二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

おはようの声

2011-03-17 17:42:22 | 徒然に想う

《おはようと 白みゆく畑 雲雀鳴く》

神社に着いたとき、幽かに東の空が白くなり始めた。そこから濃い群青色から夜の黒へとの神秘的なグラデーションが広がっていく。あぁ、金星辺りの空はまだ夜だ。

そこから五分、十分歩き、JRを越える陸橋に来ると、橙色がずっと増す。金星はというと、すっかり朝の白い空に浮かぶ。神社を出たばかりは見えたアークトゥルスも虚空に消えた。

明けぬ夜はない。

もう五分。左手に畑が広がり、頭上ではカラスの夫婦が連れ立って食事に向かうところ。こっちかぁ、あっちかぁと騒がしい。他にもたくさんのおはようの声。沈丁花の香りが鼻先をかすめていった。冬が明けた、明けた。





今日の一枚:二番電車が行く。5時5分過ぎ、神社にて。


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