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新フロントは「ちいかわ」トリオ? 櫻坂46森田ひかる・谷口愛季・山下瞳月の相乗効果

2023年11月20日 22時06分00秒 | 櫻坂46

こ~んばん~わ



櫻坂46『承認欲求』初回仕様限定盤 TYPE-A


 10月18日発売の櫻坂46の6thシングル『承認欲求』でのフォーメーションは、3期生2人がフロントに加わるフレッシュな顔ぶれになった。経験者の森田ひかるをセンターに、山下瞳月と谷口愛季との3人による「ちいかわフロント」とも呼ばれる小柄でもキュートな3人が、グループで開拓してくれそうな魅力を分析してみたい。

 選抜システムをとった『承認欲求』はフロントに3人、センターに森田、向かって上手側(右側)に山下、下手側(左側)に谷口が抜擢された。山下と谷口は表題曲初選抜にしてフロントのポジションをつかんだ。

 この3人、櫻坂46の中では小柄なところが共通している。森田が150.5cm、谷口が151cm、山下が152cmと、実はグループの中で身長の低い順のトリオで、「ちいかわフロント」という愛称もファンによって生まれた。

 森田の表題曲センターは櫻坂としての初シングル『Nobody`s fault』、2ndシングル『BAN』に続いて3作目。大きな瞳と小柄な体格からどことなく小動物的な印象を与えるが、『Nobody’s fault』ライブ恒例のジャンプなどで見せるパフォーマンスはダイナミック。それでもポケモン好きで、コラボ企画としてTikTokでポッチャマとダンスを踊ったり、趣味のカプセルトイ集めのためにガチャガチャを回しまくる様子をYouTubeチャンネルで公開するなど、可愛いものが好きな一面も持つ。

 今年1月から櫻坂チャンネルのVlogでお披露目されていった三期生。8人目に動画が公開された谷口は山口県出身。幼稚園時代から通っていた広島アクターズスクールを訪問する様子も動画に撮られていて、ダンススキルに期待が高まった。そのファンの期待にたがわず初の三期生楽曲『夏の近道』でセンターポジションを任され、MVでも力のこもった表情で見る人を射すくめている。初めて『そこ曲がったら、櫻坂?』に出演した時も、ジョイマンの韻を踏むネタを披露してみせ、ギターも特技で強心臓ぶりをうかがえるメンバーだ。

 それだけでなく、素顔は18歳という年齢相応に気さくで人懐っこい。よくニコイチでいる遠藤理子とは「赤ちゃんコンビ」と呼ばれたり、今やグループでバラエティ女王的存在の武元唯衣に対しても積極的に絡んでいく。

 一方、京都府出身の山下は村井優とともに学業の都合でお披露目は3月に。最後の11人目に公開されたメンバーだった。もともと櫻坂のファンで趣味はメンバーの生写真集め、ラーメンが好きでおっとりとした、いかにも京女という雰囲気。なのに中高6年間鍛えたダンスでの表現力も卓越していて、特にしなやかさも荒々しさも醸し出せる手足の表現力は抜きんでている。

 こんなギャップがファンの心をつかみ、3月4日・5日に開催された『おもてなし会』では動画公開から数日にもかかわらず山下の個人グッズが完売し、その後も『Start over!』収録の三期生曲『静寂の暴力』でセンターとしてダンスだけでなく、表情でも曲にこもった情念を伝えていた。「そこさく」では遊園地での「三期生リアクションチェック」企画でジェットコースターやお化け屋敷で、恐怖と緊張で絶叫しながらキレるという珍リアクションで笑いを呼ぶ、「承認欲求」のヒット祈願でカーリングに挑戦すると氷上で派手にずっこけるなど、些細なリアクションがあざとく、アイドルとしての引き出しがますます増えている。

 山下は、スピーチやインタビューでファンの琴線に触れる言葉を残すことも多い。アイドルとしての自分に自信が持てずに、おもてなし会で母を招待できなかったというエピソードをMCで語った時はファンを感涙させた。「承認欲求」フォーメーション発表後のブログ(10月19日)では、「櫻坂46に加入してから色んなところで“強くなりたい”と言い続けてきました」と語り、しかし活動の過程で周囲を自分を比べて「自分自身には何故こんなにも何も無いんだと感じてしまっていた時」があったと明かし、家族やファンの支えがあって活動して来られたと、周りへの感謝もつづっている。

 オーディション後の合宿期間を共に過ごした谷口からは「最終兵器」と言われるほどのダンスの実力と、「ツンデレ」と評されるあざとい性格を持ち合わせている山下だが、その谷口が同じフロントにいること、また選抜メンバーに選ばれた村井優と中嶋優月、そして合宿期間から苦楽を共にした三期生の存在も、未経験で飛び込んだ芸能界で己を奮い立たせる原動力になっているのだろう。

 可愛いもの好きの森田・愛嬌豊かで人懐っこい谷口・猫のような不思議キャラに見えて芯の強い山下の3人が並ぶとはんなりとした印象を与えるが、パフォーマンスは力強い。『承認欲求』のMVではメガネを投げ捨ててクールに周囲を睥睨する森田で映像が始まり、教会のような空間でメンバーが徐々に集まってフォーメーションを形成していく。見る人の心中を見透かすような冷めた目線を送る谷口と山下のアップも印象的で、そこから衣装のフリルが映えるしなやかなターン、緩急がついた楽曲のリズムにあわせたキレのある腕の振りまで、一糸乱れぬ一体感ある踊りを見せている。

 なのに、YouTubeで生配信された3人による「承認欲求」CDの開封風景では、森田はMV撮影時のメンバーの様子を振り返り、現場の和気あいあいとした空気感をファンに伝えている。誰の生写真が出てくるかワクワクしている山下と谷口はすっかりファンの顔になっていたりと、いきいきと愛嬌を振りまく瞬間も多い。

 全身全霊で繰り出されるパフォーマンスと内面のギャップ、とりわけ配信動画やブログで見せるほんわかとした様子は、同じグループとは思えないほど。卓越した表現力と可愛さ・親しみやすさが同居する現在の櫻坂46、その多面的な魅力を象徴しているのも、森田・山下・谷口による「ちいかわフロント」でもあるようだ。

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