「観光でジャマイカを訪れるほとんどの人は(首都であるキングストンではなく風光明媚な)モンティゴ・ベイで飛行機を降り、その近くの高級ホテルに滞在する」というコメントが映画の中にあるように、ずっと以前、ニューヨークからエア・ジャメイカでジャマイカに訪れたとき、最初に降り立ったのはやはりモンティゴ・ベイだった。
そして乗っていた飛行機が無事ランディングしたとき、アメリカ人観光客でほぼ満席だった飛行機の中では期せずして拍手が沸き起こっていた(ナントお気楽だったことか!) ------ 。
全く何の予備知識も持たず、タイトルに惹かれて観た映画「ジャマイカ 楽園の真実」は、そうした避寒地として、ヴァケーションの地として、レゲエ・ミュージックのルーツの国として、あるいは太陽が降り注ぐ常夏の楽園としてのイメージの強いカリブ海に浮かぶ国ジャマイカの実はそれだけではない真の姿をストレートに描き出していて、深く考えさせられる作品だった。
「我々が築いた文化が政治家の署名ひとつで壊されていく」
映画の中ではイギリスから独立したジャマイカが、経済立て直しのためにIMF(国際通貨基金)と世界銀行から借金をした経緯がマイケル・マンレイ元首相の口から語られ、そして今その返済で苦しみ続けている実情が具体的な事例を紹介しつつ描かれている。
そしてグローバリゼーションという名のもと、規制緩和、輸入自由化といったあたかも消費者にとって利益となるかのように思える事案が実はいかに嘘っぱちで、欧米日などの大きな会社の利益を生むためだけの施策でしかないことが、明確に提示されていく。
そしてこうした搾取の構図は、ことジャマイカにとどまらず世界の多くの国で起こっているであろうことが、わかりやすく伝えられている。
この映画を製作・監督したのはニューヨーク在住の女性ドキュメンタリー作家ステファニー・ブラック。1990年砂糖キビを収穫するために、アメリカの砂糖会社によって毎年ジャマイカとカリブ諸国からフロリダに連れてこられる約1万人のH-2ビザ(短期労働者ビザ)労働者の現状を描いたドキュメンタリー『H-2 Worker』の撮影のためにジャマイカを訪れたのがこの映画の製作のきっかけとなったという。
とにかく今、世界で何が起こっているのかがとてもわかりやすく描かれ、何故にレゲエミュージシャンの多くが先鋭的な歌詞を歌わざるを得ないのかまでもが伝わってくる力作であることに間違いない。
今ならレンタルも可能なので興味のある人は是非!
今日の1曲 “ Day - O(Banana Boat Song ” : Harry Belafonte
映画の最後のほうで流れるピーター・トッシュの歌声は深く心に突き刺さりましたが、それよりもさらに印象的だったのがハリー・ベラフォンテ歌う有名なこの曲。
ジャマイカ人の母親と西部インディアンの父の間で生まれたハリー・ベラフォンテ。彼が歌って世界中で大ヒットを記録したこの曲、日本での紹介のされ方というか訳詩が原曲とあまりにかけ離れていたが故にか、とにかく歌詞の内容をはじめて知って深く感じ入ってしまいました。
Day-oh, Day-oh
Daylight come and I wanna go home
Day-oh, Day-oh
Daylight come and I wanna go home
Workin' on banana boat all day long
Daylight come and I wanna go home
Six boat, seven boat, eight boat job
Daylight come and I wanna go home
Day-oh, Day-oh
Daylight come and I wanna go home
試聴はhttp://www.amazon.com/gp/product/B000002WF8/qid=1142959030/sr=2-2/ref=pd_bbs_b_2_2/002-5173968-9731261?s=music&v=glance&n=5174、
PS この映画の背景を非常に分かりやすく解説しているブログを発見。
興味のある人はぜひコチラを
そして乗っていた飛行機が無事ランディングしたとき、アメリカ人観光客でほぼ満席だった飛行機の中では期せずして拍手が沸き起こっていた(ナントお気楽だったことか!) ------ 。
全く何の予備知識も持たず、タイトルに惹かれて観た映画「ジャマイカ 楽園の真実」は、そうした避寒地として、ヴァケーションの地として、レゲエ・ミュージックのルーツの国として、あるいは太陽が降り注ぐ常夏の楽園としてのイメージの強いカリブ海に浮かぶ国ジャマイカの実はそれだけではない真の姿をストレートに描き出していて、深く考えさせられる作品だった。
「我々が築いた文化が政治家の署名ひとつで壊されていく」
映画の中ではイギリスから独立したジャマイカが、経済立て直しのためにIMF(国際通貨基金)と世界銀行から借金をした経緯がマイケル・マンレイ元首相の口から語られ、そして今その返済で苦しみ続けている実情が具体的な事例を紹介しつつ描かれている。
そしてグローバリゼーションという名のもと、規制緩和、輸入自由化といったあたかも消費者にとって利益となるかのように思える事案が実はいかに嘘っぱちで、欧米日などの大きな会社の利益を生むためだけの施策でしかないことが、明確に提示されていく。
そしてこうした搾取の構図は、ことジャマイカにとどまらず世界の多くの国で起こっているであろうことが、わかりやすく伝えられている。
この映画を製作・監督したのはニューヨーク在住の女性ドキュメンタリー作家ステファニー・ブラック。1990年砂糖キビを収穫するために、アメリカの砂糖会社によって毎年ジャマイカとカリブ諸国からフロリダに連れてこられる約1万人のH-2ビザ(短期労働者ビザ)労働者の現状を描いたドキュメンタリー『H-2 Worker』の撮影のためにジャマイカを訪れたのがこの映画の製作のきっかけとなったという。
とにかく今、世界で何が起こっているのかがとてもわかりやすく描かれ、何故にレゲエミュージシャンの多くが先鋭的な歌詞を歌わざるを得ないのかまでもが伝わってくる力作であることに間違いない。
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今日の1曲 “ Day - O(Banana Boat Song ” : Harry Belafonte
映画の最後のほうで流れるピーター・トッシュの歌声は深く心に突き刺さりましたが、それよりもさらに印象的だったのがハリー・ベラフォンテ歌う有名なこの曲。
ジャマイカ人の母親と西部インディアンの父の間で生まれたハリー・ベラフォンテ。彼が歌って世界中で大ヒットを記録したこの曲、日本での紹介のされ方というか訳詩が原曲とあまりにかけ離れていたが故にか、とにかく歌詞の内容をはじめて知って深く感じ入ってしまいました。
Day-oh, Day-oh
Daylight come and I wanna go home
Day-oh, Day-oh
Daylight come and I wanna go home
Workin' on banana boat all day long
Daylight come and I wanna go home
Six boat, seven boat, eight boat job
Daylight come and I wanna go home
Day-oh, Day-oh
Daylight come and I wanna go home
試聴はhttp://www.amazon.com/gp/product/B000002WF8/qid=1142959030/sr=2-2/ref=pd_bbs_b_2_2/002-5173968-9731261?s=music&v=glance&n=5174、
PS この映画の背景を非常に分かりやすく解説しているブログを発見。
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