西京極 紫の館

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サンガの2022シーズン総括

2022年11月20日 16時29分28秒 | サンガ雑記
8勝12分14敗 勝ち点36 16位(POで残留決定)
これが12年ぶりに復帰したJ1でのサンガの戦績である。

形としてはギリギリ残留したという印象だが、個人的には残留できると思っていた。(もちろん本当に残留が決まるまではドキドキしはしたが…)昨年から磨きをかけてきたハイプレス・ハイラインというスタイルを結果の如何に関わらずブレずに続けていたからである。過去、結果が出なくなると対処療法的に極端に守備的にしたり、パワープレーを強行しようとしたりと、ブレまくった末にバランスを崩して結局降格の憂き目をみてきた。それが今季はなかった。これはキジェ監督のチームマネジメントの見事さに尽きる。そして監督を信じてついていった選手たちの努力だと思う。

16位という順位についてはもう一つ二つは上になってもおかしくない内容だったし、勝ち点をあと3、4ポイントは上積み出来た試合はあったはず。ともあれ昨季J2の2位という結果で昇格してきた立場を考えれば、残留出来ただけでまずは良しとしないといけないだろう。

残留出来た最も大きな要因は、一年間を通して守備が安定していた事だ。サンガの今季の失点38は、優勝したマリノス、名古屋に次いで福岡と並んでリーグ3位。一試合平均1失点以下ということ。これは凄い。まず予想外の活躍だったのが新加入で完全にサンガの守護神となったGK上福元。文字通りの神セーブで何度も決定的なピンチを防いでくれた。DOGSOで退場を喰らった試合もあったけど、ハイラインで空いたバイタルエリアをカバーする積極的な飛び出しは素晴らしかった。そしてその上福元のプレーを助けていたのが若きディフェンスリーダー・麻田将吾の成長である。アピと組んでも黎生人と組んでも常に要所を抑えたクレバーな守備を見せてくれた。今季最も成長した選手と言えよう。DF陣に課題があるとすればセットプレーでの失点の多さ。とにかくセットプレーのゴール前で簡単に相手選手をフリーにしてしまう。これを来季はなくさないとダメ。

中盤は運動量の多さが際立った。アンカーの颯太は期待通りだったし、慎平、将平も常にスプリント回数でも走行距離でも相手チームを上回っていた。そして3バック時は前めにポジションを動かした白井康介。完全移籍となった今季、攻守に亘ってプレーに冴えを見せ、サンガにとって替えの利かない選手となった。終盤となってほぼ中盤は固定化された感はあったが、その分交代カードを切ると途端にパワーダウンしてしまう課題は顕在化した。あと、この中盤の選手が攻撃参加してゴール出来なかったのも来季に向けての課題

そして最大の懸案となるFW陣。前半は調子良くゴールを量産していたウタカが、夏場以降パフォーマンスが落ちて沈黙すると、それに呼応するようにチームの成績も下降線を辿った。武富が3ゴール。宮吉2ゴール。豊川2ゴール。楓喜2ゴール。大前2ゴール。山﨑1ゴール。天馬1ゴール。パウ1ゴール。これは寂しい。今季目立ったのがチームのシュート数の少なさ。シュートを簡単に打たさせないのがJ1守備の厳しさと言えばそれまでだが、今季サンガの総得点30は名古屋と並んでリーグワースト2位の少なさ。シュートを打たなきゃゴールは生まれない。守備で失点0に抑えてもゴール0だと良くて引き分け、一点でも失点したら勝ち点0。勝ち点3を得るには最低でも年間で45点くらいは欲しい。ウタカの去就は分らないが、ウタカの他にも得点源となる選手が来季必要なのは確実である。

以上、先にも書いた様に今季は残留出来た事で良しなのだが、来季はさらに上を目指さなければ今季残留した意味がなくなる。上を目指すには今季以上にチームの成長と戦術の工夫、さらなる補強が必要だ。3年目の続投が決まったキジェさんがどんなチームを創ってくれるのか、どんな選手が伸びてくれるのか、オフの動向を注目したい。


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