二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

昨今の私的古本事情 ~2018年夏

2018年08月26日 | Blog & Photo
  (裏表紙の定価は850円。以前から欲しかった滝田ゆうさんの代表作)


世の中には「お古好き」という種族がいる。新品だと手がだせないけど、お古だと、バカスカと買いあさる。
本物の貧乏人と、それほど貧乏ではないが貧乏性の人がいる。
あなたはどっち(笑)。
わたしは、ええと、想像におまかせ・・・ということにしておく。

古着、古道具をあつかっているBOOK OFF+のような店にいくと、特売日にはおばちゃんたちが行列している。近ごろはアジア系の外国人も目立つ。
女たちはとにかく身に着ける衣類が大好きなので、バスケットに山盛り買っていく。
わたしはカメラ、書物はお古をなんとも思わないけど、
古着はダメ・・・タイプ。過去に1-2回買った経験があるが、何だか気持ち悪くてろくすっぽ着ないうちに処分してしまった(^^ゞ

趣味というと高尚な響きがつきまとう(^^♪
しかし、じっさいは、趣味というより、道楽というべきだろう。古着を買いあさるおばちゃんたちに訊けばなんというか?



今日は前橋のK堂に寄ってから、重役出勤。
すると、カテゴリー4(この店独自の分類)の本がすべて半額。
上の写真は、
1.「司馬遷」世界の名著11(中央公論社)
2.「柳田国男」日本文学アルバム(新潮社)
3.「路上の人」堀田善衛(新潮社)
4.「みちのくの人形たち」深沢七郎(中央公論社)
5.「寺島町奇譚(全)」滝田ゆう(ちくま文庫)

ちなみに、出版時の定価合計では5680円、わたしがこれらの古書にじっさいに支払ったのは1050円。
金額で1/5になったわけである。

K堂は本来は、地元の中学・高校の教科書、その他の学習教材などをあつかっていた新刊書店。
古書のフロアができてどれくらいたつか知らないけど、BOOK OFFあたりとはまるでならんでいる本の種類が違うから、ときどき(月に1回程度)立ち寄って、物色する。

先日は蔵書200冊ほど処分した。さらに200冊前後始末しないと、家の中に置ききれない/_・)
新刊本が値上がりしている反面、古書の価格はこの十数年でじりじり値下がりし、一時期の半額くらいになったろう。BOOK OFFがもたらした影響は無視しえない。

もちろん全部すみからすみまで読もうというわけではない。
積読し、ときおり眺めるだけの本、一部分だけ読んで、そのまま中断してしまう本、
斜め読みし、“わかったつもり”になる本と、いろいろなコースを辿る。
すでに持ってはいるが「もう一冊」欲しくなることもある、わたしの場合は・・・だが。


  (栞の愛好者。読書の友といえば、これらの栞なのだ)

買ったときにはその本が、今後どういう運命を辿るかわからない。
一冊の本との出会いが、そこから先の進路を左右する。
読書というのは、本来的に地図のない旅に相当する。おもしろい本に出くわすと、そこから芋づる式に、興味の持てる方向へと舵を切る。

読書とは、生活を一時中断するのに等しい。
本をチェックし、片づけている途中で、ハタと手が止まり、文字の向こうの世界へともぐりこんでしまう。
そのとき、わたしは現実社会から離陸する。
まるで、糸の切れた凧のように(^^ゞ

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