虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ひらがなが、なかなか読めるようにならない子のための教具

2019-01-11 18:24:37 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

小2のAくんは、最近、虹色教室に通うことになった自閉っ子の男の子です。

まだひらがなの読みが危ういということで、玉飛ばしゲーム用のひらがなカードを作ったり、

ひらがなの読みを助ける教具を作ったりして学びました。

かなりたくさんのひらがなを読むことができるようになりました。

Aくんは、すぐに何でも、「やって」と、周囲に頼るのが習慣化していて、

「できるようになる」「自分でする」ということが、モチベーションになりにくい子

です。

動物のバトルの本が好きで、何度も見ていますが、

文字は全て、「読んで」と言い、何度も読んでもらっていても

少しずつ文字を覚えていくことはない様子です。

玉飛ばしのおもちゃを作って、好きなポケモンをゲットしながら、

ひらがなを集めるゲームをするうちに、読める字がだいぶ増えてきました。

 

そこで、「りんご」のように意味のある言葉を続けて読む練習をしてもらおうと

したのですが、

とにかく文字を読むのを嫌がって、すぐに別のことを始めようとするので、

1、2文字読むだけでやっとの様子でした。

 

そこで、「まんとひひ」や「みゅうつー」といった言葉の文字を読み終えると、

大好きな動物バトルの本に出てくる動物や

ポケモンをゲットすることができる、という教具を作ってみました。

 Aくん、意欲的に読む練習をしていました。

 

<作り方>

 

1紙コップふちを下の写真のように切り取ります。

 

2別の紙コップにかぶせて、子どもの好きなものの名前を

切り取った穴をずらしながら書いていきます。

 

3コップの底に本人に絵を描かせたり、写真などの切り抜きを貼ったり

します。

 

ちゃちゅちょなどの文字は、穴の中におさまるように書きます。

くるくる回しながらすべての文字を読めたら、

コップをもらいます。