のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1959

2021-08-28 02:20:47 | 新しい子猫たち 
回りの状況は 大きく変わっていたが 両家の人たちにとってはそんな事は ほとんど気にならなかった。とりあえず あの子の健康が大事なのだ。


中学校は普段に変わらなく接していた。ただ あの男の子の両親は 担当の先生にあって 現在の状況について報告をしていた。担当は校長に話して、無理なら体育の授業は見学でも構わないと云って、体育の先生にもその事を告げていた。


難病センターの担当も具体的な対応があったワケではなかった。DNA分析が示す危機的な状況も症例が少なく、理解が難しいのが現状、研究もほとんど進んでいない。あまり患者が少ないと研究する医師も少ないのだった


あの男の子は 曽祖父が飲んでいた 高齢者用のレアメタルサプリが気になっていた。ジイサンは腰が弱く、直ぐにダルクなる癖があって、このサプリを飲んで 腰が良くなっていた。あの男の子は 自分にも効くのではないかと思って、生真面目だけに難病センターの担当に事前に聞いていた。担当はそんなサプリなんぞ効くものかと思ったが、他に具体的な薬もないし、不妊傾向があると云っても、この子は既に 父親、それにそんな事を言っている状況では当然なかった。製薬に聞いてもたいした答えは返ってこなかったが、一日三回食前に飲んでと言われ、その事をこの男の子に告げた。


この担当はそんな事は直ぐに忘れてしまった。定期的に男の子の状態をチェックするしかなかった。脊椎間に 軟骨成分にも似たものを少量注射していたが生育期でもあって、ほんの少量しか注射できない。ほとんど 効果的な対応を出来なくて焦っていた