虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

電子工作のレッスン 子どもたちがすばらしい能力を発揮していました♪ 1

2015-04-06 14:49:19 | 工作 ワークショップ

(↑新小3のAちゃんの作品。何だかすごい出来に……。)

初めて企画した電子工作のレッスン。計画と準備、当日のレッスンを息子に任せて、

わたしは助っ人をすることにしました。

 

電子工作のレッスンをすることになったきっかけは、

教室の小学生をお持ちのお母さんたちから

「電子工作に興味があるが何から始めたらいいかわからない」

「電子工作のキットを買っていくつか作ったもののそれ止まりです」

「電子工作の本はどれも難しくて、結局、親が作ることになって子どもは蚊帳の外です」

といった声をいただいていたからです。

 

また、「年上のお兄ちゃんに教わる体験をさせたいので、

先生のところの息子さんにお願いできませんか?」と頼まれることも何度かありました。

そんな訳で、息子に春休みの電子工作のレッスンを任せることになったのですが、

結果は思った以上に好評で、

どの子も、すぐにLEDや抵抗やスイッチのつなぎ方をマスターし、

夢中になってオリジナルの作品を作っていました。

 

息子に電子工作のレッスンを任せるにあたって、

事前にレッスン内容や教え方について何度か打ち合わせをしました。

「単発のレッスンだから、ただ電子工作で作品を作りました……終わり……

といったレッスンではなくて、家に帰ってからも、もっと電子工作がやってみたいと

いう気持ちが持続するようなものにしてほしいのよ。

自分で電子工作をするとしたら次に何に取り組めばいいのか、

それぞれの子の能力や興味に配慮して教えてあげてちょうだい」と伝えると、

息子からこんな答えが返ってきました。

「市販されている電子工作のキットや本に載っている作り方だと、

ある程度できあがった回路を工作物の中にはめこむような形になりがちだよね。

一般的な電子工作の講座にしても、指導者の指示に添ってプラモデルを作るような

作業が主だろうし。

それだと扱っているひとつひとつのパーツの働きがわからないから

自分の想像力や思考力を使って作る時の面白さが味わえないんじゃないかと思ってさ。

それでいろいろ考えてみたんだけど、

LEDなら赤や青や緑や2種類の光を放つもの……とか、

スイッチなら押すタイプやスライドするものやレバーのようなもの……みたいに、

とにかく選んで試してみたくなるようにセッティングして、

基本的な働き方を学んだら、自分でとっかえひっかえして試しながら

理解できるようにしたらどうかと思うんだよ。

それと、はんだ付けのやり方は教えるには教える予定だけど、

ブレッドボードを使った電子工作を勧めようと思うんだ。

何度失敗してもつなぎなおして試せる形でするのが楽しいと思うな」

 

人間の身体も電気を流すって不思議!

最初に、ものすごく微弱の電流が身体を通ることで音がなる電子工作で遊ぶことに。

友だちのどこかに触れて電気を一巡させたり、友だちの肩をポンポン叩いて、

面白い音を出したりして大盛り上がり。

 

すっかり電子工作の世界に引き込まれた子どもたち。

 

『抵抗』がどれか見分けられるようになっただけで

子どもたちはワクワクした気持ちになるようでした。

 

自分でつないでLEDが灯ると大喜び。

「2つ光らせるには?」「3つ光らせるには?」「ブレッドボードをふたつ

つないで拡張できるかな?」と、勝手にどんどんアイデアを実現していました。

 

「どうもつなぎ方がわかっていないな」と思われた

新小3のAくんが、なぜか上のようなパーツも使いこなして

光らせてしまうことに息子ともどもびっくり!

工作で競技場を作れば、スポーツの勝敗を決める機械として使えそう。

(表示できる数字を増やすためにスイッチを工夫しないといけないでしょうが)

 

「絶対してはいけない危険なことは事前に注意するけれど、

あんまり最初から注意事項を増やすと、怖じけて大人にたずねてばかりになるから、

ちょっとした間違いは、いろいろやって失敗しながら学んでいった方がいい」

という息子の考えで、ちょっとでたらめでも光ればOKの作品群。

 

アナログの電流計は使いにくいので、

もし購入する場合は、デジタル表示のものがオススメです。

 

 

今回、工作物を作るまでは至らなかったのですが、

光らせたり、音を出したりできるようになる度に、

「これを使ったら、どんなものが作れそう?」と、子どもたちから

アイデアを集めました。

ブレッドボード用の配線とLEDをはんだで接続しておいたものを使って

『プラネタリウム』を作りたいという子、1F,2F、3F……と書いた

透明シートの背後にLEDが順に光る仕掛けを作って

エレベーターを作りたいという子がいました。

 

『工場萌え』という言葉があるけれど、

コンデンサやトランジスタや配線類でミニ工場のように見える自分の作品を、

舐めるようにして眺めながら、

「きれい~」「すごい~」とため息をついている子もいました。

 

 


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2 コメント

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これが噂の電子工作ですね! (ソーイー)
2015-04-07 00:12:46
実際にお写真で拝見することができて、面白そう~と感じました。ご子息が、受講したお子さんたちが設定されたレールだけに乗ってしまわないように配慮されているところなどもさすがですね。お母さま譲りのプロデュース能力でしょうか。

折しも、うちでも近頃は「いまはまだ年齢的に無理だけれども、もう少し大きくなったら、家にあるもう使わなくて金目のもの(笑)をオークションで売りさばくことを全てあなたに任せるので、魅力的な売り出しをしてうまく換金してね。レアなものをその値打ちを分かって売ればすごいことになるし、何も知らずに安売りすれば損をするのよ。安い、こまかいものでもまとめて売れば売れることもあるし。それで上手に稼いだお金は、あなたが車の免許を取ったり、本やCDを買う分に充ててもいい。もちろん貯金したり、おいしい食事をしにいくのでもいいのよ。」と話していたところです。自分の子供にユニークなチャンスを与えるのって楽しいことだと思いました。
ブレッドボード (しまなみ)
2015-04-09 14:53:04
最近、上司に、コレを見失ったが、見かけましたか?と言われ、?でした。半田のいらないべんりなものなんですね。上司は頻繁に回路に工夫なさるので、とても有効活用しているようです。子供達はこの体験を深く楽しめたでしょうね。

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