そんなに食うなら走らんと

食道楽(ラーメン中心)とカロリー消費(ランニング中心)の葛藤の日々

魚力@渋谷 「さば味噌煮(カミ)定食」

2017-08-30 08:40:51 | 飲み 魚
そのBBAは迷っていた



サービスランチもいいわね
やっぱりお刺身の盛り合わせかしら
ハーフ&ハーフっていうのは何?
さばの味噌煮がオススメなの?
カミって頭は付いてないのよね?

そのBBAは本当に迷っていた




後ろにオレが待っているというのに
その後ろにもおっさんが待っているというのに
一緒の娘も気まずそうに早くしなよと促しているのに

そのBBAは
空気をまるで読まずに
果てしなく迷っていたのでした

そうです
アレコレやってきたはずの
パーソナルこどグルツアー

2巻に登場したお店は
別にイイかなと流していたけど




どうにも気になる
コチラのお店

一度はキメねばイカンと
マストな宿題店にしていたのでした




そんなオレも
実のところは
ハゲしく迷っていたりして




やはりココは
コミックに登場した
「ぶり照焼」ってのが無いから
「銀だら照焼」に置き換えてみるか

お店のイチオシとされる
「さば味噌煮」だったら
やはり選択するべきは「カミ」だろうか

いや待て
ハーフ&ハーフの中身を
確認してからでも遅くはない

っつか
「サービス」を謳っているのに
それにしない手もないのでは




迷い殺して三千里
義務とも言える「ぶり照焼」が
幸運にも存在しないいま

やはりココは
お店のイチオシ
スープまでも飲ませてしまうという




さば味噌煮しかないな!!
なんつてね
後ろのおっさんをヤキモキさせるほど
オレの脳髄はトロくは出来ていないのだから




むう
コレがウワサの
当たり番号

どれどれ
今日のオレの運勢は と




キタキタ (゚д゚lll) キマシタヨ!!

オレの引きがキマシタヨ!!
なんつてね

右のおにいさんも
左のおねいさんも
無事に当てていたから

当たることがデフォ
なんてとこだろうけど

このちょっとした駄菓子感
ゴローちゃんじゃなくても
興奮してしまうというもの

やはりココは




じゃあ明太子!!

か・ら・の

ぷっ 高いから少ないや

か・ら・の

ポテトサラダのほうがよかったか

だ・ろ・う・け・ど




彼から学ぶのも
ときには必要ということで




ヒジキの取り放題も
なかなかお目にかかれないサービスだ

コミックそのままなのが
なんだかとてもしっくりきている

いやしかし
最近どこかで読んだ
「ひじきの食べ過ぎは良くない」というやつ

とか言いながら
こぼれるまで盛ってしまうオレって
やっぱり男の子かもしれない




さば味噌というのは
ただ器に入れてくるだけかと思っていたけど
ずいぶん時間がかかるものだな

いちいち温め直すとか
しているのだろうか




やはりコミック通りの
しじみの味噌汁はウレシイけれど

ちょっと啜ってみて
おっ!!って
目を見開いちゃうぐらいだったけど

肝心の米の飯が
よそわれないとはどういうことだ

ああ困ったな
こういうとき
「だからいま出そうとしていたのに」的に
場の空気をしくじらせることも多いオレだから


スミマセン

ご飯お願いできますか?


あらゴメンナサイね

って
やっぱり忘れていたのか!!

定食をやっておきながら
お替わり自由の店をやっておきながら
ご飯を出し忘れるって
撒き餌がスギるというものじゃないか




さてと
ようやくキレイに揃ったぞ

というか
しらすおろしまで付くのか
たくさん揃いスギているかもしれないぞ

さて
いったい何杯
どうやってライスを積み重ねていくか

始める前から
しっかりと練って進めてイカないと
タイヘンなことになるかもしれない


とりあえず
スターターはひじきか
はたまたしらすおろしか




困ったことに
コレだけで一杯
やっつけられてしまうかもしれない!!

なんつて
満面の笑みを浮かべるはずだったのに

汗だくなのはオレだけなのか?

灼熱の中
新宿から歩いてきてしまったという
落ち度は確かにオレにあるワケだけど

このクーラーの入りっぷり
26℃という名の28.5℃
食べ放題のお店ではツラスギる

というか
そもそもの
この違和感
いったい何かと思ったけど

音がしないぞ このお店

右のおにいさんが上品ならば
左のおねいさんも輪をかけて上品
咀嚼音のひとつもしないという

オマケに
バックミュージックに
有線のひとつも流れていないという
この圧倒的静謐感はなんぞねと

ああ
そんなところに
汗が止まらないオレ

どうにも
せわしないオレ

そーっとひと口食っては
そーっとひと口啜っては
とめどなく溢れる滝汗をフキフキって

一挙手一投足が
目立ちスギるにもバドガール!!




むう
確かに美味い

このライス力
尋常ではないぞと

箸で切れたる
鯖骨の愛しさたるや

ギュッ!!とエンミのキイた
鯖汁の麗しさたるや

バクバク!!
もしゃもしゃ!!
ズビズビッ!!っと
全オレを全開にして
欲棒に身を委ねたいところだけど

この静かさ
この隣の近さったら
ライス無制限のお店にあるまじきサイレンス
落ち着かないにもバドガール!!

オマケに
食えば食うほど
拭けば拭くほど
溢れ出ずるオレビの泉

アゲにアゲたる
ハイドレーション

ああ
ラーメン屋の調理音
ラーメン屋の雑なBGM
ラーメン屋のスラーピングな啜り音

ともすれば
如何ともしがたいクチャラーの存在でさえ
この場においては
助けになるとさえ思えて

早く外に




出たいじゃ (゚д゚lll) ないっスカ!!

こんなにハラヘリで
こんなに構えてきたのに

見てください!!
ライスが二杯しか喉を通らなかった!!

こと味噌汁に至っては
あまりの滝汗に推されて
お替わり半分にさえ届かなかった!!


ああ
スノッブなパーリナイトに
短パンで紛れ込んで

ハナで嘲笑われながら
シャンパンを浴びせられるような
このフルスイングの敗北感

こんなに夏が憎く
こんなに音が恋しく
思ったことがあっただろうかと




ガンガンに寒い冬に
むしろ一枚薄着にて
前のめりでのシャッターポール

カウンターの
イチバン奥の端の隅にて

件の「ブリ照焼」を
汗 音 気兼ねなく
ライスと味噌汁
思う存分に

そのときは
あえてのサイレンスの中
あえて大きく声に出して言おう

美味いじゃ (゚д゚lll) ないっスカ!!

そんな冬の日が
いまから待ち遠しくてたまらない





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