6月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。6月はアジサイを始めとして、夏の花が咲き揃う季節でもあります。6月は約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として約10回に分けて投稿します。
<本日のバラ アベイ・ドゥ・クリュー>
系統:HL 作出:1993年 メイアン(仏)
花弁はアプリコットオレンジで、アンティークタッチのバラです。大輪のカップ咲きになります。スパイスの香りがします。
花名はフランスにあるクリュニー修道院に因んでいます。モンツァ国際コンクール金賞、フランスリヨン国際コンクール金賞受賞
福島及び新潟以西の本州、四国、九州に分布するツバキ科の落葉樹。日本以外では韓国に自生が見られます。
花はその年に伸びた枝葉の脇に咲き、直径は5~6センチほど。5枚ある花弁の先端は波打ち、まばらにギザギザしています。
ツバキの近縁ですが、仲間ではありません。日本では寺の敷地内に沙羅双樹(サラソウジュ)として植えられることが多い樹木です。
仏教では釈迦が沙羅双樹(サラソウジュ)の下で入滅したとされています。 日本では本種がこの沙羅双樹と誤認されたようです。
<ナツツバキ(夏椿) ツバキ科ナツツバキ属>
6/5 アンデルセン公園
原産地の中国南部や台湾などで見られるバラ科バラ属の落葉ツル性原種バラです。とても丈夫なことから、古くから庭木として利用されています。
やや厚手の白花で花径6~8cmほどの5枚びらであり、真ん中に黄色い雄しべが複数あります。丈夫で耐寒性を持ちバラ特有のよい香りがします。
花の後にできる果実(偽果)の表面は長い毛に覆われ、独創的な形状になっています。長さは3~4センチで、10月頃に黄色あるいはオレンジ色に熟します。
名前の由来は、江戸時代に難波商人によって、日本に持ち込まれたことによるものとされています。
<ナニワイバラ(難波茨) バラ科バラ属>
6/12 あけぼの山農業公園
中国原産で、日本では縁起物として庭木として植えられることが多い樹木です。乾燥させた実から咳止めの効果が期待できることから、薬用植物としても扱われています。
開花は初夏(5~6月)で、枝先に伸びた円錐状の花序(花の集り)に、白い小花が多数集まって咲きます。花は長さ6ミリほどで雌しべの周りに6個の雄しべがあり、その先端に黄色い葯があります。
和名は漢名「南天燭」の略とされています。和名は難を転ずることにも通じるため、縁起木、厄よけ、魔よけとして古くから庭に植えられてきました。
<ナンテン(南天) メギ科ナンテン属>
6/5 アンデルセン公園
全国的に見るとありふれた草で、山野の日当たりのよい場所にごく普通に生える多年草でしたが、現在ではあまり見かけなくなりました。
春から初夏にかけて、直径1.5センチメートルほどの黄色い花をたくさん咲かせます。
茎や葉を傷つけると白い汁が出てきて、これには強い苦みがあります。名前もここから来ています。ただし毒は無く、むしろ山菜として利用することができます。
<ニガナ(苦菜) キク科ニガナ属>
6/12 北柏ふるさと公園
原産国は地中海沿岸と西アジアの、秋蒔き一年草の草花です。
夏に青や白色の可憐な花を咲かせ、花が終わったあとにできる風変わりな実も魅力的です。ドライフラワーやフラワーアレンジメントにも利用されます。
和名はクロタネソウと言い、花後にバルーン状の果実が膨らみ、中に黒い種が出来る事からこの名前がつきました。
花(5/12 近所のお宅)
種には、植物アルカロイドという毒が含まれており、大量に摂取した場合は腹痛や嘔吐、痙攣などの症状を引き起こします。
<ニゲラ(黒種草) キンポウゲ科クロタネソウ属>
6/12 北柏ふるさと公園
西インド原産で、夏から秋にかけて毎日のように花を咲かせ続ける、清楚で愛らしい姿が特長の草花です。
生長すると草丈は50cm前後になり、5月から11月頃にかけて白や赤・ピンク・紫・オレンジなどの鮮やかな花を咲かせます。
ひとつひとつの花は数日で枯れますが、同じ株に次々と新しい花が咲くことからこの名前になったそうです。それぞれの花は1日花ではなく3~5日は持ちます。
<ニチニチソウ(日々草) キョウチクトウ科ニチニチソウ属>
6/5 アンデルセン公園
正式名を「禅庭花(ゼンテイカ)」といいます。日本の本州中部地方以北から東北地方の海抜1000メートル 以上の高山地帯に生える多年草です。
日光の霧降高原や霧ヶ峰、尾瀬ヶ原など山地の高原に群生し、冷涼な夏山を鮮やかな黄色の花で染めてくれます。
花は、直径7cmほどのラッパ状です。茎の先に蕾を3~10個つけ、下から順番に鮮やかな黄色や橙色(だいだいいろ)の花を咲かせます。花びらは6枚、花の先が少し反り返ります。
栃木県の日光地方に多く自生して、黄色の花を咲かせ笠菅(カサスゲ)に似た葉を生やすことが名前の由来です。
<ニッコウキスゲ (日光黄萓) ユリ科ワスレグサ属>
6/12 あけぼの山農業公園
ニューギニアの高冷地に自生する原種をもとに育種された園芸品種です。
開花期が長く育てやすい花です。近年の品種改良で葉に斑が入る品種や直射日光下でも楽しめる品種が流通しています。
本来多年草ですが、日本では低温のため越冬できず一年草扱いとなっています。
<ニューギニアインパチェンス ツリフネソウ科ツリフネソウ属>
6/12 あけぼの山農業公園
らせん状に巻き付くように花をつけるラン科の多年草。 日当たりのよい草地に生えています。
日本に自生する原種のランですが、雑草として扱われてしまうことがほとんどです。
株の中心から高さ15~40cmほどの花茎をまっすぐに伸ばし、らせん状に花を咲かせます。
1つの花は5mmほどですが、明るいピンク色とユニークな咲き方でとても目立ちます。
<ネジバナ(捩花) ラン科ネジバナ属>
6/19 自宅
関東地方以西の本州、四国、九州及び沖縄に分布するモクセイ科の常緑樹。日本以外では台湾に分布しています。
開花は5~6月で、その年に伸びた枝の先に長さ5~12センチの花序を出し、白い小花を円錐状に密生させます。
花は長さ5~8ミリほどの筒状漏斗型で、先端は四つに裂けて反り返ります。
秋になる実がネズミの糞に似ていること、葉がモチノキに似ていることから命名されました。
<ネズミモチ(鼠糯) モクセイ科イボタノキ属>
6/4 柏の葉公園
東北地方以西の本州、四国、九州及び沖縄に分布するマメ科の落葉樹。痩せ地に育つ代表的な樹木です。
丈夫な性質を持ち、雑草に近い存在ですが、涼しげな葉と幻想的な花が人気であり、万葉集の時代から「ねぶ」として親しまれてきました。
花期は6月~7月。開花するのは夕方で、短時間のうちにピンクの筆のような花が10~20輪ほど枝先に集まって房状に咲き、ほのかな甘い香りを放つ。
葉は羽根状で全体の長さは20~30センチほどで、小さな葉が規則正しく並びます。葉は暗くなると合わさるように閉じる性質(就眠運動)を持つことから、「眠る」を「ねぶる」といったことから、後に本種の名で呼ばれるようになりました。
<ネムノキ(合歓木) マメ科ネムノキ属>
6/4 柏の葉公園
中国原産での落葉性のつる性木本。平安時代には日本に渡来していたと考えられます。
古くから観賞用に植えられており、庭園、公園などに庭木として利用されています。
夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな美しい花をつけ、気根を出して樹木や壁などの他物に付着してつるを伸ばします。
近似種にアメリカノウゼンカズラがありますが、本種に比べ、花は4㎝程度と小ぶりで、花数が多いのが特徴です。
しかし、両者を並べて比較ができないので、本種との区別がよくわからず、自信がありません。
<ノウゼンカズラ(凌霄花) ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属>
6/12 あけぼの山農業公園
北海道から沖縄まで日本全国に分布する多年草。川原の土手、草原、田畑の畔など身近な場所に群生し、夏に鮮やかなオレンジの花を咲かせます。
開花は7~8月で、葉の間から伸びる花茎は二つに分岐し、10輪前後の花が下から順に咲き上がります。
花被片(花弁と萼)は6枚で外へ少し反り返り、中央にはクリーム色の筋模様が入ります。
<ノカンゾウ(野萱草) ツルボラン科ワスレグサ属>
6/12 北柏ふるさと公園
アジサイの仲間で、本種の原種は、全国の山地で見かけることができます。枝先に円錐状の形の花がつき、白の小さな花が多数ついている形状です。
円錐形の花序(花房)を持つため開花時の趣は一般のアジサイと少し異なり、開花期もアジサイより遅くなります。
私たちが花と思う花弁のように白く円錐花序を彩るのは、しべが退化した装飾花の萼片です。
名前は、ウツギに見た目がよく似ていることと、昔は和紙をすくための糊として本種の樹液を使っていたことが由来です。
<ノリウツギ(糊空木) アジサイ科アジサイ属>
6/5 アンデルセン公園
約250種の野生種があり、主に南北アメリカの熱帯から亜熱帯に分布していますが、日本にもクマツヅラ一種が自生しています。
春から秋にかけての長い間花を咲かせる一年草です。羽状や楕円形の葉をつけた茎先に、桜に似た小さな5弁の花を咲かせます。
その姿から、「美女桜」という和名がつきました。花色は白、赤、ピンク、紫、青紫、紅紫などがあります。
<バーベナ(美女桜) クマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)>
6/5 アンデルセン公園
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「6月の花のアルバム(6)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「6月の花のアルバム(7)」に続きます。