虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

怖いものしらずで聞き分けのない2歳児。強く叱った方がいい? 2

2011-10-25 19:14:44 | 幼児教育の基本

☆ちゃんを見るうちに、叱ったり、怖がらせたりするより

先にするべきことがあるように感じました。

 

わたしが気になっていたのは、☆ちゃんのお母さんを求める気持ちの薄さです。

 

☆ちゃんは誰にでもすぐ甘えて人懐っこい半面、

お母さんと他の人のちがいがわかっていないようにも見えました。

そのためか、転んだり、軽いけがをするような場面で、

泣いてお母さんに甘えるのではなく、

一瞬、泣き顔になって、放心したように突っ立っていたかと思うと、

たちまちケロリとして動きだすことがたびたびありました。

痛みや不快な体験に対する鈍感さのようなものも感じました。

 

暗い部屋にひとりでスーッと入っていって遊んでいたり、

ちょっとこれは危なそうだぞ、という人や場所にも

躊躇せずに近づいたりする姿も目立ちました。

 

わたしには、☆ちゃんの問題は、厳しく叱る大人がいないため怖い物がなくて

危険なことをするというより、

人見知りをする時期の子が他人に見せる警戒心のようなものの足りなさや、

「怖い」とか「不安」といった感情に対する鈍感さにあるように感じました。

 

そこで、☆ちゃんのお母さんに、

☆ちゃんが、「お母さんじゃなきゃだめ。お母さんが一番好き」と感じるくらい

たくさんスキンシップを取って、☆ちゃんにかかわるように勧めました。

 

また、日常の小さな体験を☆ちゃんの目線でいっしょに味わいながら、

「そうっとそうっとね」とか「痛い痛い」「怖い怖い」など、

感情を言葉やジェスチャーで表すようにもしました。

身体が固くて、背中を触られても気づかないような

鈍感さが気になったので、ごろごろ転がったり、ピョンピョン飛んだりする遊ぶなど、

感覚を統合する遊びを増やすことも提案しました。

 

それから2週間後、わたしを見るとすぐにだっこするようせがんでいた

☆ちゃんが、少し固い表情でわたしを見上げました。

そして、お母さんには何度も笑いかけながら、抱きついていきました。

 

そんな風に、お母さんが一番、他所の人はちょっぴり怖い……という

人見知りに近い態度が出てくると、

気になっていた鈍感さが、目に見えて減っていました。

まるで耳が聞こえないかのように振舞うことも多かったのに、

呼ぶとパッと振り向いたり、

「それ、ちょうだい」と指さして指示すると、

ちゃんと指さしている先のおもちゃを取って渡してくれるようにもなりました。

「怖いね、怖いね」とか「どうしよう、どうしよう」など、

感情をいっしょに味わうのも上手になって、

おそるおそる覗きこんだり、怖がる真似をしてキャッキャッと笑い声をあげるように

なってきました。

 

そんな風に、いろんな感情を感じとりやすくなってくると、

危険なものに会うと、ちょっと振り向いて、

お母さんの表情をうかがうようになってきます。

そうした☆ちゃんの変化を見て、

愛着の薄さが感じられるときに、叱って怖がらせて

さらに愛着がつきにくい状態にしなくてよかったとしみじみ感じました。

 

強く叱るべきかどうか迷ったときには、

まず子どもの様子をていねいに観察してから、

接し方を決めるといいですね。

 

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2 コメント

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Unknown (ぱぐぱぐ)
2011-10-26 06:34:44
とてもいいお話で読んでいて嬉しくなりました。「子どもから学ぶ」この基本をすぐに忘れてあれこれ悩んでしまうんですよね~。昨日は自分の都合で叱ってしまったことを反省です。今日は丁寧に息子を観察してみます!
戻れるものなら戻りたい (あさひ)
2011-10-26 08:29:58
この記事を読んで娘にもあてはまることがあり、2歳代は怒ってばかりで(今もですが)あんまり聞かないものなんで、怖がらせたりもしていました。
しつけなければ、言い聞かせなければとプレッシャーに押しつぶされそうな育児でした。
少し関わりを工夫するだけて、☆ちゃんのように変わるものなのですね。

息子ですが、戦隊物、キャラクターなどの着ぐるみ、時代劇など、上の娘が好むファンタジーもの一切怖がります。トイレも暗いと怖がります。いまだに石ころや自然が好きです。兄弟で好みが違うと出かけても動きが真逆で、難しいのですが、何かいい方法はありますでしょうか。

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