Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 141)「彼女僕に冷たいんだ。」

2010-02-21 | Weblog
表現141)She gives me the cold shoulder.(彼女僕に冷たいんだ。)

身体の一部分が入った表現って、結構ありますよね。head, eye, leg, face, ear…そして、もちろん、shoulder。a tip on one’s shoulderは前回取り上げましたが、今回はshoulderに何かするのではなく、shoulder自体が「冷たい」(cold)という身体的特徴に関するお話です。「え、ほんと?」あ、すみません。本当はそうではないです(陳謝)。でも、だれでも最初はそう思いますよね。だってcold shoulderですから、「冷たい肩」、ですものね。日本文化的に考えると、「背中が寂しそう」とか「肩肘をはって」とか言いますから、だったら、「肩が冷たい」っていうのもありかな~ってね。

そこで、その語源(etymology/エティモロジー)を調べたところ、これがはっきりしない…。正確に言うと、いくつかの語源辞典等ではその語源を書いているのですが、ある辞典によると、それをサポートする証拠はないと言っています。そこで僕の結論は、not conclusive/inconclusive(決定的ではない)ということで、その正確な語源はわからず、いつしか巷(ちまた)から出たものが定着したものと理解しました。「で?その「いくつかの語源辞典等」では何と言っているわけ?」ですよね…(冷汗)。

欧米ではマトン(mutton/羊の肉)はそれほど特別な食材ではありませんよね。日本ではレストランくらいでしか食べませんが、欧米では一般家庭で普通のメニューとして食べます。(「何の話?」ここからです!)皆さんのお宅では家にお客さんが来て食事を出す時、どのような物を出しますか?やっぱり、暖かい食事の方がいいですよね~。暖かいスープとか、お味噌汁、肉なら焼きたて…出来立ての物が、たとえさほど豪華でなくても心がこもっているって思いません?もちろん、暑い夏は別ですけどね。欧米でも同じで、人をもてなすのにはhot meal(暖かい食事)がいいと思われており、大事なお客様には時間がかかってもhot mealを用意するわけです。では、あんまり歓迎しない客にはどうするか…?

そう、もう出来ている冷たい物を出すわけです。その代表的なものが…もうわかりますよね。muttonのshoulder(マトンの肩肉ですね)なわけです。つまり、give someone the cold shoulderとは、「誰かに冷たいマトンの肩肉をあげる」ことで、冷たい態度を表すことになるわけです。「でも、急なお客様ならそれでもごちそうじゃない?」そうかも知れませんし、また、場所によってはマトンの肩肉そのものがごちそうかも知れませんよね。とまあ、事の真相はわからないのですが、これが今回の表現に使われるthe cold shoulderの語源ではないかと言われています。

このthe cold shoulderが、「冷たい態度」「そっけないそぶり」「冷遇」といった意味を持つので、それを誰かにぶつけると言った意味を表す場合は、give someone the cold shoulderとなり、それを受ける場合は、get the cold shoulderになります。では、会話です。ご確認を…。

Jake: Hi, Janet. You and Sue are close, aren't you?
(やあ、ジャネット。君とスーは仲がいいよね。)
Janet: She is a very good friend of mine, for sure. So?
(彼女は私のとても仲のいい友達よ、確かに。だから?)
Jake: Well, Janet and I went out for dinner a couple of times, but she has changed recently.
(実はさ、ジャネットと僕は二回ほど晩ご飯一緒に食べたんだけどさ。彼女、最近変わっちゃってさ。)
Janet: What do you mean?
(どういう風に?)
Jake: Every time I see her, she gives me the cold shoulder.
(会ったらいつも、彼女僕に冷たいんだ。)
Janet: Isn't it because you have done something wrong?
(それは、あなたが何か悪い事したんじゃないの?)
Jake: I did not do anything wrong.
(悪いことなんか何もしてないよ。)
Janet: Like, you were dating someone else last Sunday, for example.
(そうね~、先週の日曜日に誰か他の人とデートしてたとか…例えばだけど。)
Jake: Ah, a bad example, though.
(あ~、悪いたとえだけどね。)
Janet: I saw two of you there. A bad example, Jake?
(私があそこで二人を見たのよ。悪いたとえかしら、ジェイク?)
Jake: So, you told her about it, huh.
(ということは、君がそのことを彼女に言ったわけだ。)
Janet: You bet.
(当然でしょ。)
Jake: Now I understand why I got the cold shoulder.
(やっとわかったよ、なぜ冷たくあしらわれたかが。)
Janet: Doesn't everyone give you the cold shoulder when you do something like that?
(そんなことをすれば誰でもあなたに冷たい態度取るんじゃない?)
Jake: You guys misunderstood the situation.
(君たちは状況を間違って理解してるんだよ。)
Janet: Like what?
(どんな風に?)
Jake: She is my cousin.
(彼女は僕のいとこさ)
Jake: Nice try, Jake. But I know your father is an only child and that you have a cousin on your mother's side, but it is he, not she.
(ナイストライだけどね、ジェイク。私は知ってるのよ。あなたのお父さんが一人っ子だということ、そしてあなたにはお母さん方のいとこがいることをね。だけど、それは男で、女じゃないわよね。)
Jake: Why do you know all about that?
(なんでそんなことみんな知ってるわけ?)
Janet: We attended the same class where we all made our family tree. Remember?
(私たち同じ授業を受けたでしょ。そこで家系図を作ったわよね。覚えてる?)
Jake: Can I give you another excuse?
(他の弁解…い~い?)
Janet: Get out of my sight.
(あっちに行ってくれる。)

Cheatingはいけません。「冷たい肩」(the cold shoulder)をもらうくらいならまだましですよ。へたをするとpunchが飛んで来ますからね~。経験者の皆さんならお分かりのことと思いますが…。僕ですか?No way. I am a faithful man and I have never done anything wrong…see you in the next story, guys. Have a good one! nao