瑠璃派の幹部の中には 瑠璃の社長退任 副会長就任の動揺はあったが、瑠璃の影響力はそれなりに維持されており、奈津美も瑠璃派の処遇を変更しないと明言していて、一時の動揺は収まった
瑠璃派の幹部たちは、特別奨学金の事もあり、各国の規制当局、関係部局の役人たちとズブズブの関係でもあった
香奈オフィスの奨学金制度を ここで利用しよう、交渉の材料としようとする動きがあった
奨学金制度の金額が増えて、影響力が出てくると共に広がった
レアメタルが普及してくると益々強くなった
新しいレアメタルの軍事転用可能との話が出ると、この勢いが頂点になって、新しいレアメタルは実質的に香奈オフィス関係でないと研究も開発も出来ない状況になった
もう一つのレアメタルも商業的なレベルでは対抗は、ほぼいない状況だった
話題のレアメタルは それなりに競争業者はあった
ただ 小規模発電におけるレアメタル発電は益々増えて、一部の中規模発電まで広がりつつあった
もう一つのレアメタルや純度の低い 新しいレアメタルを少量添加しないといけなくなって、香奈オフィスは業界内の他の業者にも格安で分けた。もっともそれでも香奈オフィスはごっそりと利益はあったが、業界独占は好ましくないとの奈津美の判断もあった
ナンダカンダとしていると 香奈オフィスへの優遇処置は 他の業者もなんともいえない状況になっていた
香奈オフィスへの優遇処置の根拠の一つに、香奈オフィスの奨学金制度の存在があげられるようになっていた。いわば屁理屈だったが、それが変にみんな納得できた原因でもあったのだ
それは各国指導者の中にも一定の理解はあって、合理的な奈津美の事でもあるし、香奈オフィスへの優遇処置を続けている間は、香奈オフィスの奨学金制度は維持される、奨学金を支給している財団も維持される筈との思いがあった。
計算するのは難しいが、今の状況では、香奈オフィスの利益水準は上がる事はあっても下がる事はまずない筈だった。レアメタル発電は今後伸びる事があっても減る事はない。香奈オフィスの保管していたり、未発掘のレアメタルは膨大。
奨学金の額は膨大だが、税制も用意しており、利益比例とは云うものの一定比率、香奈オフィスにはごっそりと入る。こんな環境を 合理的な奈津美が壊す筈がないとみんな思っていた。
それがジブトラストの社会福祉への寄付と 香奈オフィスの奨学金制度との違いだった
ジブトラストの社会保障への莫大な寄付が持続していく事について各国の指導者たちに不安が残っていた。ジブのメリットが読めなかった。
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