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ブックカバー・チャレンジ

2020年05月11日 11時36分00秒 | Weblog
ブックカバーチャレンジ、僕みたいな友達の少ない人間にも回って来ました。有り難い事なのですが、そういうの苦手なのと、事情が有り丁重にお断りしました。でも、回して頂いた感謝も込めて、ざっと影響を受けた現在所有してる本のみを上げさせて頂きます。




よく「文才が有る」とお褒め頂く事が有りますが、最近はレコードを聴くのが忙しく、読書を一切してません。一昨年辺りに、「そろそろ楽しめるかも。」と思い立って、漱石の「こころ」を読みましたが、全然楽しくなかったです。

小学生の頃、人生で最もよく読書をしましたが、高学年になると空前の金田一耕助ブームで横溝正史を読み漁りました。幼い小学生にとっては、学校の図書館に置いてあった江戸川乱歩みたいな「推理小説」を読む感覚で読み始めたのです。「刑事コロンボ」なんて海外ドラマも流行ってましたし。そういう小説の影響を受けて自分でも推理小説を書いて担任の先生にとても褒められたりとかもしました。

しかし、その横溝正史の小説、小学生が読むには、えらくドロドロした人間模様、そして、必ずと言って良い程エロいシーンが挿入されてて、「何だ?コレは!」となり、あっという間にそのエロシーンの虜となってしまいました。

丁度、同時期に深夜ラジオに凝り始め、パーソナリティが話す下ネタの中に「宇能鴻一郎」の名前が上がり、早速、翌日の放課後に本屋に駆け込みその作家を探しました。「おー!これは!」僕が求めていたエロシーンのオンパレードです。これが「官能小説」と言われるものとの出会いです。


だって凄くないですか?文字だけで、人間の五感全てを奮い立たせて興奮させるのですから。ただ、小学生の自分にはこの悦びを友達とシェアする事が出来ず、ひたすら一人本屋で立ち読みの日々でした。

しかし、僕には強力な敵が居ました。それは本屋のおばちゃんです。僕が立ち読みしてると、奥からハタキ持って走って来て「コレ〜!そんなん子供が読む本とちゃう!」と言って追い出されるのです。ま、暫くしたら蠅の様に同じ場所に戻るのですが。でも、早く先を読みたいから、短時間で本を読む「速読」のテクニックが付きました。でも、このワザは何故か官能小説でしか使えません。

しかし、じっくりと読みたいのと、官能小説には難しい漢字も出て来るので読めなかったり意味が分からないものも多い。記憶して家に帰って辞書を引いて「なるほど、そういう事か!」と膝を打つのですが、それにも限界が有ります。まぁ、そのお陰で国語の成績がどんどん上がって行ったのですが。

中学に上がっても官能小説熱は収まりを見せず、読書感想文の推薦本として挙げられる漱石などの明治文学をちっとも面白いと思えず、感想として痛烈な批判を書くか、推薦本以外のとんでもない本の感想文を書いて、先生を困らせた覚えが有ります。流石に宇能鴻一郎の感想文は書けなかったけど。あ、そういえば、この頃に自作の官能小説も書いて、ごく近しい友人には読ませてた記憶が有ります。その友達、どう思ってたんだろ…

高校に上がると、流石に官能小説を読む友人も出始め、新開地という神戸のディープスポットの地下街にある中古本を並べてる店を教えて貰い、そこで勝目梓とかも含め買い漁りました。コレクションは自室の天井裏に隠してたんですが、ある日電気工事が入って、その天井板を外されドサドサっとコレクションが落ちて来て、親にバレて、その後どうしたか覚えてません。なので、今回のブックカバー・チャレンジには出せません。最も大切な本なのに。

まぁ、その頃に音楽にのめり込み、バンド活動も忙しく、レコードにお小遣いは消えて行ったので、官能小説熱は漸く収まって行くのですが。

そういう事で、ブックカバー・チャレンジで、賢そうな本や、ジャズ愛を感じさせる本を挙げる事は出来るのですが、僕としては、それはフェイクであり、最も影響を受けた宇能鴻一郎の本を挙げるべきで、それはSNSではちょっと憚られるのと、ブックカバー自体が無いのでご辞退申し上げた次第です。

沢山の方々にお褒め頂く僕の文才に関しては、残念ながら立派な本を読み漁ったからではなく、官能小説によって90%が成り立っている事をここに明らかにし、お詫びしたいと存じます。因みに宇能鴻一郎は『鯨神』という小説で芥川賞を受賞した、本来は立派な小説家です。

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