ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

福岡・小1殺害事件と軽度発達障害児の母親への支援の現状

2008-09-23 09:19:51 | 教育論
福岡で小学1年の男の子が殺害され、母親が逮捕されるという痛ましい事件が起きました。

男の子の母親は、「育児に悩んでいた。自分の病気のこともあり将来を悲観し、子供を殺して自分も死のうと思った。衝動的にやった」などと供述しています。

関係者によると、この男の子は一つのことに集中できなかったり、突然走りだすなど予想できない行動を取ったりすることがあり、通学先の小学校では特別支援学級に在籍。登校をいやがることもあり、
母親は自分の体調不良もあって悩んでいたようです。


本当に辛い痛ましい事件です。

朝起き上がるのも辛い自分の体調不良をかかえ、
一般的な成長をしている子でも手のかかる低学年の時期に
その何倍も手のかかる子の面倒を見なくてはならなかったら…

当たり前のようにみながしている「学校へ子どもを登校させる」というだけのことが難しい状況だったら…
周囲からの冷たい視線や厳しい忠告で心が傷つき続けたら…

子どもの様子を見るたびに将来への不安で心が混乱したら…

殺された子を思うと本当にかわいそうではありますが、
もしこの母親と同じ立場に立てば多くの母親が
一度は「子どもを殺して自分も死んでしまいたい」という思いが頭を
かすめるのかもしれません。

それを押しとどめ、がんばって育てていこうと心を立て直すには、
周囲の手助けや行政の母親の立場に立った支援が
必要なのかもしれません。

私は、このブログをするようになって
軽度発達障害児の発達を支援するために書かれた
さまざまな著書に目を通すようになりました。
その時感じるのは、
「男性の児童精神科医の先生の書かれた本は
とても役に立ち、正確な情報が書かれている。
しかし、母親の気持ちに寄り添うとなると、やはり女性の手によって
書かれた著書が大事な急所をついているのではないか?」
と言うことです。

ジャーナリストであり東京大学先端科学技術研究センター強力研究員他さまざまなご活躍をされている河原ノリエ先生(軽度発達障害を持つお子さんをお持ちです)の

「ややこしい子」とともに生きる

という著書を読むと、日本の軽度発達障害児への支援のあり方が、
いかに母親の心に配慮されていないか、
母親の苦しさやとまどいを無視したものであるか、
がよくわかります。

長くなったので次回に続きます。
にほんブログ村 教育ブログへ


web拍手を送る





最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
僕は (junseok)
2008-09-23 12:58:25
こんにちは。

今回の事件。

僕はその子の死を無駄にしないのなら、
発達障害への支援というより
困っている人間をどうにかするシステムは
絶対に必要と考えてます。

今後は介護の悩みなども絡んでくるので。

困っている人への地域間の支援の大切さは
壊さないようにしたいものです。

ただ僕は自分が病気で子供が発達障害でも
母親に対する同情はまったくありません。
返信する
苦しいですね (ソウママ)
2008-09-23 13:01:37
お母さんの苦しみを思うと、涙せずにはいられません。軽度の場合は特に理解を得るのが難しいですね。
私もまだまだ悩みながらの子育てですが、何か横のつながりをもてないかな?って。こんな悲しい事件が起こらないように、何か出来ないかな?って思います。
返信する
今回の事件 (働く子育てママ)
2008-09-23 23:25:08
今回の事件、母親の方に共感してしまい、戸惑っています。実際私も 同じような子供を持つ母なので。。。辛さが 本当によくわかります。同じような立場ではないと この気持ちはわかってもらえないし わかってもらえたら、、、という望みは諦めが先にたち ありません。
悲しいですが 仕事を持ち 自分自身を忙しい境遇に持っていくことで 思いつめる気持ちを まぎらすしかない毎日です。。。
このブログの存在は ありがたいといつも思って読んでいます。。。
返信する
共感します (コスモス)
2008-09-25 01:44:43
初めてコメントします。私も発達障がいの子供を2人抱えていますので、今回のニュースを見て、私は、お母さんの、悲しいさ辛さ、子供への愛情の深さが伝わって....。お母さんの気持ちは痛い程分かります。
現実問題からは逃げ出したりは出来ない事ので、焦らないでゆっくりと歩んでいます。。
返信する