「自分の子を可愛いと思った事は一度もありません。」
これは自宅で出産した嬰児5人を殺害し、昨年逮捕され1月に起訴された山本利美被告(49)の第2回公判での陳述である。
彼女は実の父親を知らずに育った。自宅には母親が連れてきた男が常に出入りし、10歳の時、そのうちの一人にレイプされた。それが2年間続いた。
やがて、家に出入りする母親の愛人だった男が連れてきた別の男Aに見初められ、14歳で肉体関係を結ぶ。その時、はじめて自分が10歳の時にされていたことの意味を知り、自殺未遂事件を起こす。15歳の時、Aの子を中絶。病院に付き添った母親は怒らなかったが、何も言葉をかけてくれなかった。
「ただの一度も、母親からご飯を作ってもらって食べたことはありません。」(同公判より)
中学卒業後、彼女はAの実家に転がり込み、Aの両親らと暮らし始める。
「Aが好きというより、ずっと一人でしたし、誰かに寄りかかりたいという気持ちでした。」(同公判より)
だが、結婚式も新婚旅行もなく、家族で出かけたことも無かった。10年が過ぎた頃、家に出入りする作業員Bが、娘に雛人形を買ってくれた。そしてBに求められるまま、不倫関係になり、Bの子供を身ごもる。彼女は自宅3階にある夫婦の部屋で一人で生んだ。生まれる前に衝動的に殺そうと思い、へその緒がつながったままの嬰児の口をタオルでふさぎ、殺し、押入れに隠した。その繰り返しが18年間続いた上での5人殺害だった。
過去の量刑から言えば、嬰児とは言え、5人殺害であれば死刑が妥当なのだろうか。私自身は死刑制度の是非については、未だに何が正しい意見なのかはわからない。しかし、人が人を愛することが当たり前の世界に彼女が存在していれば、このような事件は起こらなかっただろう。幼い頃の彼女をギュっと抱きしめて、彼女の存在全てを肯定してくれる誰かが身近にいれば・・・。いや、彼女は、それが例え汚辱でもその肉体でしか何も感じない人間になっていたのだろう。10歳のあの日から、彼女の精神は自分が肯定される日がいつか来ることもあきらめていたのだろう。彼女は子供だった頃の自分の周りの鬼畜どもと自分自身にきっと復讐したのだ。
以上の事件とシャーリーズ・セロン主演の映画『MONSTER』をGWに鑑賞して、そんなことを考えた。
人は愛されなければ、愛し方が分からない。出来ない。
改めて、そのことを思う。
これは自宅で出産した嬰児5人を殺害し、昨年逮捕され1月に起訴された山本利美被告(49)の第2回公判での陳述である。
彼女は実の父親を知らずに育った。自宅には母親が連れてきた男が常に出入りし、10歳の時、そのうちの一人にレイプされた。それが2年間続いた。
やがて、家に出入りする母親の愛人だった男が連れてきた別の男Aに見初められ、14歳で肉体関係を結ぶ。その時、はじめて自分が10歳の時にされていたことの意味を知り、自殺未遂事件を起こす。15歳の時、Aの子を中絶。病院に付き添った母親は怒らなかったが、何も言葉をかけてくれなかった。
「ただの一度も、母親からご飯を作ってもらって食べたことはありません。」(同公判より)
中学卒業後、彼女はAの実家に転がり込み、Aの両親らと暮らし始める。
「Aが好きというより、ずっと一人でしたし、誰かに寄りかかりたいという気持ちでした。」(同公判より)
だが、結婚式も新婚旅行もなく、家族で出かけたことも無かった。10年が過ぎた頃、家に出入りする作業員Bが、娘に雛人形を買ってくれた。そしてBに求められるまま、不倫関係になり、Bの子供を身ごもる。彼女は自宅3階にある夫婦の部屋で一人で生んだ。生まれる前に衝動的に殺そうと思い、へその緒がつながったままの嬰児の口をタオルでふさぎ、殺し、押入れに隠した。その繰り返しが18年間続いた上での5人殺害だった。
過去の量刑から言えば、嬰児とは言え、5人殺害であれば死刑が妥当なのだろうか。私自身は死刑制度の是非については、未だに何が正しい意見なのかはわからない。しかし、人が人を愛することが当たり前の世界に彼女が存在していれば、このような事件は起こらなかっただろう。幼い頃の彼女をギュっと抱きしめて、彼女の存在全てを肯定してくれる誰かが身近にいれば・・・。いや、彼女は、それが例え汚辱でもその肉体でしか何も感じない人間になっていたのだろう。10歳のあの日から、彼女の精神は自分が肯定される日がいつか来ることもあきらめていたのだろう。彼女は子供だった頃の自分の周りの鬼畜どもと自分自身にきっと復讐したのだ。
以上の事件とシャーリーズ・セロン主演の映画『MONSTER』をGWに鑑賞して、そんなことを考えた。
人は愛されなければ、愛し方が分からない。出来ない。
改めて、そのことを思う。
読みたくなかったです。
でも、読んでしまいました。
ホントにうらみます。
私は自己愛のかたまりであることをシアワセだと思います。こんな自己愛のかたまりに育ててくれた家族とまわりのみんなに感謝します。
UTSのコラムに愛について書かせてもらったときも、そんなことを思いました。
愛していると言ってくれ……ほんと重い。愛って私達は(私は?)簡単に口にするけれど、考えれば考えるほどきつい。でも、愛されたことのない人間はヒトを愛することができない、とはいつも思います。(誰か私を愛してくれ~って、話が違うか)
さてと、またしても関係ない話ですが、Under the Sunで「日替わりコラム」というのをやってて、日曜日はゲストを招いてるんですよね。ゲストの指名権?が回ってきたら、私はnizanさんに頼もうと思ってるので、その時はよろしゅうおたのもうしやす。私はnizanさんの感覚って好きなんですよね~。(ブログ・タイトルに惹かれたのが最初だけど。ポール・ニザン好きで好きで、『アデン アラビア』とか『アントワーヌ・ブロワイエ』とか何度も何度も読んだ……)
近いうちに「拝み倒しストーカー」に来ますんで、よろしく。
ということで、許します。(笑)
私は、子どもへのレイプの話がどうも苦手らしい。
この話に関連(するかどうか分かりませんが)して、一つ私の書いた文章をTBさせていただきました。
自民党の首相候補と目されている某議員が「絆」と言う言葉を最近、よく使いますが、人々が絆を取り結び直す為に愛国心と言う極めて抽象的な言葉を一部の人間がもてあそんでいる様な気がして仕方ありません。私もまた、色々考えてみたいです。これからもよろしく。
5/9父親がすい臓がんの手術をしました。手術不可能ぎりぎりの段階まで進んでいました。同時に胃や十二指腸や大腸や胆管なども切る大手術でした。どうにか無事に終わったのですが、今日まで四日間病院に泊まりきりで付き添って、夜中何度も起こされながら、ものすごく苦しむさまを見ながらいたたまれなくなったり、すぐに現実と夢との区別がつかなくなり、惚けたような顔になるのを見てぞっとしたり、こんなに意気地がない男だったのかと哀しくなり、これからのことを考えると不安になったりしながら、すごしました。母親からはいっぱい愛を貰った気はするのですが、その母親も今はもういない。この父親からどのように愛されたのかは覚えはない。どのように愛しているのか、憎んでいるのか、全然分からない。
どうもすみません。一応、謝っておきま~す。誰にということでもないのですが。
勝手なひとりごとなので、お返事はいいです。(笑)
つらつらと書き連ねると、まとまりが無くなりそうなので、一点だけ。
・男性(この場合B氏ですね)が避妊に協力的であれば、起っていない事件ですよね。
あと、性的侵襲を含めた児童虐待についても、もっと予防的措置や加害者の更生について考えられいいと思うのですが・・・
通りすがりの一方的なコメントですが、削除しないでおいていただけると、嬉しいです。よろしくお願いしますm(_ _)m