馬たちよ、それでも光は無垢で 古川日出男 新潮社
私は福島に生まれた。声がする。そこへ行けー。
あの日以来、私は時間を喪失した。世界はテレビの向こうにあり
自分こそが彼岸にいた。涙がこぼれる、自問する、どうして私は死なないのか。
どうしたら苦をともにできるのかー。
震災から一月、作家は福島浜通りをめざす。
被災、被爆、馬たちよ!
目にした現実とかつて描いた東北が共鳴する、小説家が全てを賭けた祈りと再生の物語
( 書籍紹介文より)
草をはむ牛と馬の上に、光が静かに降り注ぐラストシーン
>ここで私のこの文章は終わり、はじまる。と記されている。
小説とはなんだろうと思った。
ドキュメンタリーでもなく、なぜ、いま小説なのか?
この本を読んで、そこに作家が自問し続けたという「意味」を感じた。
2011年3月11日以降
日常のもろさを知った。
被災地から遠く離れて暮らしていても、気持ちはもやもやとして
だから、この本はストンと心の中に落ちた。
はじまる。希望・・・
パン屋さんが作ったおひさまパン
どうか光が降り注ぐ世界でありますように、と。
足が地についた暮らしができますように
これから「ジェノサイト」高野和明 を読みます。
息子がとても面白かったとお勧めなので・・・