岩堀修明ブログ

ドクター岩堀の
「私設動物資料室」

カメの呼吸器と呼吸運動

2018-12-12 | ドクター岩堀の「私設動物資料室」
 カメの呼吸器は肺である。カメの肺は、体の背側部にあり、胸腔という腔所に入っている。ガス交換は、肺呼吸をする爬虫類の他の動物の場合と同様であり、胸腔の大きさを変えることにより、肺の大きさが変化し、肺に空気が出入りすることにより行われる。
 カメの体は、亀甲で覆われている。肋骨は亀甲と癒着しているため、動かすことができない。さらに、腹筋も退化している。呼吸運動の際に、重要な役割を果たしている、肋骨や腹筋などを使うことができなくなっている。このため、カメでは、特異な呼吸運動が行われる。
 カメの呼吸運動は、次のように行われる。亀甲に付いているいくつかの筋が活動することにより、胸腔の大きさが変わる。さらに、前肢や後肢を出したり引っ込めたりすることによっても、胸腔の大きさが変化する。胸腔の大きさが変わることにより、肺に空気が出入りして、ガス交換が行われている。
 ウミガメなどの水棲のカメは、水面に出てきて呼吸をしなければならない。これはクジラなどの場合と、同じである。ただし水棲のカメでは、口腔、咽頭、排出腔などの粘膜でも、補助的にガス交換が行われている。このため、かなり長時間にわたり、水中にとどまっていることができる。

参考資料
Kardong, K. V., Vertebrates, McGraw Hill,
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