石原延啓 ブログ

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神話を紡ぐアーティスト&ワンピース倶楽部

2010-02-26 14:56:45 | Weblog


2/23
アーティストの永岡君がアトリエを訪ねて来てくれて一緒に飲む。
彼が作品を発表し始めた頃から知っていて、ちょうど同じ時期にオーストラリアのレジデンスに行っていて彼が訪ねてきてくれたりと何かにつけ縁がある。また、話をしたり作品を観ていると彼の世界観と自分のものとの間に非常に似ているものを感じていた。彼もそれを感じていてくれたらしく、1年ほど前から今度一緒に飯でも喰おうといいつつ時が流れてしまっていたのだが、この度久々の会合が実現。突っ込んで話してみると面白い。面白い奴だとは思っていたが、ここまでぶっ飛んでいるとは思わなかった。近所の自称日本一のモツ煮込屋で一杯ひっかけつつ、場所を私のスタジオに移して彼の新作DVDを観たりしながら、ナラティブについて、あるいは神話について話は多岐に及んだ。

起承転結のつかない曖昧とも言える非常にプリミティブな神話性を持った作品を作り続けることで、「永岡大輔の概念」というものを作りたいのだと彼は言う。それは言語的に確実に説明してしまっては逃げて行ってしまう。そして「昔作られた神話は今自分たちが生きている時代には通用しない。僕たちは新しい神話を作らなければいけないのだ」と彼は言う。全く持って同感、っていうか全く同じこと考えてるなあ。
なんで動物をモチーフにするのかという私の問いに対しては、生まれ育った環境(山形)からの影響もあるし、今すでに自分が慣れ親しんだ環境は失われつつあるというだけでテーマ性を持ってくるということだった。
とにかくエリアーデはもちろんのこと、ラカンだかなんだかの哲学まで、まーよく勉強してるのにも驚かされました。
一番面白かったのはアニメを作る時に大体の筋とか着地点は決めて絵コンテらしきものは作るらしいんだけれど、結局10時間ぶっ続けでドローイングしていると、ほとんどあっちの世界へいっちゃってるから途中で入れるべきストーリーをすっ飛ばしてしまうらしい。昔は後戻りもしたらしいのだが、今はそこから強引に話を作り続ける為に、逆に自分が望む理不尽な世界が醸し出されるのだというところ。やはりライブなところでアートは生まれるということか。
彼の場合5分のアニメをつくるのに10時間ドローイングする訳だが、その間水分補給のみ。食べるのと眠るのは御法度だということだが、まあそれはそうだろうな。
最後に私がナラティブをより意識しながら次のプロジェクトを作ろうとしていて、数字の「3」を巡るストーリーを考えているという話をしたら、突然ムヒョヒョと笑い出してロンドン留学中に観た夢の話をしだした。やはり「3」にまつわる話だが、かなり怖い話。これはちょっと使わせてもらおうかなと思っているので今日はここまで。穏やかで何処から観ても善人なんだけれど、変なやっちゃ。

2/24はスパイラルの上のバーで「ワンピース倶楽部」定例会のゲストで呼ばれてアーティストトーク。アートオフィス・シオバラの塩原さんのアートのコレクションについてのお話の後にスライドを見せながら作品の説明をさせて頂いた。好き勝手にお話させてもらいとても楽しかった。トークのあとに大学でカオス理論を勉強しつつ学生の団体を運営する賢そうな若者から「面白くて共感させられました」と言われた時にはホッとしたし嬉しかったな~。

*ワンピース倶楽部とは石鍋博子さんが主催する現代アートマーケット拡大のため、楽しみながら、最低一年に一作品(ワンピース)を購入することを決意したアートを愛する人達の集まりです。
http://www.one-piece-club.jp/

*写真は永岡君の鹿ドローイングとアーティストトークの様子

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