読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

Flying Virus

2006年03月22日 | 映画
ジェフ・ヘア監督『フライング・ヴァイラス』(アメリカ、2001年)

Gyaoで『フライング・ヴァイラス』という映画を見た。南米アマゾンの開発としょうして高速道路を通すためにアメリカが密かに遺伝子組み替えによって致死的猛毒をもつ蜂をつくり、それを使って原住民たちを殺害していく、それを偶然から知った女ジャーナリストが、解毒剤をもとめて「影の部族」と呼ばれる人々を探してまわる一方で、この蜂を彼女の看病から見つけた昆虫学者がアメリカに持ち帰ろうとして飛行機にのせ、それが乱気流のためにケースからでて飛行機内をパニックに落とし込む、そこに乗っていた女ジャーナリストの、いまにも離婚寸前の夫が決死の献身で飛行機を軟着陸させ、飛行機内で蜂にさされた人たちを解毒剤で救うことができるというようなお話だ。

2001年の作品ということで、わりと最近の映画で、南米におけるアメリカのしたい放題の一端を反映した映画といえるんじゃないかな。アメリカは全世界でしたい放題のことをしているが、南米ではそれにたいする抵抗からさらに反抗、反撃ののろしがあがって、ベネズエラとかグアテマラなど反米政権が誕生して、アメリカの犯罪を国際的な場で堂々と指摘し、これにたいする国際連帯を呼びかけるようになっている。

かつてはチリのアジェンデ政権をクーデタによって倒したように、様々の手段を使って反米政権をアメリカは倒してきたが、権力ではなく、原住民たちにたいしては、このような殺人蜂を使って、犯罪の痕跡も残らないような手法で反対住民たちを抹殺するなんてことも、やりかねないし、現にやっているのかもしれないということだろう。

映画そのものはストーリ展開も映像もちゃちな感じがするが、発想は面白いんじゃないかな。

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