ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

外論21、力量について

2008-08-20 | ISO外論
6.2.2 組織の要員が、自らの活動の持つ意味と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて自らどのように貢献できるか認識することを確実にする。

相変わらず変な日本語である。ISOとJISとの間での翻訳協定があるために正しい日本語が使いにくいようである。「認識することを確実にする」など普段絶対に使わない言葉である。「自覚する」くらいで意味が通じる。

さて、組織とそこで働く人との間は契約関係で成り立っている。ISOでは従業員を顧客や銀行家と同じように利害関係者として考えている。組織と従業員は同等であるから、組織から要求を出しそれに答えるべきである。
組織の出す要求の中で重要なのは、品質目標の達成のための活動、そのために期待される力量である。
当然その必要な力量は明確に示されるべきだし、定期的に評価がされ評価結果は説明されるべきである。
もともと企業には人事評価なるものがあり、その基準で人を評価している。本来この評価も公開されるべきだが、評価者の能力を問われることになるためか、オープンになってない。おかしなことである。

ISOの力量評価はオープンにすべきである。
当人と管理者が話し合って評価すべきである。これは当人以上、管理者の良いトレーニングになる。ひとりの管理者の目の届く範囲、管理者の力量が評価に反映される。
評価させたら次にどのように力量を向上させるか、自分の目標が明確になる。大げさに言えば、キャリアプランができる。
現場作業員の力量は具体的かつ短期的に一定水準になるための評価である。
これとあわせて長期的な評価も考えるべきである。

これらの評価とその運用は人を動機付けエンパワーメントさせる。
この重要性にもっと気がつかなければならない。
ISOのために力量評価するのではない。
働く人のため、また組織のために評価するのである。
人を評価できない管理者、教育者は無能である。
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