虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ムッソリーニとお茶を(1999/英・伊)

2004年07月14日 | 映画感想ま行
TEA WITH MUSSOLINI
監督・脚本:フランコ・ゼフィレッリ
出演:シェール、ジュディ・デンチ、ジョーン・プロウライト、マギー・スミス リリー・トムリン

 第2次大戦前夜イタリアのフィレンツェ。母を亡くし、父親にも半ば見捨てられている少年の眼を通して、彼を育てたイギリス・アメリカの女性たちの誇り高い生き方を描く。

 これはBS2の放送で見た。すっごく良かった。レンタル探して是非もう一度見なくては。(BS2は今女性シリーズで前夜が「マグノリアの花たち」で、こちらも感動作だけど内容が私には身近すぎて、平静でいられないところがある。)
 この映画に出てくるおば様たちの魅力的なことといったらないのだ。みんな、自分の育ってきた環境や意識の中で生きてるし、それなりの欠点もあり、滑稽でもある。しかし自身の尊厳を守り、勇敢で、逃げない。シェールとマギー・スミスのやりとりからラストにかけては、もうずっとじわじわ。塔に身体を縛り付けて抵抗するシーンは思い出すだけで涙でそう。
 私は、マギー・スミスのいかにも上品で権高で高慢な(こういうのやらせたら、ほんとにうまい!)大使未亡人が良いな~と思った。だから、シェールに逃げるように説得する場面での彼女の穏やかでいてきりりとした表情は実に感動。

 おば様たちに育てられるルカはかわいい…この女性たちを前にしては、どんな男もかすみがちではあるが…最後までナイーブな少年でありました。

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