Naoの誰でもわかる!英語の話

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Reading Practice #3

2007-10-02 | Weblog
[Reading Practice #3]

では、前回の文の中でいくつか興味深い点について話したいと思います。

1)見出しの文体

ご存じとは思いますが、新聞記事の見出しは基本的には現在形で書かれます。ですので、「ABC Newsman Peter Jennings Dies」であり、「~Died」とはならないということ。これは、記事をいきいきと見せる、感じさせることで読書の興味を引くためです。決まり事と思っていいでしょう。

2)broadcaster

日本語では「キャスター」と言いますが、それは英語ではありません。いわゆる、日本語英語です。気を付けてくださいね。

3)in five separate decades

そのまま訳すと、「5つの異なった10年において」といった意味になりますね。じゃあ、「過去50年にわたって」でいいんじゃない、って、思いません?そうならば、「for the past 50 years」でいいですよね。あるいは、「decade」(ディケイド)は10年を意味しますから、「for five decades」でもいいのでは…と。しかし、原文は「five separate decades」となっている。「別々の」「離れた」10年(の複数)?実は、ここでは「decades」は1960年代、70年代、80年代、90年代、2000年代という5つの異なった10年の区切り(年代)を表現したいために、わざわざ「separate」という表現を使ったのです。

4)be it war or weather

これは不思議な文構造ですよね。通常の英文は、「何が」を意味する主語(名詞句)、そして「どう(動)する」を意味する動詞(動詞句)の順番でできている、って、どこかで言いましたよね。もしそうならば、以下の構造になるべきですよね。

○ It is war or weather.

主語が「it」で、動詞が「is」。動詞は、それが主動詞なら時制をとるから、「be」ではなくて、「is」となる、でしたよね。そうすると…

×He was there for every big story, it is war or weather.

になるはずですが、これはおかしいですよね。二つの文章を「,」だけがつなぐことはないですからね。では「,」以降の文章らしきものは何なのか?

その答えは、「それが(~)であろうと、(~)であろうと」(be it (war) or (weather)/それが戦争であろうと、お天気であろうと)という、「仮定」(時に「条件」)を表わす表現であり、主要な文(その前後に位置する)に繋がるものである、ということです。では、以下をどうぞ。

Be it ever so hot (どんなに暑くても)
Be it that(もし(that以下)であれば)
Be it true or not(それが真実であろうとなかろうと)
Be it good or bad, that is the way it goes.(それが良くても悪くても、そうなるようになっているんだ)

ここで理解すべきは、主語(it)と動詞(be/is)の位置が反対(倒置)になっていること。つまり、これらは普通の文構造を持っていないことです。もし疑問文だったら「Is it~?」ですよね。「be」動詞は普通の文にある場合は時制を持ち、疑問文を作る場合は時制を持ったまま主語の前に出る。これは誰でも知っていますよね。ところが、時制を持たない「be」が主語の前に出る…?これはどうみても「異常」ですよね。実は、この「文構造の異常性」が、文らしきものを仮定あるいは条件を表わす句(意味の固まり)にしているのです。そしてそれは「仮定」・「条件」を表すわけですから、その部分は文全体の中では「従」となり、「主」の文に繋がることになります。

どうでしょう?ちょっと理屈っぽいかな。ここで重要な考え方を確認しておきましょう。それは、「文が異常な(普通ではない)構造となっている場合は、その意味することも普通ではない」ということ。つまり、そんな場合は、文(らしきもの)は、「~は~である」といった意味から、「もし~だったら」「~であろうとなかろうと」「~にもかかわらず」といった「条件」「仮定」「推測」等の意味を表わすものなる(変化する)ということです(あ、前にも同じ事を言ったような…)。ま、ともかく、このことはしっかり頭に入れておいてくださいね。Nao的英語理解訓。「普通じゃない文の意味は、普通じゃないと思え!」どうでしょう?ではまた…。Goodbye, everyone!

(End of Story)


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