岩堀修明ブログ

ドクター岩堀の
「私設動物資料室」

ノドボトケ

2019-12-29 | ドクター岩堀の「私設動物資料室」
 喉の正中部にある突出部であり、甲状軟骨にある、局所的な膨らみによる突出である。
 甲状軟骨は、喉頭の前壁と外側壁を支えている大きな軟骨であり、「左板」と「右板」が正中部でつながった形をしている。正中部の上端は、前方に突出して「喉頭隆起」を形成している。喉頭隆起による突出がノドボトケである。
 甲状軟骨には、舌骨や輪状軟骨などとの間を結ぶ筋が付着しているので、喉頭の動きに伴って、甲状軟骨は上下方向に動く。ノドボトケも上下方向の動きをする。
 甲状軟骨は、年齢とともに発育する。幼少期には、男女であまり差はないが、思春期になると、男性の方が女性より大きく発育する。このため、思春期になると、ノドボトケも男性の方が、女性より著明になる。
 甲状軟骨の後面には、「声帯」の前端が付着している。甲状軟骨が発育するのに伴って、声帯の長さも増大する。声帯の長さが増大するに従って、声も低音になる。これが“声変わり”である。声変わりは男女ともに起こるが、甲状軟骨の発育が男性の方が大きいので、声変わりも男性の方が著明である。
 ノドボトケとは、「喉骨(ノドボネ)」が訛ったものである。ノドボネ、ノドボネ、・・・・・・・・ノドボトケ、となった。“ホトケ様”とは何の関係もない。
 西洋では、この隆起は、「アダムのリンゴ」と呼ばれる。その昔、禁断の木の実を口にしていたアダムが、神に咎められて驚き、口にしていた木の実の半分を喉に引っかけてしまった。喉に引っかかった木の実の半分によりできた高まりが、この隆起なのである、と言伝えられてきた。




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