虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

親御さんへのダメ出し 3

2019-08-02 19:56:33 | 日々思うこと 雑感

親御さんに「ダメ出し」をするときに、親御さんの子どもへの接し方なり教育なりが

間違っているのかというと

そんなことはないのです。

子育てはこうあるべきとか、こうすべきとか、

いろいろ言う人がいるけれど、どのような関わり方が良いのかというと

子どもの性質によりけり、親御さんの感性によりけりで、

関わり方だけを取り上げて善し悪しを比べられるものでも、「こうすればいい」と言い切れるものでもないですよね。

それなのにどうしてダメ出しをするのかというと、

子どもといっしょに工作や勉強や遊びをしていると、

「この子の知力や人と関わる力や語彙力を見ていると、

この場面で、もう少し親と交渉して意見をすり合わせていくような態度があってもいい感じなのに、

プイッと無言で移動することが多いのはなぜなんだろう?」

「親御さんはたくさん言葉をかけているし、語彙力も多いし、恥ずかしがり屋の子でもないのに、

他の人や他の子に接するときに、

妙に不器用になって、何を言ったらよいのか途方に暮れていることが多いけれど

なぜだろう?」といった疑問を抱くときがあるのです。

その後、親御さんと子どものやり取りを見ていると、

これは子どもの性格や能力の問題ではなくて、親御さんとの関わりのなかで

生じている問題ではないかと思われるような

親と子の言葉と言葉、表情と表情、気持ちと気持ちのキャッチボールにぎこちなさを感じる場合があるのです。

親御さん側は、ごく普通に子どもに話しかけているのだけど、

それを受け取る側の子どもの表情が固かったり、うわの空だったり、反抗的だったり、聞こえているように見えなかったりして、

返事に覇気がなかったり、自分の意志や意欲が感じられなかったりすることが多い場合、

「ちょっと接し方や言葉かけを変えた方がいいかな?」と感じることがあります。

そして具体的に対応法をアドバイスすると、

 急速に関係が改善し、気になる子どもの行動が減っていくことがよくあります。

 

そんなわけで、余計なお世話で、「ダメ出し」をするのですが、

あくまでも親御さんの対応が「正しい」か「正しくないか」、「良い」か「悪いか」という話でないことは

お断りしておきます。

 

たとえば、調理ひとつとっても、素材や分量、作る料理などで塩加減も火加減も変わってきますよね。

「○グラムだからいい」「○度だから正しい」というものではなく、

その都度、微妙な調整していくとおいしい料理ができがるはずです。

 

人の場合、生命があるもので、日々変化し成長していくものですから、

もっともっと場合によりけり相手によりけりの加減が必要で、

言動に善し悪しのレッテルを貼るのでなくて、

「前に行って、下がって、くるっとまわって、おじきして……」とダンスでも踊るように、

気楽に微調節しながら付き合っていく必要があると思うのです。

 

私がこれほど長々と前置きしてから、「ダメ出し」の話に入っていこうとしているのは、

親子の会話場面の一部や遊びの場面の一部に

「こうしたらいいのでは?」というところがある親御さんも、

別の場面での接し方や子どもへの愛情や

お家での環境の作り方などトータルすると、尊敬できる部分をたくさん持っている方である

場合がほとんどだからです。

子どもさんの気になる点についても、ある一部では気になっても

別の面では親御さんの接し方の良い面を反映して、平均的なその年齢の子より

ずっとしっかりしているところがあったり、親切だったり、大らかだったり、知的好奇心が豊かだったりして、

私が上から「こうしなさいね」と指導できるような立場ではないのです。

 

そう繰り返し前置きした上で、

スポーツのフォームを整えたり、お料理の味つけを習ったりするように、

親子関係のちょっとした「ずれ」を微調節することを学んでいただきたいなと思っています。

そうすることで、

子どもの態度や知的な力が目に見えてよくなることを実感しているからです。

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