我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

宣告

2023-02-14 16:24:34 | 老いの暮し

               日光白根山頂上にて

身近な友人が癌を宣告された、

ショック!!!

ショックなことこの上ない、

彼女とは月2,3回ほど一緒に山に登る仲だった、

他の一人を加えて3人での山登りは

4,5年ほど続いていた、

さっそく彼女にメールを送った、

夕方電話がかかってきた、

❝心配かけてごめんね❞

が第一声であった、

続けて

やりたいことはやり切ったと思っているので

それほど後悔はない

と気丈なことを言う、

私より2才年下の78才でそんな言葉を吐けるほど

気ままに生きてきたというのだから

立派と言うほかない、

あながち強がりでもない、

うなずける点は多々ある、

山登りを一番の趣味とする彼女は

年88回山に通った年があると言う、

そんなことが出来たのも理解ある家族と

行動を共にする唯一無二の友に恵まれたからだ、

テントを背負って60代の女二人

南アルプスを4拍5日で縦走したと言う話、

加えて男さえ二の足を踏む国内屈指の岩峰

剱岳(つるぎだけ)には3回も登り、

アクセスの困難な東北の山々

朝日連峰や飯豊連峰をも走破している実績は

山男を自認する男たちさえ驚かせる、

しかも二人は山岳会にも所属してもいない

家庭を持つ普通のおばさんである、

挙げればきりがないほどの武勇伝を

知っているだけに彼女がやり切ったと言う

言葉にも頷ける、

今はもう一日でも永く命ながら得て笑いながら

山の話が出来ることを願うばかりである。