「1円って何グラムなのか量りたい」という●くん。
さっそく量りを用意しましたが、針が振れているのかどうかさえはっきりしません。
そこで、1円玉を10個分、量りに乗せてみました。
これならわかります。
とはいえ、50グラムの位置から
赤い針の指している部分の重さを読みとるのは
なかなか難しいですね。
たいていの10までの間に10の目盛があるものならわかるけれど、
50グラムの間に、10目盛があるというと、ピンときにくいのです。
量りに慣れるために、いろんなものを乗せてみて、
読み方の練習をするのもいいかもしれません。
科学クラブのメンバーは量りに慣れている子が多かったので、
10グラムなのはすぐわかったようで、
「あっ、それなら、10個分で10グラムだから、1つ1グラムだ!」と言って喜んでいました。
1円玉を浮かべる実験は、温度のちがう水ならどうか、塩水ならどうかなど
調べたいことがたくさんありました。
この日、1円玉の実験を終えた子たちは、飴を溶かして、オリジナルの飴を作る実験をしたり、
ミニカーを使った実験をしたり、しゃぼんだまマシーンや風船でくるくる回る実験道具を作ったりしました。
このグループのメンバーは、小4、小5になって
考える持久力のようなものが増してきたように感じます。
算数オリンピックの予選問題(1問は図形問題で、もう一問は、この記事の問題と同じです)
を2問出すと、
最初は「グループで解かせて!」とみんなでわいわい意見を出し合って
解いていたのですが、
途中から「自分ひとりでやらせて!」と言う子が続出して、
必死に答えにたどり着こうとしていました。
面白い解法で正解した子もいました。
子どもたちが図形問題と格闘している時、お迎えにいらした☆くんのお父さんにも
問題をお渡ししたところ、かなりひねった問題なのに、すぐに解法を思いついて
答えを書きこんでおられました。
それを知った☆くん。
「答えを教えないで!」と言いながら、「すぐわかったの?」とお父さんを尊敬のまなざしで
見つめていました。
照れ屋の☆くんは「めんどくせー」「算数きらいー」が口癖なのですが、
かなり算数のセンスがいい子で、難易度が高い問題になるほど
熱中して、いきいきとしてきます。
抽象的な概念を扱うことが得意です。
☆くんがああでもないこうでもないと考え込んでいた問題を
お父さんがさっさと解いてしまったことを知りライバル心が目覚めたのか、
「答えを教わらないで解いてやる」と意気込んで帰っていきました。