釈迦、出入息観に習熟したいものです ~ 出入息観の養成法
出入息観は、入出息念定(にゅうしゅつそくねんじょう)などとも訳されています。
釈尊が重要視されていた方法ですから毎日実践して習熟したいものです。
引用出典
原始仏典 中部経典 第118経 出入息観―治意経 出本充代訳
< 出入息観の養成法 >
「比丘たちよ、出入息観を養成し、強化すれば、大きな効果があり、大きな利益(りやく)がある。
比丘たちよ、出入息観を養成し、強化すれば、『四つの注意力の確立』(四念処)が完成する。
『四つの注意力の確立』(四念処)を養成し、強化すれば、『悟りにいたるための七つの支分』(七覚支)が完成する。
『悟りにいたるための七つの支分』(七覚支)を養成し、強化すれば、悟りの智慧と解脱が完成する。
では、比丘たちよ、出入息観をどのように養成し、どのように強化すれば、大きな効果があり、大きな利益(りやく)があるのか。
比丘たちよ、いま比丘が森林に行くか、木の根元に行くか、空き家に行くかして、足を組んで身体をまっすぐに伸ばし、正面に思いを定めて座る。
かれは意識しながら息を吸い、息を吐く。
長く息を吸いながら、『わたしは長く息を吸っている』と知る。
長く息を吐きながら、『わたしは長く息を吐いている』と知る。
短く息を吸いながら、『わたしは短く息を吸っている』と知る。
短く息を吐きながら、『わたしは短く息を吐いている』と知る。
『全身を感じ取りながら息を吸おう』と練習する。
『全身を感じ取りながら息を吐こう』と練習する。
『身体の活動を鎮めながら息を吸おう』と練習する。
『身体の活動を鎮めながら息を吐こう』と練習する。
『喜びを感じながら息を吸おう』と練習する。
『喜びを感じながら息を吐こう』と練習する。
『安楽を感じながら息を吸おう』と練習する。
『安楽を感じながら息を吐こう』と練習する。
『心の活動を感じながら息を吸おう』と練習する。
『心の活動を感じながら息を吐こう』と練習する。
『心の活動を鎮めながら息を吸おう』と練習する。
『心の活動を鎮めながら息を吐こう』と練習する。
『心を感じ取りながら息を吸おう』と練習する。
『心を感じ取りながら息を吐こう』と練習する。
『心を喜ばせながら息を吸おう』と練習する。
『心を喜ばせながら息を吐こう』と練習する。
『心を集中させながら息を吸おう』と練習する。
『心を集中させながら息を吐こう』と練習する。
『心を解き放ちながら息を吸おう』と練習する。
『心を解き放ちながら息を吐こう』と練習する。
『無常を観察しながら息を吸おう』と練習する。
『無常を観察しながら息を吐こう』と練習する。
『離欲を観察しながら息を吸おう』と練習する。
『離欲を観察しながら息を吐こう』と練習する。
『滅尽を観察しながら息を吸おう』と練習する。
『滅尽を観察しながら息を吐こう』と練習する。
『放棄を観察しながら息を吸おう』と練習する。
『放棄を観察しながら息を吐こう』と練習する。
比丘たちよ、出入息観をこのように養成し、このように強化すれば、大きな効果があり、大きな利益(りやく)がある」