虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

子供のネガティブな体験に即座に評価を下さないということ 1

2017-08-03 07:58:56 | それぞれの子の個性と才能に寄りそう

 

子供が心底うれしそうにするのは、

大人が至れり尽くせりに用意した素晴らしい体験ではなくて、

何かが足りないとか、ちょっとドキドキする事件に遭遇するとか、

それまでの自分のままじゃどうにもできない壁にぶつかるとかした時に、

知恵を絞るとか、アイデアを出し合うとか、一致団結するとかして、

それを乗り越えた時です。

 

子供は、本物だと思われる体験の中で、

「今という瞬間が、あなたの頭脳に助けを求めています!」

「あなたの身体能力や意志の力に期待しています」という

ミッションが与えられることが大好きです。

 

また、これまで避けてきた未知の危険地域に足を踏み入れて、

最初は不快で泣きたい気持ちだった子や、

無性にいらいらして小さな爆発を繰り返していた子が、

自分自身で未知の世界となじむためのささやかな糸口を見つけた瞬間、

未知の危険地域に感じられた場が一気になじみのある好奇心の対象になる

というのも、

子供が何よりも好む展開です。

 

それは、まだとても幼く見える子たちにしても同じです。

ユースホステルでのレッスンでこんなことがありました。

小学生の女の子たちがメインのレッスンに、幼いふたりの女の子たちも

混じっていました。

ひとりは小学生のお姉ちゃんがいるAちゃん、

もうひとりはひとりっ子でちょっぴり怖がり屋のBちゃんです。