虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

子どもの個性にあわせたおもちゃ選び 

2014-11-10 16:32:40 | 虹色教室の教具 おもちゃ
 
 
虹色教室にはさまざまな種類のおもちゃがあります。
そのひとつひとつのおもちゃについて、
「遊んだらそれでおしまい」「ちょっと遊んだら飽きちゃった」という結果で
終わらないように、いろいろな工夫をしています。
今回は、教室でどんな工夫を凝らしているのか書いていこうと思います。
 
 

おもちゃを選ぶとき、木製などの質の高いものを与えなければならないか…
というと、必ずしもそうではないと思います。
子どものタイプによって、おもちゃの質より遊び方や自由度が大切で、
100円グッズや紙があれば十分…という子もいるのです。

うちの子たちもそうでしたし、
特に息子は、紙とえんぴつとハサミさえあれば満足している子でした。
教室の2~3歳の子にもこうした子はいて、
おもちゃの扱いは少し雑なのですが、自分のこしらえた工作物は、
宝物のように大切にしています。
目で見るものより、想像したことや見立てたこと、
アイデアやルールに惹かれるようです。

前回紹介した質のよいおもちゃにじっくり取り組むことも、
材質よりもその背後にある想像の世界に遊ぶことも
どちらも優劣つけがたいことです。

どちらが良いかでなく、子どもの個性と気質と学び方によって
おもちゃ選びのポイントはずいぶん変ってくると思います。

お金のかかり具合も、雲泥の差ですが…。

感覚が優れていて、
クオリティーの高い材質やデザインのものに惹かれる子は、
1歳、2歳の子でも、ヨーロッパ製の木でできた教具を
何度も何度もやりたがったりするのです。

その繰り返しのなかで、ほんの少しのペグの高低や、
木製ビーズの形のちがいを見分けるようになります。
まるで指先に目がついているようで、
そうした子の遊ぶ姿を眺めていると、いつも、強い感動を覚えます。
そうした子は、遊ぶごとに数学的な感性が高まっていくようです。
遊びながら科学の法則を学び取っていきます。

(幼児は幼いほど材質の違いに敏感なので、
まだ自分で選べないような小さな子に知育玩具を買い与えるときは、
できればプラスチックではなく、材質もデザインも色の配色も
優れたものを選ぶ方が良いと思ってます。)

一方、おもちゃの材質ではなく、目に見えない価値に惹かれる子には、
おもちゃを与えるより、
道具やアイデア(博物館や人形劇、工作物の展示会などに連れて行ったり、
作品集やカタログなどをたくさん身近においておく)や
自由な時間や手助けや褒め言葉、いっしょに遊びに付き合ってあげる
ことなどが大切だと感じています。
お金がかからない分、労力や配慮はたくさん必要です

写真は小学生の頃、
息子が手作りしていたゲーム類(モノポリーらしい)の一部です。
ゲーム好きなので、人生ゲームとかモノポリーなどを
気の遠くなるようなエネルギーを注ぎ込んで作っていました。
何百枚というカードの全てに、従来のゲームを参考にしながら…
自分で考えたさまざまなアイデアを盛り込んで
書き込みをしているのです。

息子にとっては、おもちゃの質よりも
自分の頭のなかのアイデアと作る過程に魅力があったのだと思います。

おもちゃの与え方について考えさせられるこんな話があります。

17回現代日本美術展大賞を最年少で受賞し、
テレビ番組の『ウゴウゴルーガ』や
音と光を奏でる楽器『TENORIーON』などを手がけ、
絵本の『100かいだてのいえ』の作者でもある岩井俊男氏の子どもの
頃のお話です。
あるとき、母親から「もうおもちゃは買いません」と言われたのだそうです。
かわりに工作の道具や材料を与えられたことから
ものづくりに目覚めたのだそうです。

高価なおもちゃを買うもよし…。
おもちゃを与えないもよし…。

どちらにしても想像力と創造性に満たされた
家庭内の空気が大切なのでしょうね。

 

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工夫その1
おもちゃで遊んで興味を持ったら、易しいシンプルな作り方で
工作でそのおもちゃを作り、原理がわかるようにしています。

「どんな形をしているのか。どんな仕組みで動いているのか。
そっくりに作るにはどうすればいいのか。どんな素材を使えばいいか。
うまくいかない時にはどうやって解決するのか」
おもちゃをよく観察して、身近にある材料で再現しています。


工夫 その2

 ひとつのおもちゃでいろいろな遊び方を考えます。

たとえば、↓のリンクは「くもんのキューブ積み木」というおもちゃを

使った遊び方の工夫です。遊びだけでなく、小学校受験問題や

小学生の算数の教具などにも活用しています。

 

★くもんのキューブつみき 虹色教室風遊び方!? 1

★くもんのキューブつみき 虹色教室風遊び方!? 2

★くもんのキューブつみき 虹色教室風遊び方!? 3

★くもんのキューブつみき 虹色教室風遊び方!? 4

 

このようにどんなおもちゃもいろいろな使い方をして遊んでいると、

子どもの思考力や発想する力が高まってきます。

 

また、「新しいおもちゃがほしい」と思った時に、

お家にすでにあるおもちゃに少し手を加えたら、

その遊びができることがよくあります。

 

例として、「豪華なドミノ」がほしかった場合、

レンガ積み木とブロックを使って遊んだ時の様子と

「カナヤック」のゲームを、「生き残りゲーム」を使って遊んだ時の

様子を紹介します。

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ドミノは楽しく遊びながら、数に強くなったり、
指先の巧緻性が高まったりするよいおもちゃです。

おうちにあるドミノをさまざまな仕掛けのある
豪華な…??ドミノにする方法を紹介します。
デュプロで作る段差です。

台になるブロックを写真のように少しずつずらすことで、
安定した台ができます。

小さいサイズのブロックだとだとさらに細かいしかけも作れると思います。

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ハバ社のイヌイットの魚釣りをモチーフにした☆「カヤナック」
とうゲームがあります。
以前、おもちゃコレクターの方から、教室にお借りしていたのですが、
とても魅力的で子どもたちが大喜びで遊びました。

ただこのゲーム、つり竿が大きくて、先がとがっているので、
つい夢中になって他の子のしているのを覗き込もうとしたり、
つり竿を振り回したりすると危険なので、ヒヤヒヤ……。
それと、魚の代わりの金属の玉が、あまりに小さいので、
遊んでいるうちに無くしやすいという難点もありました。

そこで、生き残りゲームの盤とジオマグの磁石を使って、
このゲームを再現。
イヌイットの世界の素朴な美しさはほぼ皆無……ですが、
子どもたちには大盛況でした。

100円ショップで売っている「ジオマグもどき」と、
お家の空き箱でも楽しく遊べるので、おすすめです。

魚釣りの竿にジオマグの棒を使うと、かなり短い状態で遊べる上、
長い竿として使っているときも、磁石でついているので、
危なくありません。

幼い子の魚釣り遊びにぴったりだと思いました。

子どもは魚釣り遊びが大好きですが、
おもちゃのつり竿は転んだり取り合うと危険なので、
安易に渡せないですから。


また、釣ったとき、金属の玉が磁石に引っ付いてくるのを、
子どもは喜んで数えます。
「落ちそうで、落ちない……」のって、ドキドキして面白いですよね。

生き残りゲームでカヤナック遊びをする場合、
金属の玉を穴の中に落として仕掛けておき(くぼみがあるので、
きちんとおさまります)
自分の番のときに、レバーを動かして、魚を探しつつ
魚釣りを楽しみます。

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工夫 3

まだその遊びをするのは難しい月齢の時には、

ルールを「赤ちゃん向け」「幼児向け」に変えて、

子どもが楽しめるレベルにしています。

 

★ブロックを買ったものの、ひっくり返して「おしまい~」です…

★ウルトラマンカードの遊び方♪

★「チケット トゥ ライド」 幼児も遊べる遊び方 1


★「チケット トゥ ライド」 幼児も遊べる遊び方 2


★「チケット トゥ ライド」 幼児も遊べる遊び方

 

★「チケット トゥ ライド」 幼児も遊べる遊び方 4



★「チケット トゥ ライド」 幼児も遊べる遊び方 5



★「チケット トゥ ライド」 幼児も遊べる遊び方 6

 

コメント

宇宙への憧れ (年中、年長の科学クラブの様子から) 1

2014-11-10 07:31:08 | 理科 科学クラブ

教室に着いたとたん、年長のAくんが興奮した口調で、

「先生、マゼラン星雲みたいなんだよ。マゼラン星雲みたいなのを見つけたんだよ」と

言いました。

「どこ、どこに?」とたずねると、得意気にニヤニヤしながら、

「ここ、ここ」と自分のひざのあたりを指さしました。

あ~きっと、ズボンにできた染みが星雲に似ていると感じたんだな……と思いながら、

「どこ、どこ?」とさらにたずねると、

ズボンの裾をめくって内出血したアザを見せてくれました。

Aくん、先日、怪我をしたらしいのです。

青黒い打撲の患部に赤い小さな斑点のようなものが散っていて

何とも痛々しい……。

でも、確かにAくんの言うように

まるで宇宙空間に浮かぶ星雲のようにも見えます。

他の子らもAくんのマゼラン星雲を覗きに集まってくると、Aくんは、「さぁ~てと……」と

言いながら、自分のリュックサックの中から分厚い図鑑を取りだしました。

 

『宇宙』の図鑑……。

 

Aくんはお母さんに内緒で

家から図鑑や本を教室に持ってくることがよくあるのですが、

これまでは『危険生物』に関わるものが主でした。

 

Aくんが図鑑の銀河のページを広げると、星と鉱物が大好きな年中のBくんが

「うわぁ~」と言いながら覗きこみました。

Bくんの1年生のお姉ちゃんのCちゃんも、年長のDくんも

銀河の色や渦の美しさにすっかり見とれている様子だったので、

みんなで水面に銀河を描いて遊ぶことにしました。

絵具を落とした瞬間、絵具がパァッと広がる様子を見て、

Aくんが、

「見て、見て、宇宙が生まれた時みたいだよ。爆発して広がっていったみたいだ」と

はしゃいだ声をあげていました。

絵具の他に金粉やラメのパウダーも振って遊びました。

もややガスは

ベビーパウダーで表現しています。(水面にベビーパウダーを浮かべると、粉の面が

水面を覆います。子どもたちはそれに少量の洗剤をたらして

水面に亀裂を作り、「氷河の世界みたい」と喜んでいます。)

Bくんが作っていた銀河は

暗い色だけど深みがあって何ともいえない美しい色に仕上がっていました。

とはいえ、「ぜったい、これを持って帰りたい。持って帰らせて」と懇願されて、

困ってしまいました。

「凍らせる時間はないし、凍らせたところで持って帰るのは難しそう。

ゼラチンを使って固めるのもどうだろう……」と。

すると、Bくんだけでなく、そこにいたみんなが「持って帰りたい」と

騒ぎ出しました。

結局、どうしたかというと……

UVレジンという紫外線に反応して硬化する液体を使って

銀河のメダルを作ることにしました。

レジン液は高価なので

子どもたちが物作りをする素材として不向きなのですが、

ひとりひとりの子があまりに星の美しさに夢中になっていたので、今回は

使わせることにしました。

(紫外線照射器は、下のようなアクセサリーを作るために

娘が持っているものです)

算数タイムには、大きな数について学んだ後で、

えれめんトランプで遊びました。

ゲームも楽しかったのですが、その後、自分の好きな元素を選ぶ時は

一番面白かったようです。

このカードには元素記号といっしょに使用されているもののイメージ写真が

載っています。

宇宙に関連するものや、リニアモーターカーや最新の電化製品などの

写真がついているものが人気で、「何に使われるか読んで!と用途を

読んでもらいたがっていました。

 

えれめんトランプの遊び方は簡単。ユーチューブなどでも

動画で見ることができますよ。

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