賃貸住宅や分譲住宅などの集合集宅での近所付き合いはどうすればいいか、時々、考えさせられる。うちのマンションは12年前に「セカンドハウス」として分譲販売されたもので、現在、当初からの所有者が老齢になって定住したとか、私のように最近購入して入居した者を合わせても、定住者は70戸のうち半分にも満たない。
高齢者が多く、めったに顔を合わせることはないが、それでもエレベーターに乗り合わせたり、玄関ですれ違ったり、日常生活の中で顔を合わせる機会は少なからずある。1年に一度5月に行われる「溝掃除」には、県外からやってくる各戸の所有者や、夫婦で参加する人もいて、100人近い人が集まるが、ほとんど見知らぬ人ばかりである。溝掃除が終わると管理組合理事長のあいさつの後、弁当が配られてそれで解散となる。
その他には、2月、当地名産のカキの最盛期には無料の「カキパーティー」が行われる。一度も参加したことはないが、この日ばかりは、普段、めったに来ない人たちが家族連れでやって来るらしい。それも顔ぶれはいつも同じだという。
また、6月に「管理組合総会」が行われるが、ただ「賛成」に手を挙げざるを得ない状況で、出席してもあまり意味がない。1人が声をあげても何も変わらないし、余計なことを言って白い目で見られても困る。最初の1回だけで、それ以降は欠席である。
とにかく人と関わらないほうが無難だと、あいさつ程度ですませようと決めているが、何度も顔を合わせているとそうもいかなくなる。ブログにも書いたが、先日、設置した「あんしん電話」では3人の協力者が必要で、1人は町内の元民生委員の方、2人はお隣さんと、同じ階で3つ離れた部屋の住人にお願いすることになった。
同階の2人とはお互いに協力者になったが、そのとき私は「頻繁に行き来したり、懇意にしようなどと思わないで、これまで同様、自分流のライフスタイルをしよう。ただし、困ったときは助け合うという、負担にならない付き合い方をしたい」と、はっきり言った。お隣さんは気楽に付き合える人だが、仕事を持っているので“年中休み”の私とはペースが違い、用事がなければ半年でも顔を合わさないこともある。
もう1人の人は、私と同年代だが活動的で、いつも車で出かけて留守が多い。お互いの生活に踏み込まないのが一番で、万一仲たがいするようなことになると賃貸と違って引っ越すわけには行かない。だから、腹のうちはどうでも表面的な争いは避けたいと思う。
先日、下の階の方から女性グループの「料理勉強会」に参加しませんかというお誘いを受けた。その方とはあいさつ以外に口を利いたこともないのだが、メンバーが少なくて、私の勧誘を思いついたという。私は「1人暮らしで“ジコチュー”になってしまって人様と合わすことが下手。お義理で参加しても私も気を使うし、周囲を不愉快にさせることがあっては申し訳ない。それに、一度参加すると次のお誘いを断りきれなくなるので、せっかくお誘いくださったのにお断りして申し訳ありません。ありがとうございました」と、丁重にお断りした。その方がどういう風に受け取られたかが気にはなったが、この年になって新たな人間関係を広げて気を使うなんてまっぴら。マイペースのライフスタイルを貫こうと決めたからには、はっきりと意思表示をした方がいいと思っている。
ただ単に、出席してだまって座っていればいいというものなら、場合によっては参加するかもしれないが、人間関係が生まれるような集まりははっきりと断ることにしている。こういうと、どんな偏屈なババだろうかと思われるだろうが、自分では至って常識的な人間だと思っている。
例えば、あいさつは最低限のマナーだが、それができない人が意外と多いのである。私はマンション内で会った人には、誰にでもあいさつをする。が、こちらがあいさつしても、声を出さず顔だけ動かす人がいる。そういうのは不愉快だが、相手がどうであれ、あいさつだけはすることにしている。
当地は田舎なので、住んでいる人は素朴で親しみやすい。歩いていて目が合えばほとんどの人があいさつしてくれる。特に、犬の散歩中の人とは、犬が取り持つ縁が生まれることもある。知らない人へのあいさつはちょっと勇気がいるが、いつの間にか先方からあいさつしてくれるようになることもある。まずは「あいさつ」、それで一日が気持ちよく過ごせるなら簡単なことである。
歳と共に、付き合いも億劫になってマンションのイベントにも欠席ばかり。
老人大学で辛うじて「外」と繋がっているくらいです。
加齢と共に間口が狭まってくるのも致し方ないでしょうね。
どなたも同じですね。
老人同士の話といったら愚痴っぽい話に人のうわさ話。ちっともおもしろくありません。
うっとうしい近所付き合いがないのがマンションのいいところで、「隣は何をする人ぞ」でいいですよね。
この年になると、何事にも横着になります。
自分が楽しいと思えればそれでいいですよね。