虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

2歳児さんたちがよく考える瞬間 と 算数の学び

2019-04-16 20:27:59 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

2歳半のAくんと2歳10ヵ月のBくんのレッスンの様子です。

AくんもBくんも、うまくいかない場面にぶつかるたびに、少し待っていると、

自分なりにいい方法を思いついて、それを口して試してみる姿があります。

 

線路のマスキングテープを貼った細い板は、電車好きくんたちの

お気に入りのおもちゃです。

線路をどんどんつないでいった先に段差があって、これ以上つなげることがでいないという

場所に遭遇しました。「どうするのかな?」とみていると、

ゆっくりとうまくいかない状況を味わってから、線路を横につないで、

「こうやって、こっち向きにつないだらいいよ」と言って、自分の考えに大満足の様子でした。

そうして線路を曲げてつなぐことに成功したBくんは、どんどん線路をつないでいきました。

Aくんは横から、「もしもそうやってつないだら、電車が落ちちゃうよ」とか、

「こうしたらいいよ絶対に」といった流ちょうになったおしゃべりでいろいろな

コメントを入れていました。

そうして線路をひとめぐりさせた後で、「でもね、ここがひっついてない」と

線路と線路のつなぎめに隙間ができることに不満そうでした。

そこで、コンパスで線路の板の幅の半径を測って円を描き、

隙間に入れる扇形を切り取るとってあげると、興味津々で手順を

観察していました。

トンネルを作りたいBくん。

でも、どんどん高くなるばかりでなかなか横に屋根を取り付けることができません。

でも、しまいに、小さなパーツをちょっとずつ加えていく自分なりの

方法で、屋根をつけようとしていました。何度も失敗しても

屈せずにいろいろな方法で取り組んで、しまいに、ちょっと無理やりな形とはいえ、

自己流のトンネルが完成しました。

AくんもBくんも簡単なすごろく風の

ゲームで最後まで遊べるようになってきました。

Aくんはまだルールがきちんとわかっていないのですが、Bくんは

ルールの理解がずいぶん進んできました。

算数タイムに犬のぬいぐるみたちに、「2個ずつお菓子を配ってあげてね!」と

お願いしたところ、

最初は、1個ずつ配っていたBくんは、「あれ、足りないねぇ。」と1個であることを意識させると、

もうひとつ犬の前に置き、それから2,3度、試行錯誤をした後で、

「2個ずつ」の意味をきちんと理解して、1匹に2個ずつ置いていき満面の笑みでした。

Aくんは「1,2,3」と上機嫌で数えながら、配る遊びを楽しんでいました。