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世界に誇る日本人の発明 その十一 放射性物質を含まない夜光塗料の開発 

2008-08-07 00:08:27 | Weblog
◎世界で初めて放射性物質を含まない夜光塗料を開発 根本特殊化学
 (平成5年・1993年)

夜光時計は1908年にアメリカでラジウム夜光塗料を用いて初めて生産され、世界に普及しました。日本ではセイコーが1927年に初めて生産しました。硫化亜鉛と銅を含む顔料は光を吸収して、暗所で光を放つ性質があり、ラジウム夜光塗料はこれに放射性物質のラジウムを加えたものです。顔料の蛍光物質がラジウムのエネルギーを吸収して発光する為、光が当たらなくても長時間光り続けます。

根本特殊化学は夜光塗料の製造、加工メーカーとして1941年12月に創業され、最初はラジウム夜光塗料を製造していましたが、1954年3月にビキニ環礁で米国の水爆実験の死の灰を浴びた「第5福竜丸事件」以降、放射線の安全性が問われるようになったことから、より安全性の高い夜光塗料の開発に取り掛かり、1960年に放射性物質プロメチウムを用いた夜光塗料「N発光」の開発に成功しました。N発光はラジウム夜光塗料より明るく安価で、放射線安全性が桁違いに高いことから、夜光時計の文字盤に使用されるようになり、夜光塗料の国内シェアをほぼ独占しました。1984年には夜光腕時計1000万個、夜光目覚時計1200万個に使用されていました。

しかし1990年代に入って環境問題が重視されるようになると、放射性物質を含む夜光時計は、廃棄の際に放射能で環境を汚染することから敬遠され始め、1991年3月にはセイコーが5年で放射性夜光塗料を全廃することを決定。N発光に依存していた同社は生き残りを懸けて、放射性物質を含まない夜光塗料の開発に取り組みました。

放射性物質を含まない従来の夜光塗料では、発光が短時間しか続かないため、長時間発光が続く物質をの情報を探し、アルミン酸塩化化合物に希土類元素を入れると残光があることが分かりました。そこでストロンチウムなどの様々な発光材料を集め、3000点以上の試作品を作って実験を繰り返し、1993年、アルミン酸ストロンチウムを発光体とする、放射性物質を含まない夜光塗料「N夜光・ルミノーバ」を開発しました。

「N夜光・ルミノーバ」の発光原理は、従来の放射性物質を用いたものと異なり、明るい時に蓄光した光を、暗い時に放出、発光するものです。従来のN発光の10倍の輝度を持ち、発光時間も10倍。一度蓄光すると一晩中発光を続けます。

安全性と性能が飛躍的に向上したことから、「N夜光・ルミノーバ」は世界中の時計メーカーから注文が来ただけでなく、これまで使用されなかった標識や、機器の表示類にも使用されるようになり、用途が大幅に拡大しました。

同社の夜光塗料の年間生産量はかつては約1トンでしたが、「N夜光・ルミノーバ」になってからは、70~80トンと大幅に増加しました。2007年現在、夜光塗料の世界シェアの約80%を占めるに至っています。
(信)


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