メキシコからカナダまで続く1600キロの「パシフィック・クレスト・トレイル」。
砂漠から始まって雪山まで、最高標高4000メートル地点までトレッキングする道。
その過酷な道のりを1995年に歩き通した27歳の女性、その実話の映画化。
リース・ウィザースプーンがアカデミー主演女優賞、ローラ・ダーンが助演女優賞にノミネートされた。
その感想。
1600キロの過酷な道を歩く女性と彼女が出会う人々をタテ軸に置きつつ、歩きながら彼女が回想する悲惨な過去、それがひたすらフラッシュバックし続け、ストーリーとしてではなく観念的に彼女の心の中の変化を描いていく手法。
映画というよりは心の変革の旅であり、小説や音楽に近い。
誤解を恐れずに言ってしまえば、最初から最後まで派手な事件はなにも起こらないのだが、それでいて映画的な面白さもなんとなく担保できているというギリギリの作品。
これは秀作。
星3つ半。★★★1/2
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