「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

馬たちよ、それでも光は無垢で

2011-08-23 15:03:20 | 書籍・絵本


  

  馬たちよ、それでも光は無垢で 古川日出男 新潮社

   私は福島に生まれた。声がする。そこへ行けー。

   あの日以来、私は時間を喪失した。世界はテレビの向こうにあり
   自分こそが彼岸にいた。涙がこぼれる、自問する、どうして私は死なないのか。
   どうしたら苦をともにできるのかー。
   震災から一月、作家は福島浜通りをめざす。
   被災、被爆、馬たちよ!
   目にした現実とかつて描いた東北が共鳴する、小説家が全てを賭けた祈りと再生の物語
                                               ( 書籍紹介文より)

    草をはむ牛と馬の上に、光が静かに降り注ぐラストシーン
    >ここで私のこの文章は終わり、はじまる。と記されている。
    小説とはなんだろうと思った。
    ドキュメンタリーでもなく、なぜ、いま小説なのか?
    この本を読んで、そこに作家が自問し続けたという「意味」を感じた。
    2011年3月11日以降
    日常のもろさを知った。
    被災地から遠く離れて暮らしていても、気持ちはもやもやとして
    だから、この本はストンと心の中に落ちた。
    はじまる。希望・・・

    パン屋さんが作ったおひさまパン
    どうか光が降り注ぐ世界でありますように、と。
    足が地についた暮らしができますように
    これから「ジェノサイト」高野和明 を読みます。
    息子がとても面白かったとお勧めなので・・・

    


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