中国不滞在記 in 神戸

行って見て聞いて考えた中国のこと

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

首相に覚悟はあったか

2015年01月23日 | 日記

人質事件の報道でもちきりであります。「想定外」「人道的支援なのになぜ」という言葉が飛び交っている。だが、安倍首相の演説をよく読めば人道的支援とばかりは受け止められないのは分かり切った話でしょう。

以下は安倍首相の演説中のイスラム諸国に対する援助のくだりの英文。

We are also going to support Turkey and Lebanon. All that, we shall do to help curb the threat ISIL poses. I will pledge assistance of a total of about 200 million U.S. dollars for those countries contending with ISIL, to help build their human capacities, infrastructure, and so on.

下線部を私なりに翻訳すると、『我々は「イスラム国」がもたらす脅威を抑制するのを助け・・・「イスラム国」と戦う国々のために2億ドルを援助することをお約束する。』となるでしょうか。これは「イスラム国」にとっては敵対意志の表明と受け止められるのは当然で、日本が米英と同じ戦列に立ったとみなされる、もしくはそうみなす絶好の口実を与えたことは間違いない。

昨日午後のNHKのBSでは、欧米人記者がおおよそつぎのように語っていました。

これまでイスラム国が誘拐して身代金を要求したのは、軍事的に敵対行動を取っている米英仏等欧米の国民だけだ。安倍首相のイスラム国に対する明確な敵対意志表明が、身代金要求を誘発してしまったのであり、日本にとって外交的な失敗であろう。

中東くんだりまでわざわざ出かけてカッコつけて大見得を切り、身代金要求されると「想定外」だと慌てふためく政府のありさまは実にみっともない。日本人が捕えられていることは分っているのだから、身代金を要求されることぐらいは考えておくべきだろうし、そうなれば窮地に陥ることは、ワタクシのような頭の悪い人間でもわかる。

我が国の首相には火中の栗を拾っているという感覚もなければ、有事の際の覚悟もなく、アメリカへのごますり友情の発露と、彼の言う「積極的平和主義」の絶好の舞台だと勇躍発表したのでありましょう。安倍の演説草稿を書いたのはだれなのかわからないが、外務省の頭のいい官僚が目を通しているはずなのに・・・てか、外務省の鈍感さは、古くは日米開戦時の宣戦布告の遅れから、慰安婦問題の放置、沖縄へのむごい仕打ち、尖閣諸島国有化に対する甘い見通しに至るまで、すでに証明済み。

さらに、首相は「中庸」の仲介者をきどってイスラエルとパレスチナを訪問したが実質的に相手にされず、2億ドルの援助もほとんど現地で報道されることなく、得たものは身代金要求だけ。パレスチナ問題とイスラム過激派のテロ問題は日本が口先介入できるほど簡単な問題ではない。これが外交的失策でなくてなんだろう。

とまれ定見のない国の薄っぺらな首相の軽い言動が勇気あるジャーナリストともう一人の日本人を死の淵においやってしまったことに憤りを禁じ得ない。切に生還されることを願う。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
« ナッツ姫リターン | トップ | 許しがたい・・・ »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事