虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

『考えるカラス』  前回の続き   3

2013-05-19 21:45:14 | 初めてお越しの方

「1円って何グラムなのか量りたい」という●くん。

さっそく量りを用意しましたが、針が振れているのかどうかさえはっきりしません。

 

そこで、1円玉を10個分、量りに乗せてみました。

これならわかります。

とはいえ、50グラムの位置から

赤い針の指している部分の重さを読みとるのは

なかなか難しいですね。

 

たいていの10までの間に10の目盛があるものならわかるけれど、

50グラムの間に、10目盛があるというと、ピンときにくいのです。

量りに慣れるために、いろんなものを乗せてみて、

読み方の練習をするのもいいかもしれません。

 

科学クラブのメンバーは量りに慣れている子が多かったので、

10グラムなのはすぐわかったようで、

「あっ、それなら、10個分で10グラムだから、1つ1グラムだ!」と言って喜んでいました。

 

1円玉を浮かべる実験は、温度のちがう水ならどうか、塩水ならどうかなど

調べたいことがたくさんありました。

この日、1円玉の実験を終えた子たちは、飴を溶かして、オリジナルの飴を作る実験をしたり、

ミニカーを使った実験をしたり、しゃぼんだまマシーンや風船でくるくる回る実験道具を作ったりしました。

 

このグループのメンバーは、小4、小5になって

考える持久力のようなものが増してきたように感じます。

算数オリンピックの予選問題(1問は図形問題で、もう一問は、この記事の問題と同じです)

を2問出すと、

最初は「グループで解かせて!」とみんなでわいわい意見を出し合って

解いていたのですが、

途中から「自分ひとりでやらせて!」と言う子が続出して、

必死に答えにたどり着こうとしていました。

面白い解法で正解した子もいました。

 

子どもたちが図形問題と格闘している時、お迎えにいらした☆くんのお父さんにも

問題をお渡ししたところ、かなりひねった問題なのに、すぐに解法を思いついて

答えを書きこんでおられました。

それを知った☆くん。

「答えを教えないで!」と言いながら、「すぐわかったの?」とお父さんを尊敬のまなざしで

見つめていました。

照れ屋の☆くんは「めんどくせー」「算数きらいー」が口癖なのですが、

かなり算数のセンスがいい子で、難易度が高い問題になるほど

熱中して、いきいきとしてきます。

抽象的な概念を扱うことが得意です。

 

☆くんがああでもないこうでもないと考え込んでいた問題を

お父さんがさっさと解いてしまったことを知りライバル心が目覚めたのか、

「答えを教わらないで解いてやる」と意気込んで帰っていきました。


『考えるカラス~科学の考え方』の番組の動画を見ることができます 2

2013-05-19 19:16:50 | 理科 科学クラブ

風船とお盆の実験がうまくいかなかったので、

他のさまざまなトレイの上に乗せて試してみました。

「どうしてかな?軽いからダメなのかな?発泡スチロールのトレイだと

風船みたいに空気の押す力で浮いてしまうのかな?」など

さまざまなことを考えました。

実際に実験してみると、思い通りの結果が出ないことって

よくあります。

先日も、科学クラブの子たちといっしょに外で紙飛行機を飛ばす実験をしたところ、

風に煽られて正しい実験データーが取れないことが判明しました。

こんな風に、「うまくいかない」のも

いい勉強になります。

 

科学クラブの小4、5生たちに、『考えるカラス~科学の考え方』の動画を見せたところ、

身を乗り出して必死で見ていたかと思うと、

自分たちも一円玉を浮かべる実験がしたいと言いだしました。

 

どんぶり用のお椀と四角いプラスチック容器とグラスに水を入れて

一円玉を浮かべてみました。

「浮いた!浮いた!」と大はしゃぎの子どもたち。

以前、わたしが1円玉を水に浮かべようとした時には、かなり難しかった印象があるのに、

みんな上手だな~と感心していたら、今度は、「あれっ?ダメだ。あれっ?浮かばない。

コップだと浮かばないよ」とびっくりしたような声が上がりました。

お椀の水に1円浮かべるのは簡単だったのに、

グラスの水に1円を浮かべるのは、とても難しいそうなのです。

 

動画にあった実験をする前に、

意外な発見が……。

やっぱり映像で見るだけでなく

実際にやってみなくちゃ面白くないですね。

 

本で見た1円玉を浮かべる道具をクリップで作ってみました。

 

 

道具を使うと上手く浮かんだのですが、子どもたちは不服な様子。

自分たちの手で浮かべたいと何度もチャレンジして、

何とかグラスの水にも指で1円をつまんで浮かべていました。

 

子どもたちが動画で見たのは、1円玉を容器に浮かべる実験です。

 

動画にあった

「水に浮かぶ1円玉を端に寄せても、中央にもどってくること」

「何枚か1円玉を浮かべると、1円玉同士がひっつくこと」

「木片を浮かべると、木片は端にひっつく」

「水があふれるほど容器に水を足すと1円玉は端により、木片が中央にくる」

の4つを試してみると、その通りに1円や木片が動くことに

感動しました。

木片には、割り箸を使ったので、長い辺から端につくのか、短い辺から端につくのか、

という動画とは別の興味も湧きました。

 

その後、それぞれの子が、実験してみたいアイデアを出して

やってみることにしました。

 

★くんのアイデア。

クリップは水に浮かぶか?

 

結果は、浮かびました。金属だし、水に触れる面積も少ないのに

浮かぶことにみんなびっくり。

 

そこで、★くんが、こんな実験を思いつきました。

 

水の底に強力な磁石を沈めておいて、クリップを水に浮かべるとどうなるか

を調べました。

水があっても、クリップが水底に吸い込まれるような感触があったそうです。

水の深さを正確に測ってくわしく実験してみるのも面白いかもしれません。

 

次回に続きます。

 


『考えるカラス~科学の考え方』の番組の動画を見ることができます 1

2013-05-19 13:03:11 | 理科 科学クラブ

NHKのEテレで午前9時10分~20分にやっている『考えるカラス~科学の考え方』という

番組がとてもすばらしいです。

観察(かんさつ)し、仮説(かせつ)を立て、実験(じっけん)し、考察(こうさつ)の流れを

子どもが思わずやってみたくなるような

簡単な実験を通して学べるようになっています。


『考えるカラス~科学の考え方』

で、動画を見ることができるので、

ぜひリンク先に飛んで楽しんでくださいね。

 

この番組を見た1年生の男の子が、

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 考える練習「お盆と風船」今日は、お盆(ぼん)と風船を使った問題です。台の上に立って、お盆と風船から同時に手をはなします。お盆が先に落ちて、風船はあとからゆっくり落ちました。ここからが問題です。今度は、お盆の上に風船をのせます。そして手をはなすと、このお盆と風船はどうなるのでしょうか。1.お盆が先に落ち、風船はゆっくり落ちる。2.いっしょに落ちる。3.お盆は落ちるが、風船は上がる。答えは最後(さいご)に…。

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を教室で試してみました。

が、テレビで見た通りになりません。

お盆として使う素材によって、結果が変わるようです。

「なぜ、そうなるのか?」新たな疑問が生まれました。

 


『うちのタマ知りませんか』ゲーム

2013-05-19 09:23:11 | 虹色教室の教具 おもちゃ

(過去記事です)

虹色教室の人気ゲームベスト5に

常にランクインしている 『うちのタマ知りませんか?ゲーム』!

 

「段ボール箱に捨てられたタマを探しに行く」という

何だか昭和の香りがするゲームです。

(今は廃盤で手に入らない模様)

 

年中さんと年長さんの女の子たちが夢中になって遊んでいます。↓

 

空き地に捨てられた4つの段ボールは、右回りに移動したり、左回りに移動したり

するので、どの箱にタマが入っているのか推理するのは、

とても難しいのです。

お友だちの表情から、

ウソをついているかどうか読みとるのも難しい……。

 

子どもが夢中になれる推理ゲームは日本のものはほとんど廃盤になっている

ようですが、ドイツ製のゲームなら良質のものが

いろいろありますよ。カードゲーム類もルールが凝っていて楽しいです)

 

教室の親御さんから、

学童にゲームを持って行って遊んでいるという話をうかがいました。

家で遊ばなくなったゲームを学童やいきいき活動の場に提供すると、

子どもたちがもっとゲームを楽しむことができるかもしれませんね。

 

↑この日作ったのは

砂鉄がおひげや髪の毛になるおもちゃ。