虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

旅のスクラップブック と カセット付き絵本 と 音読教材 

2017-05-24 06:21:10 | 通常レッスン

 なつかしいレッスンのひとこま。

 

小学1年生の女の子たちのレッスンで、★ちゃんが素敵な旅行のスクラップブックを持ってきて

くれました。

道の駅のパンフレットやご当地キャラクターの切り抜きや買い物のレシートなどを

貼ったノートです。

他の子らがうらやましそうにスクラップブックを眺める中、

★ちゃんはキャンプ小屋の名前について……「あさがお」とか「ぼたん」なんて名前がついているのですが……

説明してから、「お父さんが作っているこういうノートには、もっといろんなものが貼ってあるよ。」と

言いました。

「そういえば★ちゃんのお父さん、面白い絵本を作ってたわよね」とわたしが言うと、

★ちゃんは、「そうそう、お父さんはね、毎年、わたしの誕生日に絵本作ってくれるのよ。

ぺらぺらさんとか忍者のなんとかとかお父さんが考えたキャラクターが出てきて、

動くようになっている絵本よ。

でも、今年の誕生日は仕事が忙しかったから絵本をもらってないわ」と言いました。

そこで、「★ちゃんも、今年はさ、★ちゃんが絵本を作ってお父さんにあげたら?

みんなもどう?」とたずねると、そこにいた☆ちゃんも○ちゃんもふたつ返事で

「作りたい!作りたい!」と大乗り気でした。

お友だちが何か作ってきた時、「すごいな」「面白いな」と夢中になって眺めたり、

それに刺激を受けて、「自分もやってみたい」と思ったりする子らは、

それまでさまざまな物作りを体験してきた子たちでもあります。

家庭でも想像力や創造力を使う場面をたくさん設けてもらっているのです。

 

 

さっそく絵本に登場するキャラクター作りを始めた子たち。

製本の仕方に凝りたいようで、糸綴じにしたい子とホッチキスで見開きごとにつなげていきたい子に

分かれました。

そうしながら、どんな話を書くのかアイデアが飛び交っていました。

 

大きなサイズの紙に「毎日、お正月とクリスマスだけが順番にやってくる世界の話」

を書き始めていた☆ちゃんが、

「先生、絵はなしにして、文章ばっかりの本にしてもいいかな?」

とたずねました。

「そりゃ、いいんじゃない?ほら、読むのがめんどくさいって子の勉強にもなるじゃない?

音読教材?」と言うと、☆ちゃんはうれしそうに

「そうそう、そういうのにしたいのよ。漢字ができるだけやめとくわ。1年生の子が

本を読む練習になるようなのを作りたいから」と言うやいなや

ものすごいスピードで紙を文字で埋めていきました。

「☆ちゃん。音読教材が作りたいんだったら、カセットテープがあるけど、録音する?

それだけ文字があったら、読むのがめんどくさいって子もいるでしょ?

カセットを付録につけておいたら、読むのも聞くのもできて一石二鳥でしょ?

教室に置いておいてくれるんなら、小さい子たちがきた時、勉強に使わせてもらうわ」

そうたずねると、☆ちゃん、★ちゃん、○ちゃんが口をそろえて、

「いいね~いいね~カセット絵本を作りたい!」と大きな声をあげました。

 

教室には買い置きのカセットテープが4巻ありました。

20分テープが2巻と10分テープが2巻です。

「かなり長いお話を書いても10分テープに十分入ると思うわよ」と言うのだけれど、

絵本を読み終えたら、「宣伝とか歌を入れたいから……」と3人とも20分テープを

使いたがりました。

「20分テープはそれだけしかないから、じゃんけんするなり、あみだくじ作るなり

自分たちで解決してちょうだい」と伝えて、

材料を取りに行って、戻ってみると、

★ちゃんと☆ちゃんが20分テープをもらって、○ちゃんは10分テープ2巻にそれぞれ①②とマジックで書いて、

絵本も2冊作っていました。

「これで平等に20分ずつになった」とのこと。

2巻で100円の100円ショップのカセットテープでよかったです~。

 

一番先にカセットの吹き込みを終えた☆ちゃんは、

ダイエット商品の宣伝を吹きこんでいたのですが、

★ちゃんと○ちゃんから、「カセット絵本は1年生向けの教材だったはずなのに、

そこにダイエット商品のCMが入っているのはおかしい……」というダメ出しをされ、

「子どものお母さんにって入れようか……」とか「カセット絵本じゃなくて、

ラジオとかの番組でお話が流れていて、その後で、ダイエット商品の宣伝になることにしようか?」

と本気で悩んでいました。

どうしてもダイエットネタを手放したくない様子の☆ちゃん……。

上のオレンジの色画用紙に書きこんでいるのは、

ダイエット商品の宣伝文句です。

 


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