虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

海辺の家 (2001/米)

2004年11月17日 | 映画感想あ行
LIFE AS A HOUSE
監督: アーウィン・ウィンクラー
出演: ケヴィン・クライン ヘイデン・クリステンセン クリスティン・スコット・トーマス ジェナ・マローン メアリー・スティーンバーゲン

 ジョージは、家族とうまくコミュニケーションがとれずに別れてしまった。上司との摩擦から会社もクビになり、果ては癌で余命3ヵ月と宣告されてしまう。妻は再婚して幸せに暮らしている。そこには16歳になるジョージの息子がいるが、困り者となっている。ジョージは嫌がる息子を無理やり手伝わせ、自分が育ち、別れる前に家族で暮らした家を建て直し始めた…

 ヘイデン・クリステンセンは、「スター・ウォーズ」よりこちらの映画のほうが似合っている感じでした。自分でもどうしようもなく身体の中のいらだつものに引きずられて落ちていきそうな役を良く演じていたと思う。ケビン・クラインもちょっと吹っ切れすぎかな、自分の命への葛藤がこれだけでおさまっちゃったのかなと感じるものの、相変わらず渋くて素敵だ。
 基本的に善人しか出てこない。敵役の隣人だって、しょせんは小市民。別れた妻の夫もこれでおしまいですか?と思うほどの波乱しか起こさない。
 そう、ラストの「自らあるべきような状態」に収まるまでの波風が少ないように感じてしまう、それだけにラストで滂沱の涙で終わるのでははなく一つ一つのシーンでジ~ンとくるという映画だった。描写が丁寧で、人生というのはこういうものかもしれない、と納得させられてしまう。やっぱり役者の力量かな。

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