての慣習、人間関係を嫌っていた、自分は東大医学部を出たのに、大学名に捉われる事がないようにいいきかしてきた











その意味では無学閥である筈が、神三郎を慕ってくる医師たちは採用したので自然と東大が多い











ここの基礎医学研究所は京大の基礎の大物教授が作ったとも云える研究所で、この人もいわば関連大学に過ぎなかった、地方大学出身の杉山を応援したように、学閥意識を排除しようとしていたが、結局は京大閥の大物だったので京大学閥が集まりやすい、杉山の名前もあって杉山が出た大学は元々優秀な医学部なのに、学閥としては所詮京大閥となり、京大出身に負けやすいが ここの病院には杉山がいると云う安心感もあって、優秀な人が集まりやすい











それに大学とは関係なしに採用する指針そのものはあるので、この三つの大学以外の出身者であっても優秀な医師は当然採用したので 優秀な人は集まってきていた。臨床系では外国の医学部を出た人もいた。









学閥ガチガチではないが、エンゼルホープジャパン病院は この三つの大学の混成部隊でどちらかと言えば東大が強い、ジブトラスト遺伝子分析センターは発足直後は無名で、広く各大学から人材を集めていたが、有名になって しかも東大出身の有名な教授を所長にした段階から東大閥の有力な研究所に変わってきていた。勿論それ以外の大学出身は採用したり勧誘したりするが、とてつもなく優秀な奴に限られるのであった。





ただこの人はみんな善良で医師は特にそうだとの強い思い込みがあった。人は自分と同じように、曲がった事は嫌い、特権意識は持たないように努力している筈との思い込みが強かった。医師も医学者も野心とかゼニ儲けよりも医療を推進する筈、真理の追究を重んじる筈とも思っていた。



この人の甘さとも言えたが、この人の魅力でもあった。家柄もよくて頭も切れて、関西では生理の大物だったが野心もなくて、論文をどこどこの雑誌に出すのも学会発表すら滅多にはしない。ただ学識を知る学内の人の相談には応じていたし、学外の人でも相談には乗っていた。 自分がそうだから、話をすれば判る筈との思いがあって、話をしようと思っていた。





























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