たすくの空中散歩

七草店主、相沢たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

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麦刈り2020ひとまずまとめ

2020年06月20日 19時39分25秒 | 一喜一憂

今年も麦刈りの季節がやってまいりました。
今年はうちの麦種から新たに麦栽培を始めた方が2組。
いつも孤独な闘いだったので、同じ境遇で同じように麦と向き合っている仲間がいる、というだけでなんだか心強い。麦刈りにも気合が入ります。
麦の成熟具合と、天気予報とをにらめっこして、6月1,2,3の三日間が勝負!と見て、麦刈りしました。

今年は、ポンコツの一条刈りバインダーを懲りずに調整に再チャレンジして、見事にばっちり動くようにしたので、バインダー+自作ハーベスタ(脱穀機)の組み合わせで、大変スムーズに!
バインダーの整備については、時間があれば別で掲載できればと思っています。


刈り取った麦は、脱穀して、風選別して、仮設のハウスで干します。ありあわせの材料でつくった超掘っ建てハウス!!
ハウスを建てるのももう回数を重ねてきて、いい意味で、ずいぶんと適当に建てられるようになりました。


農林61号(中力小麦)①


農林61号②

完全に夫婦二人だけでの作業でしたが、バインダーの結束も完ぺきだったために、三日間で農林61号すべてを収穫することができました。
記念すべき麦収穫10回目にして、間違いなくこれまでの麦刈りの中で最速、最高にスムーズ!
枯れ具合と天候の兼ね合いも、今年はぴったりうまくはまりました。

最終日は脱穀機の不調もあり、かなり無理くりでしたが、翌日から雨予報だったので、暗くなるまで頑張って、半ば強引に奇跡的に終わりました。

二人ともあまりしゃべらなくなるくらいヘトヘトのボロボロに…。
でも、これで明日は安心してゆっくり体を休ませられる!!


…と、あけた6月4日。
あれ?全然天気いいじゃん。
と、なれば成熟がベストタイミングなナンブコムギも刈り取ってしまいたい。
しょうがない、もうひと頑張りやるしかない!!

まあ、こっちは大した量じゃないし、脱穀をやらずに「おだ掛け」だけだから…
なんてはじめたてみたけど、ものすごい強風。というか突風なレベル。なんだこれ?
このまま雨になるとすると…いやな予感。


左から「ナンブコムギ(準強力)」「ゆきちから(強力)」「古代小麦」です。
こちらは試作、研究用の麦畑なので、少量ずつです。

古代小麦は今年はじめて栽培してみましたが、予想以上に成熟が遅く、穂が青いまま梅雨に突入しそうです。
やはり日本の環境には不向きなようですが、牛久で古代小麦をやっている方がいるので、お話を聴いてみたいです。


収穫したナンブコムギを、木陰に移築した方の仮設ハウスに運び込んで、洗濯物を干すやつ(家にあってじゃまだった)におだ掛け。
一気に運ぶ方法をいろいろ考案してみたのだが、とにかく強風の前にすべては打ち砕かれる。結局えっほえっほ手で普通に運び込む。

このままでは暴風雨になるだろうということで、急遽ハウスの妻面(出入口側の壁面)の雨の吹込み対策と、まだ途中だったハウスの補強を始める。
今までの経験では、台風が来るのは麦刈り後だったので油断していました。

ああ、それにしても、ほんとにこれからこのクタクタの体でハウスの補強やんなくちゃいけないの?神様無常ナリ。

強風のたびにきしむハウス。体は「そろそろ休みよこせー!!」と訴えているけど、このままあきらめる気にもなれない。

そうこうしているうちに、苦労してかけたおだが突風にあおられ倒れてしまった。
その時点で私の中で何かが音を立てて途切れました。
「了解。あきらめよう。」



なにが「明日は安心して休む」なのか、結局早朝から昼までガッツリ頑張ってしまった。
昼めしを食べて、もうばったり昼寝(ふて寝?)。

もう、すっかりあきらめの境地、涅槃に至ったのかと思いきや。
15時頃、外でパラパラと雨音が。すると体が勝手にがばっと起き上がった、どうやらまだやる気らしい。
小麦救出のために単身畑に向かう。

畑ではすでに雨脚が強くなってきていて、当然干してあった麦も濡れている。
まずは、広げて干してあった麦を回収。米袋に詰めなおす。

次に倒れたおだを立て直す。二人掛かりで立てたものを一人で直せるのか疑問だったが、やればできた。今度は倒れないように両側から補強。
未完だったハウスの妻面づくり。ありあわせの材料で、カットもなしで即席。これまた使い古しのハウスビニールを妻面に張って雨をしのぐ。
ハウスの補強。今までのハウス倒壊の原因は、アーチパイプなどの接続部からはずれる→ビニールを破いてドカン。だったので、縦方向と横方向に補強のパイプを通してトラス構造に。

嵐の中。レインコートはもう用をなさず、体はびしょ濡れ。こんな体力の時にこんな無理をすれば、そのあとの結果は経験上わかっているのだが仕方ない。全部お天道様の決めたことだ。

仕事の上手な人は、休むのが上手な人だと思うのです。
なんて、理屈ではわかっていても、休めないときはやっぱり休めないもんです。

結局、何も見えなくなる時間まで補強をやれるだけやって帰宅。顔の左半分がガンガン痛い。回収した麦を自宅の1階に広げてさっさと寝ました。




あけた翌日

ハウス2つも、おだも小麦も無事でした。
頑張ったかいがあった。


残った麦。古代麦の方は背がすごく高いので、だいぶ風に倒されてしまいました。このあと復活するのだろうか?


さらに3日後。その後も大雨に見舞われた畑に行ってみると、刈り残っていた麦へのダメージが予想以上でびっくりしました。


まだ無事な、通常の枯れたゆきちから(白い)


大雨+倒伏で、穂がカビてしまったゆきちから(黒い)
(麦は成熟後、雨に当たるたびに色が褐色→黒っぽくなり、品質も落ちていきます。)

わずか三日で、ここまで進行するとは、雨が特別ひどかったのか?なんなのか?
今年はまだ試作用なのでたいしたことないですが、今後かなり注意が必要です。


麦農家の悪夢「穂発芽」。
こうなってしまうと完全にアウトです。
発芽する時に小麦のでんぷんが消費されて変質するため、品質が著しく落ちます。処分するより他ありません。
これまでの栽培では、よっぽど長雨が続いたり、湿った状態で重ねていたり、などの特殊な条件でしか起きたことがなかったので、かなり衝撃でした。
気になって資料を読み返してみると、どうやら穂発芽は「長雨+高温」というよりかは、「長雨+低温」で起きるそうなのです。つまり、10月、11月に発芽する麦が、季節を勘違いしてしまうそうなのです。確かに、今回の大雨は毛布をしまったことを後悔するほど寒かったです。
そして、今年はじめて栽培した強力小麦「ゆきちから」は穂発芽耐性にやや難あり、となっていました。
今まで気にしてきませんでしが、品種の選定時に「穂発芽耐性」は、なるほどかなり重要であることがわかりました。
なにしろ、半年近く丁寧に育てても、一夜にして壊滅、ということがほんとうに起きうるのです。

穂発芽関連ページ→みんなの農業広場



無事だったゆきちからは掘っ建てハウスでおだ掛け。
はじめての自家強力小麦でいろいろ試作するのが楽しみです!!


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