虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

親心がきちんと発揮できる状態(おとな心が立つ)にあると、ちょうどいい子どもへの手助けが判断できる

2012-07-13 07:27:09 | 幼児教育の基本
『魔法の子育てカウンセリング』 阿部秀雄著  KANKEN
という本のなかに、
マグダ・ガーバーさんというアメリカの教育家の
赤ちゃんへの接し方について取り上げてありました。
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著者が見たビデオ映像のなかで、こんなシーンがありました。

赤ちゃんが高い台によじ登ろうとしてうまくいかず欲求不満の声をあげているとき、
つい登らせてあげたくなりますが、
ガーバーさんは、「そこに登りたいのね。ちょっと高すぎて登れないね」
と共感の声をかけるだけ。
赤ちゃんも、まだ自分には無理だという等身大の体験が
できたことを納得した様子で、別の遊びに移りました。

手伝って登らせたらダメなわけではないのですが、
わたしたちは、子どもにとってどうするのがいいか見極めないまま
安易に手を貸してしまうことが多いです。
著者は、
親心がきちんと発揮できる状態(おとな心が立つ
)にあると、
こうしたとき、どうすればいいのか、きちんと判断できるとおっしゃっています。

次のシーンで、深いコップの底の積み木を取り出そうとする赤ちゃん。ガーバーさんは、声をかけるだけで、安易に手をかすことはしません。

しばらく格闘した末に積み木を取り出した子の満足そうな
顔といったらなかったそうです。
別の子がテーブルの下でぐずりだしたとき、ガーバーさんは、テーブルの下をのぞきこんで子どもの様子をよく見極めてから、
「手伝おうか」と声をかけるそうです。子供がそのままでよいようなら見守ります。
すると、ぐずりながらもひとりで脱出した子は
本当に満足そうです。
ビデオのなかの赤ちゃんは助けてほしそうでしたが、必要最低限の手助けにとどめ、泣いて出てきたときよしよしと抱きしめていたのです。

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このガーバーさんの子どもへの接し方……
私がよく「適当子育て」と呼んでいる私が子どもたちと接触する
タイミングととても近いものがありました。
一見、周囲から見ると、「冷たい~」ように見えるんですよ。
でも、赤ちゃんにしても、幼児にしても、小学生にしても、
手助けは必要最低限にして、共感の声はかけ、
うまく達成したときはいっしょに喜び合う……くらいの
ちょっと手抜き気味の接し方をとても好むものです。

そうして、一歩引いて、子どもにまかせることで、
こどものなかに自信がみなぎってくるんです。

こういって書くと、「子どもを自立させるために何でも自分でさせなきゃ」と
ちょっと突き放したような接し方をする方がいるのですが、
工作を子どもが「作って」というとき、
「自分でしなさい」とか「ここはやりなさい」なんていわずに、
全部引き受けて、気持ちよく作ってあげることも大事だと
感じています。

こうしたことは、子どもの心と響きあい、
子どもの思いを見極める目が必要です。
難しいようですが、
マニュアルで動かず、自分でやってみて失敗の数を積めば、
子どもに接する態度も、
工作や学習と同じように上達してくるはずです。
どんなによく見える態度も、それを固定して柔軟性を失えば
子どものように成長し変化していく存在を相手にするには
よくないですよね。

ただ、その場ですぐ「できてほしい」気持ちが強いと
それも台無しで、
いつでもすぐに結果を求める親が、子供が何かするたびやきもきしてみているという子は、
根気がなく、自信がなく、短絡的で、共感性が薄く
チャレンジ精神が弱い子が多いですから。

「できてほしい」とせかさない方も、もし、子どもかわいさのあまり
しじゅう手を貸してばかりの場合、注意が必要です。
子どもの自分でできるという自信がどんどん奪われていくからです。

子供と接するとき、いい親になろうとあせらないで、

子どもにとってどうするのがいいか、一呼吸、見極める間
が大切ですね。
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4 コメント

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ほどほどの手助け ()
2012-07-13 13:04:15
いつも考えるきっかけになる記事をありがとうございます。

とても共感できる内容だったので、この記事をブログで紹介させてもらいました。事後報告ですみません。差し支えあれば消しますので、おっしゃってください。今後も、たくさんの人に読んでほしい記事は紹介していきたいのですが、かまわないでしょうか?注意事項等もしあれば教えてください。

悠様 (奈緒美)
2012-07-13 13:17:27
どうぞ自由にリンクしてくださいね。
ありがとうございます。
Unknown (fujimoto)
2012-07-13 13:36:09
先日オンライン教室の申し込みをした藤本です。ブログは現在1歳7ヶ月の息子に何をどうして遊んだらいいのかわからず、周囲に流されそうになって悩んでいたときに出会いましたいつもブログにはとても励まされています奈緒美先生の熱い信念の言葉に昔お世話になった学校の先生を思い出しました。私自身工作は大好きだったのですが、いつの頃か苦手意識が出始めてしまい遠のいていました。今は1歳7ヶ月の息子とブログに乗っているものから始めてみると懐かしいし、楽しいですね。ブログやオンライン教室どおりにはやってくれない息子ですが、雨の日など外で遊べないときは憂鬱だったのですが奈緒美先生のお陰で楽しく過ごしています。今回のブログの内容を読んで私自身大丈夫かな?と心配にはなりますが息子に手を貸す「間」をしっかり見て外遊びも工作も楽しみたいと思います。またオンライン教室について質問させていただくこともあるかと思いますが宜しくお願い致します。
心の子育て、根っこの子育て (まりもん)
2012-07-13 17:46:34
こんにちは。奈緒美先生のブログに出会ってから、2年くらいにはなっていると思いますが、
コメントを書かせていただくのは、おそらく初めてになります。
息子は小学校6年生ですから、多くの読者の方のお子さんより、だいぶ大きいことでしょうね。

息子が最近、突然、「中学受験したい!」と言い出し、
彼の中で何かが芽吹いたことを、まぶしく、うれしく感じていました。
ところが、情報を集めるうちに、私自身が自分の「こども心」に巻き込まれそうになっていました。
そんな自分に焦りを感じ、大切なことを思い出したくて、
最近、またこちらにお邪魔するようになっていました。
奈緒美先生と息子さんとのやりとりももう一度読ませていただくことができて、大変ありがたかったです。

阿部秀雄先生とは直接お会いしたことがないのですが、
息子が幼い頃通わせていただいた親子カウンセリングの萩原光先生の先生にあたる方です。
奈緒美先生のブログでご紹介していただき、つながりを感じられたこと、うれしく思います。

心を閉ざしたまま大人になり、母になってしまった私でした。
子育ては、自分の心のありかたを否応なく問われます。毎日が修行で、そして、
息子は、こんな情けない母の心を癒し続けてくれる存在です。

子どもという師に感謝。奈緒美先生に感謝です。

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