Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

これだけは知っておいてほしい! 「英文構造のお話」(Part3)

2013-08-20 | Weblog
  さて、これまでに一つの英文は、主語の役割を果たす名詞句(限定詞(a, the, his, her等)+名詞)と動詞句(頭にある動詞が中心となってできる意味の固まり)から構成されるっていう趣旨の話をしてきましたよね(あ、ちなみに、「句」ていうのは、意味の固まり、くらいに理解してもらったらいいです)。つまり、以下の形ですね。

S=NP+VP(文章=名詞句+動詞句)
そして、
NP=Det+N(名詞句=限定詞+名詞)で、
VP=V+NP(動詞句=動詞+名詞句)ですね。いいですか?混乱してませんか?

では、以下の例文を見て、上にあてはめてみてください。

My sister bought a pen.

できましたか?上のルールがしっかり適用されているので、これは正しい(文法的)文ですね。では、次の文はどうでしょうか?

1) Sister bought a pen.
2) My sister bought pen.

  頭にある日本語は「妹はペンを買いました」くらいかな。日本語では「妹」は話手の妹、って聞いている人にはわかるので、「私の」なんて無駄なことは言わないですね。でも、英語では、それ(妹を限定するもの)は言う事になっています。それが英語の文法です。そして、「ペン」についても、日本語では「ペン」だけでいいんですが、英語では、それがどんな、あるいは、いくつの、等、ペンを限定、あるいは、特定するもの(限定詞)が必ず必要になります。なので、上の1)2)の文章はungrammatical(非文法的)な文ということになります。

  さて、これまでは、主語の名詞句(NP=Noun Phrase)と動詞句(VP=Verb Phrase)の話をしてきました。わかりやすく言うと、「何が(主語)どうし(動詞)た?」の話だったわけです。しかし、言葉というのは、もうちょっと複雑ですよね。「何が(NP)どうした(VP)」だけでは、話の中核はわかりますが、もっと中身がないとわからないし、面白くもない。そこで必要なのが、「いつ」「どこで」「どのようにして」等の内容をはっきりする情報、言葉です。その大事な役割をするものと言えば…そう、前置詞を頭にしてできる意味の固まり、前置詞句です!
  でも、前置詞とは?そう、at, in, on, to, of, about等の小さい詞(ことば)のことですね。それ自体には内容はないけれど、それぞれ、それなりの役割、意味はあります。「でも、それらはどうして「前置詞」って呼ばれるの?」ですって?それは、それらが常に名「詞」の「前」に「置」かれるからです。正確には、名「詞」句の「前」に「置」かれる、っていうことですけどね。ともかく、そう覚えてください。以下、念のため、例を少し。

at the station, in the bag, on the train, about the problem, etc.

つまり、前置詞句(Prepositional Phrase)とは、前置詞(Preposition)+名詞句(Noun Phrase)である。そして、名詞句(Noun Phrase)は、限定詞(Determiner)+名詞(Noun)でできている(忘れた人は復習をね)ので、文法として書くと以下のようになります。

PP=P+NP(Det+N)

では、質問です。前置詞は名詞句の前にくるから「前…置…詞」って呼ばれます。いいですね?では、前置詞の後には何がくるでしょう~か?「ん、ん、ん~…」オ~イ!もちろん、名詞句ですよね。「あたり前でしょ!」ってですか?そんなに吐き捨てたように言わなくても(涙)。じゃあ、なぜこんな間違いが多いんでしょう?

1)*I am looking forward to see you.
2)*I’m interested in watch movies.
3)*Instead of say goodbye, he waved his hand.
*は、文が非文法的(ungrammatical)であることを示しています。

  1)は、「to」が不定詞の「to」か、前置詞の「to」か、その違いがわかってないってことも原因の一つでしょうけどね。ともかく、上の文にある前置詞のあとにくる動詞は、すべて「~ing」という動名詞にならなきゃいけませんね。
  では、復習。「前置詞の後には必ず名詞句がくる。前置詞の後に動詞がくる場合は、それも必ず「ing」をつけて「動名詞」にならなければならない。」
もう一度。「前置詞の後には必ず名詞句がくる。前置詞の後に動詞がくる場合は、それも必ず「ing」をつけて「動名詞」にならなければならない。」しつこいようですが、しっかり覚えてください。
  前置詞句を使うことで文章はもっと具体的になり、その意味の幅が広がります。例えば…

My sister bought a pen at the stationery store in our neighborhood.

聞き手は、妹さんがどこでペンを買ったか、これでわかりますね。でも、どうして買ったのかはこれではわからない。ので、それを足すと…

My sister bought a pen for our father at the stationery store in our neighborhood.

これで、お父さんのため、ってわかりましたね。こういうふうに、前置詞句を使っていくことで、動詞句はその幅を広げていきます。そう、前置詞句はすべて動詞句の中に入ります。なぜって?前置詞句はすべて動詞にかかっている、つまり、動詞を説明している、でしょ?だから、動詞の仲間なのです。

[My sister](主語の名詞句(NP)) [bought a pen for our father at the stationery store in our neighborhood](述語の動詞句(VP))(いいですか?)

  ここまで話してきた英文の構造(英文の法則)を記号で表すと、以下のようになります。
S=NP+VP
NP=Det+N
VP=V+NP+PP
PP=P+NP

「だめだ!わからない!」ってですか?そりゃあ、いっぺんに見たらわからなくなりますよね。でも、ゆっくりでもいいから、ひとつずつその記号を日本語にして言ってみてください。そしたら、きっとわかるはずですよ。
  「前置詞句」で気をつけること!復習しま~す。前置詞の後には必ず名詞句である、「限定詞」と「名詞」のペアがくる。つまり、名詞の前に必ず何らかの「限定詞」(a, the, my, your, her, his, their, some等)をつけることを忘れないでくださいね。
  名詞句(NP)、動詞句(VP)、前置詞句(PP)、英文の中核を成す意味の集まり、その関係について話をしてきました。混乱した人はもう一度、いや、何度も前の部分を読み返してみてください。そうすれば、きっと何かが見えてくるはずです。そして、その頭で英文を見てください。文の集まりの仕組みが見えてくるはずです。(End of Part 3)