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虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

発達に凹凸がある子 と遊ぶゲーム

2012-12-19 13:18:18 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

発達面での凹凸の大きさを指摘されていた4歳の☆くん。

虹色教室で工作やゲームを楽しむうちに

人と関わることや見立て遊びをすること、頭で考えることが得意になってきました。

 

さまざまな面で急速に成長している反面、パズルをする姿には

「あれれ?」と驚くような苦手さが見られました。

ねずみの目の隣に尻尾をひっつけたり、顔に足をつけたりしても、

自分でその間違いに気づけなかったのです。

 

それでも、サイコロを振りながら

6ピースのパズルを完成させる

ラベンズバーガーのこのゲームには、とても意欲をそそられたようで

何度も何度もやりたがっていました。しまいには

上手にパズルを完成させるようになっていました。

 

パズルにはサイコロの目が描いてあります。

お家にあるポストカードなどで簡単に作れるので、

手作りするのもおすすめです。

 

感心したのは、

「3の目が出た場合、自分がすでに3の目のピースを使っていたら

もう置くことができないので次の人に順番を代わる」といったルールを

☆くんがよく理解していたことです。

 

「この数字は大丈夫」「これはだめだ。もう持っているから」など

おしゃべりしながら遊んでいました。

 

『いろーんなかたち』というラベンズバーガーのゲームでも

☆くんは、「色は自由で、かたちは六角形」「赤い色でかたちは自由」などの

条件を即座に見分けて

遊ぶことができていました。

 

☆くんは論理的に考えることは苦手ではないようです。

その一方で、目で見たものを判断する際の力に

極端な弱さも感じました。

文字と絵を合体させて面白い生き物を作る遊びもとても喜んでいました。

「カブトムシは何文字かな?」「ワリは何文字かな?」といった質問にもきちんと答えることができました。

 

少し前まで、☆くんはブロック等で見立て遊びをしたり、工作をしたりすることは

ありませんでした。ですが、この頃では、そうした遊びが

楽しくてたまらない様子です。

 

 

最初に工場を作って、工場の荷物を運搬するための

船や貨物列車を作りました。

わたしがベルトコンベアーや工場の製品をかき混ぜる場所や製品が出てくる部分を

作ってあげると、自分でも製品を積み下ろすスペースなどを作って

遊びを広げていました。

お友だちといっしょにショベルカーや警察の車や、警察の牢屋作りなどの

工作も楽しみました。(とはいえ、今日はめずらしく

ほとんどわたしが作ってあげる日となりました。いつもは

熱心に切ったり貼ったりして作り続けています。)


子どもの本質的な美点に気づいて褒めると、子どもが変わる

2012-12-18 20:15:08 | 子どもの個性と学習タイプ

過去記事です。

 

シアトルの工作のワークショップでの出来事。

 

もうすぐ5歳という★くんは、内向型の控え目で繊細な性質の男の子です。

集団の場でも、最初は何もせずにずっと観察していて、

誰が何をどのようにやっているのかを把握できるまで

仲間に入ろうとはしません。

 

外向型でテキパキした性質の親御さんは、

★くんの個性を認めて愛情を込めて育てていました。

でも、「アメリカでは自分から前へ前へ出ていって自己主張しなければ、成功はありえない。

評価もしてもらえない」とおっしゃって、

どうすれば、もっと積極的に振舞えるようになるのかという

相談をいただきました。

 

わたしは内向型の子なら、まず内向型の子だからこその長所にたくさん気づく前に

「外向的に振舞うようになるにはどうすればいいのか」と考えることは、

その子の本質的なものを否定することにもつながると

感じました。

 

そこで、「内向型の子は物事をていねいに観察していたり、

内省したり、じっくり考えることが得意だったりするので、

この子はこういう気質の子として、具体的な良い面に光を当てていく方がいいのでは?」

といった話をしました。

工作のワークショップでの

★くんの工作作品は「がちゃぽん」でした。

わたしが見せたお手本から

基本のしかけのアイデアを取り入れながらも

別の素材で別の作り方で工夫して作ってありました。

「がちゃぽん」の投入口が見つからなかったので、

「箱の上の部分にカプセルを入れるための穴をあけたら?」と

★くんにたずねました。

すると★くんは、回転部分を引き出しのように引っ張って、

「こうやって入れるんだよ」と言いました。

おとなしいようでも、他人の言うままにならずに、

きちんと主張するところはしているのです。

その姿から、

「この子はおとなしくて控えめだけれど、

自分の意志や考えがはっきりしている子なんだな」と感じていました。

親御さんたちとの談話中、(滞在先の)Aさんのご主人が

園庭で子どもたちを見てくれていました。

後から、Aさんのご主人からこんな話をうかがいました。

 

遊んでいるうちに、数名の男の子たちが叩き合いをはじめたそうです。

けんかを止めに入ると、

「あの子が最初に手をだした」「あの子が最初に叩いた」「あの子が……」

とそれぞれの子がてんでバラバラのことを口々に言ったのだとか。

 

どの子も好き勝手なでたらめを言うので

困ったご主人は、

けんかの一部始終をジャングルジムの上からずっと

眺めていた★くんを呼んで、

本当はどんなことがあったのかたずねました。

 

すると★くんは、「最初に○○がこんなことをして、次に○○がこうやりかえして、

その後に○○がこういうことをした」

と細かいところまでていねいに説明したそうです。

 

するとそれまで、適当なことばかり言っていた子らが、

「ぜーんぶ、★くんの言うとおりだった!」と意見がビシッと一致したそうなのです。

 

「最初から最後までちゃんと見ているな~」と感心すると、

★くんは急に自信に満ちた態度で

他の子らに混じって遊びだしたそうです。

 

★くんは、内向的で慎重で控え目な本来の性質のままで

褒められたからこそ、

自信に満ちた態度で遊び始めたのだと思いました。

★くんは来たときよりもいきいきとした明るい表情で帰っていきました。

 

練習してできるようになったこととは別に

「これはわたし」という部分について褒められると

本当にうれしいものです。

それは大人だって同じです。

 

わたしもシアトルに来て、思いがけないところで詩を褒めていただくことがあって、

他のどんなことを褒めていただいたときより

うれしい気持ちを味わいました。

 

日々の雑事に追われて自分が詩を書くことがすきだったことすら

忘れかけていたのに、そうして自分の詩について

感想をいただくと、

心の底から元気や自信が湧いてくる思いがしたのです。

 


自閉っ子 と トラブルの解決法 2

2012-12-18 16:22:56 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

↑化学の実験道具を見つけてやりたがる☆くん。発泡剤を作る実験をしました。3人とも大はしゃぎ。

 

 

自閉っ子 と トラブルの解決法 1

の続きです。

自閉傾向を持っている子たちの特性は、似ているところもあるけれど、

ひとりひとりが非常に異なります。

ですから、今回☆くんに成功したアドバイスが他の子にうまくいくとは限りません。

 

話だけ聞くと、☆くんはこんなに素早く気持ちを切り替えて

相手の立場に立った行動ができているんだから、

自閉っ子としての困り感をそれほど抱えていないんじゃないか?と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

確かに、この時の切り替わり方は、周囲が驚くほどスムーズでした。

本人も親切にすることに心から喜びを感じているように見えました。

 

でも、その同じ日の教室に到着した時点では、

☆くんは教室内に入ってくることができなくて、何十分も

お母さんと扉の向こうで過ごしていたのです。

 

☆くんは、すでに何人かの人が集まっていて、おしゃべりなどをしている場に

後から入っていくことを極端に渋るところがあるのです。

 

といっても、恐怖心や不安感だけが入れない理由ではないようです。

 

入れない自分を心配して中から人が呼びにくる時に隠れたり、

入る際に誰かに手作りのプレゼント(工作物やお手紙)等を渡すシチュエーションを考えたり、

自分がこうしたら相手はどうするかな?といった相手からのフィードバックを楽しむ目的もあって

なかなか入らないというところもあるのです。

☆くんのお母さんも、「隠れたりして遊ぶのが楽しいようです」とあまり心配せずに

☆くんに付き合っていました。(寒空の下、お気の毒ですが)

 

この1年ほど、☆くんの他の人やお友だちへの関心は少しずつ広がってきました。

 

それでも、まだ事前に自分や相手が登場する劇の脚本を作ってからでないと

関わる勇気がないようなところもあります。

 

相手の出方がわからない間は、自分に近づくことを許さないような

けんか口調のキレ気味の態度で、ひとり遊びをしているのです。

 

そんな☆くんですが、成長とともに内面から自然に突き上げるように出てきた

「ひとと関わりたい」「相手を知りたい」という衝動も抱えていて、

追い払う行為がそのまま相手と仲良くなりたいという気持ちの裏返しでもあることを

こちらがよく理解してサポートする必要があるのです。

 

それは、☆くんとは別の課題を抱えている●くんにも言えることでした。

●くんは☆くんの列車にこだわって

何度も取りに行っていました。

そのたびに、●くんのお母さんが

それは☆くんのもので、自分のものではないものを取ってはいけないということを

教えようとしていました。

 

確かにそういうしつけは大事なのです。

 

でも、その時の●くんの姿からは、

「☆くんをよく見知った仲の良いお友だちだと思い、

☆くんと関わっていきたいけれど、どう関わったらいいかわからないので

手っ取り早く相手のおもちゃを取り上げている」という

気持ちがうかがえました。

また☆くんが教室に着いたばかりで機嫌が悪いことがよくわからなくて、

以前楽しくふざけっこした記憶のままに

それを再現したいと思っているようでもありました。

 

次回に続きます。

 


2歳児さんたちの工作 3

2012-12-18 13:48:18 | 工作 ワークショップ

2歳児さんたちとする工作は、親御さんたちに、「最近、どんなことに興味を持っていましたか?

どんなことを喜んでいましたか?」と質問することからはじまります。

エレベーターのボタンに興味を持っていたという子に

エレベータを作ってあげました。

「ひもを引っ張ると、どちらかのエレベーターがあがる仕掛け」は、

この時期の好奇心を刺激して、「どうして?」疑問を抱いたり、

「こうしたら、こうなるんだ」という気付きを与えたりします。

ドリンクバーなどの機械が好きな子のために

作ったもの。

上の穴から毛糸などを入れると、コップに溜まります。

 

2歳児さんたちの工作は、大人が本人たちの喜ぶものをを作ってあげる傍らで、 

いっぱいはさみを使いたい、らくがきしたい、セロテープで貼りたい、という気持ちを

満たしてあげるような形ですすめています。

大人が作ってあげている場合でも、2歳児さんにとって、

どんな素材でどうやって作るのかの

一部始終が理解できるレベルであるように気をつけています。

この時期に見聞きした体験が、2歳後半くらいから、自分で自在に作っていく上での基盤となると

考えているからです。

 

くるくる回る機械に興味があったという●くん。

お皿にビー玉を貼って、大きなコマを作りました。

 

 


2歳児さんたちの算数 2

2012-12-18 13:43:26 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

2歳児さんたちの算数の時間。

ドーナツをペリカンに食べさせています。

1つ1つ数えながら、1つ1つ物を投入したり、

1つ1つ数えながら、1つ1つの皿や椅子に食べ物や人形を乗せていくのが楽しい時期です。

三角形のパズルで小さい四角や大きな四角を作りました。


2歳児さんたちの知恵遊び 1

2012-12-18 13:26:12 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

前回までの記事の続きは、今日か明日中に書きますね。

 

2歳児さんたちの知恵遊びの様子を紹介します。

裏に物の影が描かれているかるたで遊んでいます。

「いちご」「さんりんしゃ」などよくわかっています。

 

こうしたかるたがない子も、お家に帰って影を見て何か当てることができるように

影絵遊びの提案をしました。

一部分だけ光を当てて、何なのか当てるのはさらに難しいです。

 

すぐに裏をのぞいてしまう時には、影絵用の箱を作るのもおすすめです。

右、真ん中、左の箱のどこかにピカチュウバスが入っています。

「こっちかな?」「ちがうね。ここかな?」と推測するのが楽しくてたまらない様子の

2歳4ヶ月の○くん。

2歳児さんたちは、未来に起こることをあれこれ想像しておしゃべりをするのも

大好きです。

 

たとえば、子どもが写真のようにバスに人形を入れたとしたら

「しまじろうのママがバスに乗ったね。お買い物に行くのよ。

お魚買って、どえらえもんのお菓子買って、レジではいどうぞってするのかな?

しまじろうのママはお買い物に行くのよ。

バスに乗って、それから、ピンポーン、おりますおります、ってするのかな?」など、

これからすることを想像して、子どもといろいろなおしゃべりしてみるといいですね。


ピッケの絵本の作品展 (+ 算数遊び ) 3日目です♪ 4

2012-12-17 19:51:33 | 工作 ワークショップ

   

もりもりと工作を続け、作る作品、作る作品、幼い子たちの熱い羨望を集めていた

6歳の◇くんの作品群。 (お家からもたくさんの作品を持ってきてくれています)

左の新聞紙で作った作品のひとつひとつは、ぐるぐる回転させる武器、剣、くまでのような炎が出ている武器……

など子どもたちにとったら、喉から手が出るほど欲しいものばかり。

武器の使い方をみんなに披露する◇くんの姿を

3歳の○くんが目をキラキラさせながら見つめていました。

 

 

事務Kちゃんが持ってくてくれた

りんごとマシュマロでできたサンタさん。

 

隠しておいて子どもたちのクイズのネタにしました。

「り、のつく果物なんでしょう?」

「りんごー!」

「あたり。では、りんごに魔法がかけられて、何かになっちゃったよ。何になったと思う?」

この質問、いくらなんでも正解はでないでしょ?と思っていたのですが、

何と5個目くらいの答えで「サンタクロース!」が出ました。

子どもの発想力、びっくりです。

 

りんごサンタを子どもたちに見せている最中に

さらにびっくりする出来事がありました。

「食べれる?食べていい?」の質問に「ダメダメ」

と答えたとたん、サンタリンゴの足にかじりついた子がいたのです。

 

今回の作品展には事務Kちゃんの彼氏さんで

お仕事でポップアップ絵本や薬の箱などを作っている方が、ボランティアとして

参加してくださっていました。おしゃれでかっこいいお兄さんは、

ハートのポップアップ絵本を作りたい女の子たちに人気がありました。

 

何から何まで自分でやりたい2歳のKくん。

小さい風船を飛ばす道具を作りたがりました。

「ちゃんと、先生のお話聞けますか?」とたずねると、

真剣な表情でうなずいています。

作り方を説明したところ、はさみで言われた通りに切ろうと必死です。

 

それがお世話が大好きな優しい6歳のお兄ちゃんが

「ここを切るんだよ」「ちがうよ、こうやるんだよ」と手助けしてくれるものですから、

「ひとりでやらせてよ!自分でやらせてよ!」とでも言わんばかりの険しい表情で

挑戦していました。

 


自閉っ子 と トラブルの解決法 1

2012-12-17 14:21:58 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

今日は自閉っ子と対話能力でレッスンの様子を記事にさせてもらった●くんと☆くんのレッスンでした。

言葉のない5歳の男の子という記事にさせていただいた

★くんもレッスンに参加してもらいました。

☆くんと●くんは、それぞれ写真のようなレールを作って、

自分が連結させた列車で遊んでいました。☆くんの列車の先頭部分には、汽車のパーツがついています。

●くんの列車にはそのパーツがありません。

そのため、それぞれ自分の線路を作った後で、相手の列車を取り合う

こぜりあいが何度か起こっていました。

 

☆くんは、お友だちが自分の列車や線路に触れるのが

いやでたまらないようで、不機嫌そうに追い払っていました。

 

けんかが起こらないように

「あれはお友だちのよ」と相手のおもちゃに触らせないようにしていたら

けんかは起こりません。

でも同時に仲良くもなれないのです。

また、トラブルの解決法を学んだり、

「ちょっと嫌だけど、これくらいならいいや」と軽く受け流す力も身につけられないのです。

 

ですから、越えられそうな小さなけんかを見守りながら、

トラブルにぶつかった時に、気持ちを切り替えたり、トラブルがなくなる方法を提案したり、

どんなことをするとお互いに気持ちのいい楽しい結果につながるのかを

体感できるように配慮しています。

 

☆くんは、●くんに対してはこれまで見知っているお友だちですから、

自分のお気に入りを取ることがあっても、ぶつぶつ言って不満気な表情をしながらも

許しているのです。

でもはじめて会ったまだ言葉がしゃべれない★くんが

自分の列車にブロックをつけようとしたり、

よそから持ってきた列車を走らせようとしたりしていることには、今にも爆発しそうな様子でピリピリしていました。

 

★くん用の線路や電車を用意して、「★くんの電車だよ。こっちで遊ぼうね」と誘っても、

★くんはしつこく☆くんの線路や電車に触りたがりました。

 

☆くんは、★くんが近づくたびに、

「自分の電車でしてよ(ブロックをつけてよ)」とかんしゃくを起こしかかっていました。

 

そこで、☆くんに向かってこんな声をかけました。

 

「☆くん、★くんは☆くんの線路が自分のよりいいなぁって

思っているから、触りにくるのかな?

トンネルを作ってあげたら、★くんの線路で遊ぶのが楽しくなるんじゃない?」

すると、☆くんは、「ぼく、トンネル作れるよ。だから作ってあげるよ」と

言いながら写真のトンネルを作り、「はい、どうぞ」と★くんにプレゼントしていました。

 

「☆くん、★くんはどうして自分のがあるのに

☆くんの列車がいいんだと思う?

見てみて、☆くんの列車は1,2,3,4,5も連結しているけど、

★くんの列車は、1,2,3,4だけよ。★くんも5つ連結したいんじゃない?」

 

☆くんは分析することが大好きなので、

「あっ、わかった、1つ列車を探してあげたらいいんだよ。

そうしたら、★くんは喜ぶんじゃない?」と言ったかと思うと、

★くんのために列車をさがして連結してあげていました。

 

すると、その後の☆くんは、「★くんは、こうしたら喜ぶんじゃない?」

「★くんは、こうしたかったんじゃない?」などと、

★くんが喜びそうな遊びを披露して、

★くんが大笑いするたびに、「やっぱりそうなんだよ。★くんは、この車のボタンをこうやって

押したら喜ぶんだよ」と解説していました。

 

次回に続きます。


ピッケの絵本の作品展 (+ 算数遊び ) 3日目です♪ 3

2012-12-16 23:50:36 | 工作 ワークショップ

今回のワークショップには、これまで何度か工作のワークショップに参加してくれている

年長さんの★くんが参加していました。

★くんは考えることがとても得意な物作りが大好きな子です。

毎回、工作の集まりのたびに、「お化け屋敷」だとか「モリコロパーク」だとか

段ボールを何枚も駆使して作り上げる巨大な製作物を作ってくれるものですから、

今回は絵本作りがテーマだけど、紙類でちまちまやる工作で満足してくれるかな、

と気にかけていました。

すると、少ない材料ながら、やはり★くんのイメージする壮大なプロジェクトのもとで

作り進めていくこととなりました。

弘法筆を選ばず?

最初、★くんが目をつけたのは、船作り。

借りていた部屋が美術工房だったので、水を使えるという利点があるのですが、

そのせいで「水遊び大好きさん」たちのいたずらも多発していました。

★くんの妹ちゃんも、船にさんざん水をかけてよれよれにした後で、

折り紙の金魚すくいに興じていました。

すると、たまたま、水でよれた船の先をつまむと、そこから水が流れ出すということを

発見しました。

それを見たとたん、「水道を作りたい!」と思った★くん。

コップにストローをつけて水道を作りました。

その後、作った水道を高い位置に設置し、次にはその水道用のコップに水を流すための

別の水道もこしらえていました。

 

この★くんの水道作りは、年上の子らにも飛び火していました。

 

★くんは物作りをする際に、何段階もの製作過程をイメージして、

そのためにどうすればいいのか、よく考えてから実行する子です。

そうした物作りで鍛えた考える力は、算数タイムでも活かされていました。

 

今回は、小学2年生の子たちが参加していたので、

2年生の子らを集めて

少しひねった算数の文章題を出す時間を設けたのですが、

★くんが、「ぼくも2年生の問題をやりたいよ」と言ったので、参加してもらうことにしました。

 

11人の子どもが並んでいます。前から5番目の子と、後ろから2番目の子の

間にいる子の人数は何人?

 

とか、

 

はなちゃんは10まいおりがみを持っています。

みきちゃんははなちゃんより2まいおおく持っています。

たろうくんはおりがみを1まいももっていなかったので、はなちゃんとみきちゃんの持っている

おりがみの半分ずつをもらうことになりました。

それぞれの子は何枚ずつおりがみを持っているでしょう。

 

といった問題です。

★くんも的確な答えを言っていたのは驚きました。

 


ピッケの絵本の作品展 (+ 算数遊び ) 3日目です♪ 2

2012-12-16 23:04:03 | 工作 ワークショップ

今回の趣旨通り、学習してもらうのは易しいポップアップ絵本の作り方で、

子どもたちも学んだことをふんだんに活かしてくれてはいるものの……

絵本作りはどんどん脱線して、どの子も工作モードになっていました。

 

開くとお家になる絵本の作り方を発展させて作った

1年生の●ちゃんの魅力的なお家。4つある部屋それぞれにカレンダーやら遊具やら掃除道具やら

すてきなアイテムをいっぱい作っていました。

その横では、5歳の◆ちゃんが2階建てのお家を作ろうと奮闘していました。

◆ちゃんはこれまでのワークショップに何度か足を運んでくれていて

お家でもたくさん工作をしているようです。

工作をする◆ちゃん

そのためか、2時間以上、熱心に作り続ける集中力にしても

頭を使って考えながら作る力にしても、なかなかのものです。

 

今回、2階建てにしたかった◆ちゃん。

ストローで柱を作ったものの、ぐらぐらしていたので、

次に壁を厚紙で補強したようですが、

今度は床の素材の弱さが問題となりました。

次々ぶつかる問題にもめげず、◆ちゃんは「だったら、こうしたら?」と

工夫しながら乗り切っていました。

大人気だった『なめこ』さんたちの舞台。

 

ママと◎くんの共作。

◎くんが、はさみで一生懸命切り込みを入れていたので

何ができるのかと思ったら、少し前に出掛けたアドベンチャーワールドの

動物を見て回るための車なのだそうです。えさをやる入れ物もついていますね。

とってもしっかりさんの3歳の□ちゃん。

何をしたいのか、どのようにしたいのか、本当によくわかっていて、

材料を選びにきてはテキパキとお仕事をしていました。

恐竜の解剖図を作ってご満悦の6歳の■くん。

午前も午後も、次から次へと

熱心に製作を続けていました。