Niyatsukuのあなろぐゲーム探検隊

ドイツ発信、電源不要な傑作ゲームの数々。
遊びやすくて抜群の面白さ、その謎を追え!

アルボス・バリアント

2008年04月12日 | バリアント・ルール
ぐるんぐるん揺れる幹に振り落とされないように気をつけながら、枝や葉を差し込んでいくバランスゲーム『アルボス』。これには基本ルールと応用ルールがある。基本ルールは各プレイヤーに同じ数ずつ枝と葉を配って順番に木に差していくのだが、応用ルールではカードを使う。様々な内容が書かれているカードを1枚引いて、その指示に従ってアクションを行うのだが、「どれか1つ木から取って自分の持ち分に加える」「どれか2つ木から取って自分の持ち分に加える」はいたずらに時間が長引くだけに思えるし、「誰が何をどこに移動させるか命令できる」「自分の葉や枝を隣の人と全取っ替えする」はそんなん有りか!?という内容。そんな理不尽さがパーティーゲームとして楽しいのかもしれないが、本当にそうかな?

カードの内容をアレンジすれば、もっともっと『アルボス』を楽しめるはず!
ということで、考えてみました。
実際に試してみたところ、なかなか好評を得ています。
お暇な方はカードを自作し、ぜひご賞味ください。

<Niyatsuku版カードの種類と枚数(全20枚)>
・枝を1本追加する[7枚]
・葉を1枚追加する[4枚]
・葉を2枚追加する[2枚]
・葉を3枚追加する[1枚]
・枝を1本追加し、さらに続けてカードを引く[1枚]
・葉を1枚追加し、さらに続けてカードを引く[1枚]
・木から枝を1本(葉が付いている場合はそれもいっしょに)抜いて別の場所に付け直す(枝が1本もない場合は何もしなくてよい)[2枚]
・反対回り(手番順を逆回りにする)[2枚]

<プレイ方法>
・手番ではカードを1枚引いて、その指示に従い、そのカードは捨て札に。
・木から枝や葉が落ちた場合は、それを手元に引き取る。これらはゲーム終了時に1個につきマイナス1点として数える。
・カードが尽きたら、捨て札のカードをシャッフルしなおす。
・誰かが木を倒すか、あるいはカードを引いたがそのアクションをするだけのパーツが残っていない場合に、ゲーム終了。
・木を倒した人を除き、いちばんマイナス点の少ないプレイヤーの勝ち。

アルボス

2008年04月05日 | ボードゲーム
バランスゲームって、経験差や年齢差を問わず誰とでも遊べて、すぐに盛り上がれるところが良い。バランスゲームでは『ジェンガ』『ヴィラ・パレッティ』などを遊んだことがあるが、他にも色んな商品が売られているので、何か別のものも試してみたいと思って買ってみたのが、癒し系な見た目がとっても素敵な『アルボス』。2000年ドイツ子どもゲーム大賞受賞作。ぐるんぐるん揺れる幹に振り落とされないように気をつけながら枝や葉を差し込んでいくゲーム。ゲームの本質は“競争”だが、木をだんだんと大きく立派に育てて上げるというテーマによって、“競争”よりも“協調”に向かうところが子どもゲーム大賞に輝いた理由かな?

このゲーム、土台に幹を差し込む深さによって難易度を調整できるので、お子ちゃまが楽しく遊ぶことも、大人同士がチャレンジングに遊ぶことも可能。さっそく傾斜60度で遊んでみたら、ドキドキユラユラヒヤヒヤのあげく、最後にバサーッと私が木を倒してゲーム終了。バランスゲームに望む楽しさを存分に味わうことが出来ました。

このゲームの個性は、枝や葉を付けるたびに木全体がぐるんぐるん揺れるところ。『ジェンガ』『ヴィラ・パレッティ』が剛とすれば、『アルボス』は柔。枝や葉の傾きが変わるだけで済んだら、ホッと胸を撫で下ろす。枝や葉が振り落とされたら、あぁあぁとガッカリ。木全体が倒れようものなら、ギャーと絶叫。傾いた円形の土台、そして枝や葉の差込口がゆるく作られている工夫がこの個性を生み出している。


[data:Arbos 1~8人用、Armin Muller,Martin Arnold作]