のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.870

2016-08-08 00:00:22 | 新しい子猫たち 







この医師は もう初老の域に入っていたが 自分の出世、学長 医学部長 ナンタラ賞を取るよりも一人でも多くの人を助けたいと云う気持ちになって 有名大学教授の椅子をなげうって 十分な医療を 患者の資産関係なしにできる と云われていた エンジェルホープ病院に来た。 エンゼルホープ病院の事務方の総責任者はこの話を聞いて 十分な報酬を用意した。病院長とほとんど変わらん報酬だった。









カヨコジャパンの金の亡者のアメリカの責任者からも大切な人、特別な技量の持ち主には アンタの一存で報酬を決めていい、チンケな金を惜しんではならない、アンタの報酬も上げな、それに見合う仕事をすればいい、全体のゼニの事で問題があれば相談にのると云われていた。









不思議な事にそれからは ナンダカンダと寄付が入り、今はこの総責任者も 以前のようにいつまで 今の状態が維持できるかと心配しなくなっていた。











この医者も以前よりずっと多い報酬を貰い、それでも なおかつ付け届けも貰う人ではなくて、どんなお礼も断って そんなお金があれば 病院への寄付にしてくださいと云う 良心的な医師だった











曖昧に話があったけど あの難病で苦しんでいる人がいると聞いて 自分は色々な薬も準備して一人で早めにいった。タックス・ヘイブンにも大学があって医学部もあった。そこには 弟子みたいな奴もいた。ソイツにも色々と用意させていた。











診察すると 確かに あの難病だった。なかなか症状が緩和しないのが一つの特徴でもあったが、エンジェルホープ病院で 他の病気に効くと云われていたある薬が 症状の緩和に役立つ事を見つけていた。ただエンジェルホープ病院は不思議にもどんな薬の効能も他の病院とは違い、格段に効くと この医師も実感していて、発表するのには躊躇していた。