大統領と陽太との会談で アメリカの政府と議会へのルートが大きく開ける事になった
ジブステートと呼ばれる州の 上院議員は結構な大物といわれていた。この上院議員はリトルホワイトと懇意で、リトルホワイトの紹介で陽太とも挨拶するようになっていた
アメリカ政府は タックス・ヘイブンと呼ばれる国を 迷惑なヤッチャとしてしか思っていなかった。大統領の個人的な知己のある議員はいても、ジブ関係、陽太のような太いパイプはアメリカ政府とタックス・ヘイブンの国との間ではなかった。
ところが大統領が陽太と会談して、陽太の社会福祉にかける思いも大統領は聞いた。単に日本政界の黒幕ではなかった。日本の福祉を後退させないように ワシは頑張っている。そのためには、なんだってするとの強い思いも聞いた。陽太の跡継ぎとも会って、なかなかの好青年とも思った。政治家としては、いい人過ぎるのではないかと思ったが、ついてきた腹心をみて コイツが裏専門かと大統領は直感していた。
新しいレアメタルを巡る アメリカ政府との交渉も陽太の力も借りて交渉する事ができた。陽太の代償は福祉をしっかりやってくれ、そのために力を貸すんだよと言われて、大統領も陽太の福祉にかける 思いを再確認していた。
結果的に、タックス・ヘイブンと呼ばれた国とアメリカのジブステートと呼ばれた州とその周辺、そして日本のジブシティーとその周辺と云う三か所との間の交流が進むようになっていた
タックス・ヘイブンと呼ばれていたが、税率も福祉に対して寄付しない会社には税率もあげて、会計規則も厳重にする事でアメリカ政府とも手打ちが出来ていた。
アメリカ政府もジブ関係、香奈オフィスの金の流れについて、イチャモンをつける気持ちはまったくなかった。
ジブ関係の社会福祉に対して投入している金はアメリカでも突出していたが、香奈オフィスは香奈時代からの伝統で奨学金を世界各国でしていた。香奈オフィスが儲けていた国で その利益の範囲内ではあるが。
新しいレアメタルが出てきた国でも香奈オフィスは、がっぽりと儲かるのでこの奨学金制度も手厚いのだった
要するに 香奈オフィスは、アメリカ政府によっても、大切な存在に既になっていた。利益を減らして 奨学金を縮小されると社会的な影響が無視できなくなっていたのだった。