中国不滞在記 in 神戸

行って見て聞いて考えた中国のこと

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テロとは何か

2015年01月26日 | 日記

中学生の頃、悪ガキのグループがいて、みんなから怖がられていた。ボスはやらなかったが、手下の小者が弱い子たちをいじめていた。やられた子たちはたいていへらへら笑っていた。実はワシも身体が小さくておとなしかったのでやられたのであるが、猛烈に抵抗をしたから面倒くさくなったのか彼らはしてこなくなった。今のいじめにくらべたらまあかわいいものだったが。いじめによる自殺は悲劇だが、たまにいじめられる側がいじめる側を殺傷することもある。その場合、いじめた方の責任も問われるのは当たり前だろう。

国に話を移せば、弱小民族・集団が強大な侵略国家の抑圧と戦うには、ゲリラ戦をやる以外にない。ゲリラ戦ができる条件は、ベトナムのように裏で支援するソ連のような国が存在していることだが、なければテロに走るのは必然かもしれない。モスクワの劇場を占拠して数百人を人質にし、ロシア軍のガス攻撃で殺されたテロリストの大部分はチェチェンの女性たちだった。もちろんテロは非道であり、非難されなければならないが、チェチェンの民族主義を認めず、軍事的に壊滅させようとしたロシアの責任ー強者によるテロ行為ーも裁かれなければならないはずだ。

メディアでもやっと安倍政権批判がちらちら出るようになった。中でもニュースステーションの古賀茂明氏の解説や朝日新聞に耕論に掲載されたフリージャーナリスト、常岡浩介さんの論説が素晴らしかった。要点は、政府は人質2名について、事前に把握していたにもかかわらず、(現地に対策本部を設けていたそうである。なら今まで何をしていたのだ。本当に設けたのかも怪しい) 安倍首相が中東に乗り込んで勇ましい発言をして「イスラム国家」を刺激し、イスラム圏の人々からテロの親玉と目されているイスラエルのネタニヤフ首相と握手をかわして、人質の命を危険にさらしたこと。個人的には、日程的に可能であったのにもかかわらず、安倍首相が40か国の首脳が集まったパリの追悼集会にも、神戸の震災20周年の追悼にも出席しなかったことにほんとうに残念だった。安倍氏には心から被害者に寄り添うという感覚が欠如しているのかもしれない。

「イスラム国家」のテロ行為は残虐、言語道断、極悪非道。政府やメディアはそう伝えている。もちろんそうに違いない。だが、アメリカが大量破壊兵器など存在しなかったイラクに一方的に侵攻して多くの市民たちを殺したことや、イスラエルがパレスチナ人の土地を奪い、ガザ地区の罪もない子どもたちを殺し続けていることも非道だろう。歴史的に米英仏がイスラム諸国をどれほど搾取し、抑圧してきたのか、その歴史を知るべきである。もちろんこれらの欧米の国々は、謝罪など一切していない。抑圧する側は自分たちが抑圧しているという意識すらないことは、学校のいじめっ子がいじめているという意識すらないのとおなじである。逆に助けてやっているとすら思っていることがよくある。米英仏のような植民地主義、石油利権に狂奔するこんな国々にくらべたら、歴史問題で謝罪を繰り返している日本は何とかわいらしいもんだという気さえする。

日本が中東で好感を持たれているのは、この地域を一度も侵略したことがないからである。そしてアジアで唯一、いち早く近代化を成し遂げて、中東を植民地化した欧米と対抗した国だからだ。

だが、安倍政権が、中東のきわめつきの親米政権ばかり訪問して援助をばらまき、実質的に米英と同じ立場に立つと宣言したということは、中東の人々にどんな印象を与えるだろうか。メディアは、これまでアフガニスタンのタリバーン政権についてマイナス報道ばかり伝えてきた。確かにタリバーンは厳格なイスラム法によってアフガニスタンを統治したが、その反面、それまでの豪族やギャングに支配された政権よりずっと公正で、治安がよかった。だからこそ、まじめなムスリム学生がはじめたタリバーンはアフガニスタンを支配することができたのである。そして「イスラム国」は、本当に恐ろしいテロ集団にすぎないのだろうか。アメリカ及び追随する国々の攻撃にさらされながら、いっこうに崩壊しないのはスンニー派の民衆の支持を得ているからではないのか。

安倍首相は、この事件をきっかけに自衛隊がテロにあった日本人を救出できるように、法改正を考えているという。これこそが安倍首相のもくろみだったのではないか。国民の安全を守ることが何より大切だと言いながら、きっと自衛隊の海外派兵の方が大切なのだ、彼は。

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