虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

イン・ハー・シューズ(2005/アメリカ)

2006年12月01日 | 映画感想あ行
IN HER SHOES
監督: カーティス・ハンソン
出演: キャメロン・ディアス    マギー・フェラー
   トニ・コレット     ローズ・フェラー
   シャーリー・マクレーン    エラ・ハーシュ
   マーク・フォイアスタイン    サイモン・スタイン

  誰もが認めるナイス・ルッキングだが、難読症というハンディキャップを持ち、仕事も続かず困り者として扱われているマギー。姉のローズは弁護士として成功しているものの、寂しいキャリアウーマンそのものの生活で女としての自身が持てない。冷たい父の後妻に家を追い出されたマギーは、ローズの家に転がり込むが、喧嘩した挙句にローズの留守中に訪ねてきた彼女の恋人にちょっかいを出してしまう。行き場の無くなったマギーは、亡くなった母の方の祖母エラのもとを訪ねる。

 泣けました。後半、フロリダのところでは特に。私、年寄りには、とりわけ誇り高きお年寄りに弱いんです。
 キャメロン・ディアスのマギーは確かにきれいはきれいだけど、彼女を馬鹿にしている継母のいる家を離れられず、失敗を恐れてか易きに走り、自分の引け目に対する悲しさを暴発という手段でばかり表現している。姉ローズは確かに見た目は少し負けても、きちんと生活し、寄ってくる男だって(少ないかもしれんけど…ただ結局は男か…という1名が残念)妹に比べれば段違いのレベル。妹は姉を頼りにも、自慢にも、疎ましくもあり、姉は妹をかわいくもあり、心配でもあり、密かな喜びでもあり、疎ましくもあり…実際お互い様で、そして誰よりも遠慮のない、親しい友。
 これはきっと原作はもっと泣けるんじゃないか、「シューズ」をめぐる彼女たちの思いがタイトルからするともうちょっと重いような感じもするけど…など考えつつも、マギーが、姉が年長者として背負ってきたものを知り、二人が和解の抱擁するところや結婚式のシーンでは「DVD(家)でよかった」というほど涙ぽろぽろ。
 
 終わりにはすべてうまくいくので、ほんわかした気分になれるし、お疲れの時には栄養ドリンクより効くかも。(女性限定かもしれないけど)

 ただ、この映画に関しては、私はトニ・コレットって「美人でない」とは見えないのです。彼女は確かに妹に見てくれで負けていることを認めても(婚約後だんだん着るものが華やいではいくけど)ジタバタせず彼女なりのスタイルしかしない。それを開き直りととるか、努力不足とするか、自分自身のスタイルを守る頑固さととるかは見る人次第になるのでしょう。